maria-pon

お着物Enjoy生活からバレエ・オペラ・宝塚etcの観劇日記に...

ブロードウェイ・ミュージカル「コーラスライン」

2011-08-28 11:42:34 | Musical
もうすぐ8月も終わりますね。
暑い夏でした・・・って、まだ、残暑がありそうですが^^;

前半宙組で飛ばしすぎ、中盤、「Valentino」「Phantom」、そして「A Chorus Line」と
へとへとになりながら劇場をまわっていたあの頃から比べるとちょっと落ち着きを取り戻しつつある今日この頃です。

その割に、ロクな記録も残さないまま、スル―してしまいそうな気配が・・・(いつものことですが!)

三成様の生涯、という大作(!)にかかる前に、気楽に書けそうなものを先にUPする作戦に出ることに致しました。時系列滅茶苦茶ですが、ご容赦を。



赤坂ACTシアターにて。
2011年8月17日(水)18:30~

1975年7月25日初演.

原案・振付・演出: マイケル・ベネット
音楽:マーヴィン・ハムリッシュ

普通にe-plusの先行で取ったのですが、4列目通路際サブセンという良席で驚きました。
この日はチケット完売。男性客が多い客席が新鮮(笑)

この作品は今やMusicalの古典、といった趣がありますね。
四季などで繰り替えし上演されていますし、曲も有名なので、つい観たような気になっていましたが、実は生の舞台で観るのは初見。
好きな曲が多い作品なので、歌の上手い人がソロを取るキャスティングが嬉しかったです。

30年以上昔なんだ・・・と改めて思いました。
見どころは、チャンスに賭けるショービズ界のピラミッドの底辺(いや、モブでもブロードウェイだからそれなりにアッパーなんですよね。そのあたりの微妙感もきちんと表現されていました)から、様々な背景を持つ応募者たちの心の叫びとそれを華やかな舞台で昇華させて見せる・・・という、構成の妙。

ずらりと並んだ応募者17名。
その中から8人のコーラスライン(バックダンサー兼コーラス)を選ぶ過程を観客も体験。
新進の演出家ザックが、それぞれの個性を見極める、という前提で、ひとりずつに自己紹介をさせる・・・。

何人選ぶつもりなのかしら?自己紹介?何を話そうか・・・あまりに暗い話題じゃマズイし・・などとあたふたする心の声も台詞に歌に散りばめられて実にリアル。

温かいファミリーに囲まれたイタリア移民の息子、新婚カップル、整形手術で人生好転の実力派ダンサー、下積みの苦労と家族との軋轢を語る同性愛者。
一度はスターダムに上り詰めたもののスランプに悩み、再起を賭ける演出家の元妻。
家庭の問題からの逃避場所としてバレエ教室で夢見ていた少女たち、演劇学校のメソッドを皮肉るナンバーを歌う聡明な若い女性など。
思春期の若者の気持ちなどは時代が変わっても同じなのかもしれませんが、同性愛者の生きづらさはどうでしょう。今も変わらないのかしら?
若い、とはいっても、ダンサーの旬は短い。それがわかっていて、自分の進む道を信じ、でもその後の人生の準備も視野に入れなくてはならない・・・という微妙な年代であることも滲ませて、最後の頃は、応募者全員が友達のように身近に思え、それゆえ、それぞれの実力・人間力もなんとなく伝わり、最後の8名は納得の人選・・・という辺りも上手い。

ブロードウェイのCASTがそのままツアーに参加してるらしく、それぞれ役に合ったCASTINGだと思いました。
特に印象に残ったのは、女優らしさ満点のCassie役のCarleighBettiol、黒人ではじけるパワフルなダンスが目立ったRichie役のKurt A.Douglas、演劇学校メソッドを皮肉るDiana役のAlexandraFasslerの歌唱、ザックの助手で振付師のLarry役ChristpherHowardのダンスのキレの良さ。

改めて、良くできた作品だなぁと。

舞台と近く、親密な空間、という感じがするACTシアターも、作品に合ったハコでした。









最新の画像もっと見る

コメントを投稿