宝塚花組、渋谷東急シアター・オ―ブでの公演
「戦国BASARA」に行って参りました。
とはいえ、観劇日は6月20日(木)14:00公演で、明日はなんと千秋楽・・・というタイミングでの感想ではありますが^^;
シアター・オ―ブでの初の宝塚公演、花組に異動した月組の準TOP明日海りおの花組での初お披露目作品、
そして、ゲームのカプコンとのコラボ(これは宙組で好評を博しⅢまで出た「逆転裁判」シリーズなどすでに盤石のカップリング)と話題いっぱい。
ポスター、制作発表段階では、そのコスチュームの特異さゆえに壮絶な駄作になるのか、通いたくなる魅力的な作品となるのか、全く予測がつかない状態で・・・。
とりあえず、宝塚友の会での申し込みではあまりの落選率の高さにまさかのチケ難公演か?と驚きの声があがったのですが、どうやら、各方面と宝塚のチケット配分の調整が不慣れなため上手く行かず、一度は取り込んだチケットを後から生徒たちに振り分けたため、一般では買えないのに、あちこちからお声がかかるという状況に・・・。
というわけで、せっかく新規のファンを取り込めそうな公演でしたのに、一般販売が少ないという残念さはありましたが、花組ファンの方たちは楽しめる公演であったかと
ミュージカル・ロマン
『戦国BASARA』-真田幸村編-
公演期間:2013年6月15日(土)~7月1日(月)
原作・監修・制作協力/株式会社カプコン
脚本・演出/鈴木圭
[解 説]
2005年の発売以降330万本もの販売を誇る人気ゲーム作品「戦国BASARA」を宝塚歌劇が初のミュージカル化!戦国武将をスタイリッシュに描いた原作は、ゲームだけでなく、アニメ、映画、舞台、ドラマと様々なコラボレーションでも人気を集めています。今回のミュージカル化では、戦国武将の生き様をドラマティックに描くとともに、宝塚歌劇ならではのロマンも加味し、より華やかな舞台をお届けします。東急シアターオーブでの初の宝塚歌劇公演となる本作品の主演に、花組トップコンビ、蘭寿とむ、蘭乃はなが挑みます。
時は戦国時代―。様々な群雄が割拠し領地争いにしのぎを削る中、甲斐の武田信玄と越後の上杉謙信もまた、互いの雌雄を決するべく、川中島で幾度となく烈しい合戦を繰り広げていた。
甲斐の虎、武田信玄から厚く信頼されている、武田軍の若き闘将、真田幸村は、情熱的で忠誠心が強く、合戦の場では二本槍を自在に駆使する圧倒的な力で、武田軍の攻撃の要として活躍していた。
幸村の幼馴染として密かに想いを寄せる、いのりは、甲斐の国で幸村の戦果を耳にするたび、彼のあまりにも実直すぎる生き方や、わが身も顧みない烈しい戦い方にその身を案じていた。
一方、武田軍と相対する上杉謙信は、人智を超越した戦いぶりから軍神として畏怖されていたが、戦場を疾風迅雷の勢いで進撃する幸村の姿に瞠目し、敵ながらその力を認めるのであった。
戦国の世に異なる夢を描きながら、直接対決へと向かっていく幸村と謙信。それぞれの運命がまた大きく動き出していく・・・・。 (以上、宝塚公式HPより)
《主な配役》 出演者
真田幸村: 蘭寿 とむ
いのり(幸村を慕う少女): 蘭乃 はな
猿飛佐助(幸村の腹心の部下): 望海 風斗
武田信玄(お館様・幸村の主君「甲斐の虎」): 華形 ひかる
真田昌幸: 月央 和沙
幸村(少年): 春妃 うらら
上杉謙信: 明日海 りお
かすが(謙信を慕う忍び:) 桜咲 彩花
宇佐美定満 : 鳳 真由
直江兼続: 大河 凜
伊達政宗: 春風 弥里
夢: 芽吹 幸奈
主人公、真田幸村が戦乱の世、親を亡くして以来武田信玄を第二の父、絶対的主君として仕えるも、倒れた信玄に後を任される。
熱血キャラゆえ、今まで考えたことのない自分の責任・重圧に自身を見失いかけるが、戦場で助けた少女いのりの「自分を大切に」メッセージ、腹心の部下佐助の冷静な分析、偶然剣を交わして互いに相手をライバルとして認めあうに至った伊達正宗の言葉、そして、武田信玄のライバルであった上杉謙信とのバトルを通して成長していく姿を追う・・・・というのが主軸となるSTORY。
これは、演出・鈴木圭先生の「夢を追う男子の自分探し&彼の夢を全力で応援する女子」のラブストーリーという常なるテーマと重なり、目新しい題材なのに既視感がスゴイ、というのがアレではありますが、OPENINGからして掴みはOKというVISUAL力の高さで全てを帳消し?に。
この方々が超絶カッコ良いポーズと表情で決めまくるわけですから、もう、楽しさいっぱい。
STORY<キャラクター、です。
上左から個々に
■かすが(謙信を慕う忍び:) 桜咲 彩花
コスチュームの勝利、でしょうか・・・。今まで新人公演などで抜擢されていても、上手いけれど地味ポジだった彼女、色っぽいコスプレ、低く抑えた声でデキル忍びを演じつつも、敬愛する謙信の前で「わたくしのうつくしきつるぎ・・・」と頬に手を当てられるとなんとも色っぽい声で「あぁ~けんしんさまぁ」。で、バックに薔薇の花が咲き乱れる映像・・・で、毎回場内どよめきと笑いの渦でしたが、この薔薇はゲームの作者がタカラヅカをイメージされて、原作にもある演出なのだとか^^ゲームファンにはたまらないところでしょうね^^
■猿飛佐助(幸村の腹心の部下): 望海 風斗
もう、登場シーンから目が釘付け!
あの四角い額縁のようなものは・・・ゲーム・キャラに忠実に作られた小道具だそうですが^^;
それよりも片脚を上げて軸足の膝に付け、考えるヒトポーズを静止画像状態でKEEPするだいもん(望海)スゴイ!
キャラクター的にも、深く熱く悩みがちな幸村を主従関係を超えて諭したり揶揄したりの飄々としたデキル男キャラ。
同じ忍びの出のかすがをくどいて、美声で歌い上げる場面などもあり、オーシャンズの悪役ベネディクトに続いて、優等生だいもんの新たな魅力が開発されている予感
■武田信玄(お館様・幸村の主君「甲斐の虎」): 華形 ひかる
永遠の美少年みつるくん(華形)が一人称「わし」の威厳溢れる武将とは・・・^^;
しかし、そこはさすが上級生スター。大きな連獅子鬘に負けない存在感でご立派になられて・・・;; ちょっと感無量。
■伊達政宗: 春風 弥里
もう、この公演で一番美味しかった人では?!
シャキ―ン!と出した3本刀X2本でのやや上体反り気味のポ―ジングが完璧!なだけでなく、
「独眼竜は伊達じゃないぜ、You see?」のキメ台詞に全観客がヤラレました。
「You just wait」とか・・・。
面白カッコよすぎる・・・。
それにしてもみーちゃん(春風)は花組に来てどんどん花開いていますね!
宙では当たり前だった長身にダイエットでシルエットに磨きをかけて、芝居上手で結構熱いところが上手く活かされて本当に公演毎に目を惹かれます。あ、登場時には兜つきでしたが、2度目に傷心の幸村を励ましに?来た時には兜を脱いでお顔を見せていました。ファン・サービス、ですね?(確認)
下左から
■上杉謙信: 明日海 りお
みりおちゃんも花組芝居に溶け込んでいる・・・といいますか、いいんですか?!いや、いい、こんなみりおちゃんを観たかった!とファンの方も思っていらっしゃいます?
もともと落ち着いた芯のしっかりした人柄がにじみ出る芝居上手さんで、お顔立ちの美しさは劇団1、2を争うところではありましたが、月組では下級生として一歩控えた感じのどちらかといえば優等生的な役どころが多かったような・・・。
謙信はキャラクター的には、一人称わたくし、で、解脱しかけている達観キャラではありますが、やらされていることは上記のかすがとのヅカプレイ(?)、身の丈より長いのでは?と思われるライトセーバー振りまわしの、蘭寿さんとの大立ち回り、とかなり様子が違うような^^;
でも、みりおちゃんの活かし方としては正解な気も。端正でしっかりとした軸のあるスターさんだからこそ、演出でいじり倒しても地に落ちない地力があるとでも申しましょうか。
映像でやたらその美麗お顔のUPが多かったのも演出の気合と期待を感じます。
これからが楽しみになってきました
謙信軍、かすがも、ですが、武将として配されたのが宇佐美定満=鳳 真由、直江兼続=大河 凜と若手男役スターの中でも寄り抜きのPretty系を揃え、軍隊は娘役で固める・・・というのがツボでした^^
■真田幸村: 蘭寿 とむ
今更・・感もある、17歳の青臭い自分探しキャラの主人公。
オーシャンズでハマり役だった大人の男を演じた人とも思えません^^;
こういう直情的な熱い男も蘭寿さんの魅力の一端かもしれませんが・・・。
ちょっ幸村自身キャラクターとしての魅力が薄い(ゲームでも一番人気は伊達正宗だとか)のと、
得意のダンスを動きにくいコスチュームと長い槍で封じられていたのがなんとも残念。
一人称「それがし」語尾「ござる」と、何重にも負荷を与えられてそれでも輝き続ける蘭寿さん、偉大なり。
■いのり(幸村を慕う少女): 蘭乃 はな
コスプレ以外の何物でもない衣装と髪型で、普通の村人たちに混じって幸村をただただ慕い続けている少女、という第1幕は、せっかくこのところ大人の女役で一皮むけて成長著しいとされる蘭乃さんの無駄遣い・・とがっかりしたのですが、第2幕で秘密を明かし、その上で自己犠牲を働くという展開の中で、彼女らしさが発揮できて良かったのではないでしょうか^^
作品全体の感想にもなってしまいますが、フィナーレのダンス、割合普通の和物ショ―の一場面的な演出で、大階段でのデュエットダンスも重そうな打ち掛けを羽織った男女のゆるやかな動き・・・で、せっかくのダンサーペアの活かしどころがないのがなんとも残念。
そう、この作品、ストーリーは置いておいて^^;、素晴らしいコスチュームとその着こなし、演技力を持ってしても、今一つの物足りなさが残るのは・・・・ダンスが少なすぎる!こと。
オープニングに続く群舞、期待MAX!
なぜってよっち(月央)がセンターのリーダーポジションにいての武将祭りですから、これは!と思っていたら、やたらと派手なフォーメーション替えはあるものの、踊りそのものは・・・・
これは衣装が重くて動きにくいから?
そして、2本槍をクロスさせて頭上に掲げた蘭寿さんがセンターに登場!の場面でも・・・。
一歩一歩全身するその足先の出し方、リズムをとっての前進の仕方表情などに全神経を集中させているのはわかるのですが・・・あぁ・・・ダンサー蘭寿とむが観たかった!
歌も、だいもんのかすが籠落(未遂)ソングなどもあるにはあったのですが、今一つ印象に残るものがなく・・・。
楽しい超B級娯楽作品でワクワクしましたが、贔屓組(宙・星)では再演してほしくないかも・・・
とはいえ、花組が、キキちゃん(芹香斗亜)バウで若手スターを取られて、の状態で、これだけ個性的な役どころを魅力的に演じられるスター揃いの組であるということは充分証明されたのでは?
今後の花組公演、(次回は「アンドレア・シェニエ」植田景子・演出ですね!)が楽しみになって参りました
■追記■
2013年7月4日花組集合日
春風弥里さんの退団が発表されました・・・。
散々今後の花組が楽しみだ♪と浮かれていた矢先に・・・。
みーちー大の同期3人が宙組の若手人気を牽引していたときにはそれほど・・・だったのですが、
花組に来て、宙では当たり前だった長身のスタイルと、持ち前の演技力に花組特有のキザりの濃い男役テイストを身につけて、前作の「オーシャンズ」あたりから、エロカッコいい?!というキャラクターを確立しつつある、まさに上り調子の中堅スターさんであるというのに・・・。
次の新人公演の主役は朝香まなとくんに変わる新たなる花の御曹司芹香斗亜ちゃん。そして2番手格に若手大注目株の柚香光くん。
現体制の2番手だいもん(望海風斗)の上に月から同期のみりお(明日海)ちゃんと、生え抜きのスターですら、いわば終了宣告を突き付けられているかのような状況でどうモチベーションを維持していけるか・・・。
完全な脇役風味ではない、TOPを目指して頑張っているのであろう華のある中堅・新進スターほど、自身の進退を考えてしまうであろうことは想像に難くはありませんが、そういうTOPにはならないけれどもちょっと個性が光って華もあるスターが充実していること、それがすなわち観客からすると美味しい楽しい状況というわけで・・・。
そう思うとオーシャンズ、BASARAとラントム体制下のいわば黄金期だった・・と後から振り返ることになるそんな時期だったのかも。
1回ずつしか観ていない自分が残念すぎますが^^;
本当に一寸先は闇ですね・・・(←まだショックから立ち直っていない)
「戦国BASARA」に行って参りました。
とはいえ、観劇日は6月20日(木)14:00公演で、明日はなんと千秋楽・・・というタイミングでの感想ではありますが^^;
シアター・オ―ブでの初の宝塚公演、花組に異動した月組の準TOP明日海りおの花組での初お披露目作品、
そして、ゲームのカプコンとのコラボ(これは宙組で好評を博しⅢまで出た「逆転裁判」シリーズなどすでに盤石のカップリング)と話題いっぱい。
ポスター、制作発表段階では、そのコスチュームの特異さゆえに壮絶な駄作になるのか、通いたくなる魅力的な作品となるのか、全く予測がつかない状態で・・・。
とりあえず、宝塚友の会での申し込みではあまりの落選率の高さにまさかのチケ難公演か?と驚きの声があがったのですが、どうやら、各方面と宝塚のチケット配分の調整が不慣れなため上手く行かず、一度は取り込んだチケットを後から生徒たちに振り分けたため、一般では買えないのに、あちこちからお声がかかるという状況に・・・。
というわけで、せっかく新規のファンを取り込めそうな公演でしたのに、一般販売が少ないという残念さはありましたが、花組ファンの方たちは楽しめる公演であったかと
ミュージカル・ロマン
『戦国BASARA』-真田幸村編-
公演期間:2013年6月15日(土)~7月1日(月)
原作・監修・制作協力/株式会社カプコン
脚本・演出/鈴木圭
[解 説]
2005年の発売以降330万本もの販売を誇る人気ゲーム作品「戦国BASARA」を宝塚歌劇が初のミュージカル化!戦国武将をスタイリッシュに描いた原作は、ゲームだけでなく、アニメ、映画、舞台、ドラマと様々なコラボレーションでも人気を集めています。今回のミュージカル化では、戦国武将の生き様をドラマティックに描くとともに、宝塚歌劇ならではのロマンも加味し、より華やかな舞台をお届けします。東急シアターオーブでの初の宝塚歌劇公演となる本作品の主演に、花組トップコンビ、蘭寿とむ、蘭乃はなが挑みます。
時は戦国時代―。様々な群雄が割拠し領地争いにしのぎを削る中、甲斐の武田信玄と越後の上杉謙信もまた、互いの雌雄を決するべく、川中島で幾度となく烈しい合戦を繰り広げていた。
甲斐の虎、武田信玄から厚く信頼されている、武田軍の若き闘将、真田幸村は、情熱的で忠誠心が強く、合戦の場では二本槍を自在に駆使する圧倒的な力で、武田軍の攻撃の要として活躍していた。
幸村の幼馴染として密かに想いを寄せる、いのりは、甲斐の国で幸村の戦果を耳にするたび、彼のあまりにも実直すぎる生き方や、わが身も顧みない烈しい戦い方にその身を案じていた。
一方、武田軍と相対する上杉謙信は、人智を超越した戦いぶりから軍神として畏怖されていたが、戦場を疾風迅雷の勢いで進撃する幸村の姿に瞠目し、敵ながらその力を認めるのであった。
戦国の世に異なる夢を描きながら、直接対決へと向かっていく幸村と謙信。それぞれの運命がまた大きく動き出していく・・・・。 (以上、宝塚公式HPより)
《主な配役》 出演者
真田幸村: 蘭寿 とむ
いのり(幸村を慕う少女): 蘭乃 はな
猿飛佐助(幸村の腹心の部下): 望海 風斗
武田信玄(お館様・幸村の主君「甲斐の虎」): 華形 ひかる
真田昌幸: 月央 和沙
幸村(少年): 春妃 うらら
上杉謙信: 明日海 りお
かすが(謙信を慕う忍び:) 桜咲 彩花
宇佐美定満 : 鳳 真由
直江兼続: 大河 凜
伊達政宗: 春風 弥里
夢: 芽吹 幸奈
主人公、真田幸村が戦乱の世、親を亡くして以来武田信玄を第二の父、絶対的主君として仕えるも、倒れた信玄に後を任される。
熱血キャラゆえ、今まで考えたことのない自分の責任・重圧に自身を見失いかけるが、戦場で助けた少女いのりの「自分を大切に」メッセージ、腹心の部下佐助の冷静な分析、偶然剣を交わして互いに相手をライバルとして認めあうに至った伊達正宗の言葉、そして、武田信玄のライバルであった上杉謙信とのバトルを通して成長していく姿を追う・・・・というのが主軸となるSTORY。
これは、演出・鈴木圭先生の「夢を追う男子の自分探し&彼の夢を全力で応援する女子」のラブストーリーという常なるテーマと重なり、目新しい題材なのに既視感がスゴイ、というのがアレではありますが、OPENINGからして掴みはOKというVISUAL力の高さで全てを帳消し?に。
この方々が超絶カッコ良いポーズと表情で決めまくるわけですから、もう、楽しさいっぱい。
STORY<キャラクター、です。
上左から個々に
■かすが(謙信を慕う忍び:) 桜咲 彩花
コスチュームの勝利、でしょうか・・・。今まで新人公演などで抜擢されていても、上手いけれど地味ポジだった彼女、色っぽいコスプレ、低く抑えた声でデキル忍びを演じつつも、敬愛する謙信の前で「わたくしのうつくしきつるぎ・・・」と頬に手を当てられるとなんとも色っぽい声で「あぁ~けんしんさまぁ」。で、バックに薔薇の花が咲き乱れる映像・・・で、毎回場内どよめきと笑いの渦でしたが、この薔薇はゲームの作者がタカラヅカをイメージされて、原作にもある演出なのだとか^^ゲームファンにはたまらないところでしょうね^^
■猿飛佐助(幸村の腹心の部下): 望海 風斗
もう、登場シーンから目が釘付け!
あの四角い額縁のようなものは・・・ゲーム・キャラに忠実に作られた小道具だそうですが^^;
それよりも片脚を上げて軸足の膝に付け、考えるヒトポーズを静止画像状態でKEEPするだいもん(望海)スゴイ!
キャラクター的にも、深く熱く悩みがちな幸村を主従関係を超えて諭したり揶揄したりの飄々としたデキル男キャラ。
同じ忍びの出のかすがをくどいて、美声で歌い上げる場面などもあり、オーシャンズの悪役ベネディクトに続いて、優等生だいもんの新たな魅力が開発されている予感
■武田信玄(お館様・幸村の主君「甲斐の虎」): 華形 ひかる
永遠の美少年みつるくん(華形)が一人称「わし」の威厳溢れる武将とは・・・^^;
しかし、そこはさすが上級生スター。大きな連獅子鬘に負けない存在感でご立派になられて・・・;; ちょっと感無量。
■伊達政宗: 春風 弥里
もう、この公演で一番美味しかった人では?!
シャキ―ン!と出した3本刀X2本でのやや上体反り気味のポ―ジングが完璧!なだけでなく、
「独眼竜は伊達じゃないぜ、You see?」のキメ台詞に全観客がヤラレました。
「You just wait」とか・・・。
面白カッコよすぎる・・・。
それにしてもみーちゃん(春風)は花組に来てどんどん花開いていますね!
宙では当たり前だった長身にダイエットでシルエットに磨きをかけて、芝居上手で結構熱いところが上手く活かされて本当に公演毎に目を惹かれます。あ、登場時には兜つきでしたが、2度目に傷心の幸村を励ましに?来た時には兜を脱いでお顔を見せていました。ファン・サービス、ですね?(確認)
下左から
■上杉謙信: 明日海 りお
みりおちゃんも花組芝居に溶け込んでいる・・・といいますか、いいんですか?!いや、いい、こんなみりおちゃんを観たかった!とファンの方も思っていらっしゃいます?
もともと落ち着いた芯のしっかりした人柄がにじみ出る芝居上手さんで、お顔立ちの美しさは劇団1、2を争うところではありましたが、月組では下級生として一歩控えた感じのどちらかといえば優等生的な役どころが多かったような・・・。
謙信はキャラクター的には、一人称わたくし、で、解脱しかけている達観キャラではありますが、やらされていることは上記のかすがとのヅカプレイ(?)、身の丈より長いのでは?と思われるライトセーバー振りまわしの、蘭寿さんとの大立ち回り、とかなり様子が違うような^^;
でも、みりおちゃんの活かし方としては正解な気も。端正でしっかりとした軸のあるスターさんだからこそ、演出でいじり倒しても地に落ちない地力があるとでも申しましょうか。
映像でやたらその美麗お顔のUPが多かったのも演出の気合と期待を感じます。
これからが楽しみになってきました
謙信軍、かすがも、ですが、武将として配されたのが宇佐美定満=鳳 真由、直江兼続=大河 凜と若手男役スターの中でも寄り抜きのPretty系を揃え、軍隊は娘役で固める・・・というのがツボでした^^
■真田幸村: 蘭寿 とむ
今更・・感もある、17歳の青臭い自分探しキャラの主人公。
オーシャンズでハマり役だった大人の男を演じた人とも思えません^^;
こういう直情的な熱い男も蘭寿さんの魅力の一端かもしれませんが・・・。
ちょっ幸村自身キャラクターとしての魅力が薄い(ゲームでも一番人気は伊達正宗だとか)のと、
得意のダンスを動きにくいコスチュームと長い槍で封じられていたのがなんとも残念。
一人称「それがし」語尾「ござる」と、何重にも負荷を与えられてそれでも輝き続ける蘭寿さん、偉大なり。
■いのり(幸村を慕う少女): 蘭乃 はな
コスプレ以外の何物でもない衣装と髪型で、普通の村人たちに混じって幸村をただただ慕い続けている少女、という第1幕は、せっかくこのところ大人の女役で一皮むけて成長著しいとされる蘭乃さんの無駄遣い・・とがっかりしたのですが、第2幕で秘密を明かし、その上で自己犠牲を働くという展開の中で、彼女らしさが発揮できて良かったのではないでしょうか^^
作品全体の感想にもなってしまいますが、フィナーレのダンス、割合普通の和物ショ―の一場面的な演出で、大階段でのデュエットダンスも重そうな打ち掛けを羽織った男女のゆるやかな動き・・・で、せっかくのダンサーペアの活かしどころがないのがなんとも残念。
そう、この作品、ストーリーは置いておいて^^;、素晴らしいコスチュームとその着こなし、演技力を持ってしても、今一つの物足りなさが残るのは・・・・ダンスが少なすぎる!こと。
オープニングに続く群舞、期待MAX!
なぜってよっち(月央)がセンターのリーダーポジションにいての武将祭りですから、これは!と思っていたら、やたらと派手なフォーメーション替えはあるものの、踊りそのものは・・・・
これは衣装が重くて動きにくいから?
そして、2本槍をクロスさせて頭上に掲げた蘭寿さんがセンターに登場!の場面でも・・・。
一歩一歩全身するその足先の出し方、リズムをとっての前進の仕方表情などに全神経を集中させているのはわかるのですが・・・あぁ・・・ダンサー蘭寿とむが観たかった!
歌も、だいもんのかすが籠落(未遂)ソングなどもあるにはあったのですが、今一つ印象に残るものがなく・・・。
楽しい超B級娯楽作品でワクワクしましたが、贔屓組(宙・星)では再演してほしくないかも・・・
とはいえ、花組が、キキちゃん(芹香斗亜)バウで若手スターを取られて、の状態で、これだけ個性的な役どころを魅力的に演じられるスター揃いの組であるということは充分証明されたのでは?
今後の花組公演、(次回は「アンドレア・シェニエ」植田景子・演出ですね!)が楽しみになって参りました
■追記■
2013年7月4日花組集合日
春風弥里さんの退団が発表されました・・・。
散々今後の花組が楽しみだ♪と浮かれていた矢先に・・・。
みーちー大の同期3人が宙組の若手人気を牽引していたときにはそれほど・・・だったのですが、
花組に来て、宙では当たり前だった長身のスタイルと、持ち前の演技力に花組特有のキザりの濃い男役テイストを身につけて、前作の「オーシャンズ」あたりから、エロカッコいい?!というキャラクターを確立しつつある、まさに上り調子の中堅スターさんであるというのに・・・。
次の新人公演の主役は朝香まなとくんに変わる新たなる花の御曹司芹香斗亜ちゃん。そして2番手格に若手大注目株の柚香光くん。
現体制の2番手だいもん(望海風斗)の上に月から同期のみりお(明日海)ちゃんと、生え抜きのスターですら、いわば終了宣告を突き付けられているかのような状況でどうモチベーションを維持していけるか・・・。
完全な脇役風味ではない、TOPを目指して頑張っているのであろう華のある中堅・新進スターほど、自身の進退を考えてしまうであろうことは想像に難くはありませんが、そういうTOPにはならないけれどもちょっと個性が光って華もあるスターが充実していること、それがすなわち観客からすると美味しい楽しい状況というわけで・・・。
そう思うとオーシャンズ、BASARAとラントム体制下のいわば黄金期だった・・と後から振り返ることになるそんな時期だったのかも。
1回ずつしか観ていない自分が残念すぎますが^^;
本当に一寸先は闇ですね・・・(←まだショックから立ち直っていない)