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宙組 「美しき生涯」東京公演 ①

2011-08-29 02:26:56 | TAKARAZUKA
思い切って書き始めることに致します!
宝塚宙組 東京公演宝塚グランドロマン「美しき生涯―石田三成 永遠(とわ)の愛と義―」

2011年7月8日(金)の初日から観劇し、8月7日(日)には前楽、千秋楽とW観劇。
TOTAL12回、という同じ演目をリピートした中では記録を打ち立ててしまったこの公演。
ちなみにBESTは8月4日(木)の夜公演。
芝居が深まり、客席の集中力も素晴らしく、盛り上げるべきところでは手拍子・拍手も的確に入り、空気が違いました^^



主人公は石田三成、ですが、生涯、ということでは実はお茶々さま(淀君)を追っているとも言えるかも。
叔父、信長の死を悼む少女時代に三成と出会い、母であるお市の方が嫁いだ柴田勝家が落城するとともに、母付の忍者である疾風と三成に導かれて、3姉妹揃って秀吉の保護下に。
その後も話し相手として訪れる三成に心惹かれるも、秀吉の命で、側室に。
世継ぎを生むが、正室おねの差し金で、幼いうちに子は毒殺される。
再び、男子を出産。

この2度の出産が実は茶々の心を知る疾風が暗躍し、三成と契りを交わした結果である、という驚きの設定が大石静がタカラヅカのために書き下ろした脚本の自由さ。
そして、主人公2人の運命に絡む忍者疾風と、正室おねの忍びである表向き侍女のさぎりは陰で暗躍。疾風がさぎりを色仕掛けで動きを封じたり、毒殺の犯人とみるや対決するも、万事休すを悟ったさぎりが自ら疾風の剣に身を投げる、など、架空の人物を配すことで物語を推し進める手法も彼女のオリジナル。

秀吉の死後、仏門に入ったおねは腹心の武将”七本槍”(福島和則、加藤清正ら武闘派の面々)を呼び寄せて、東軍に与するように命令。
茶々への対抗心ゆえの裏切りの勧めに糟屋武則以外は乗り、徳川側に着きます。
関ヶ原の戦いでは一時、三成の率いる西軍が有利となるも、味方の裏切りで戦局一転。
徳川側の勝利に終わり、三成は獄中に。

合戦前に、城を訪れた三成が、旗印として団結を固めるべく秀頼の参加を求めるも、母としての茶々のかたくなな拒否に合い、果たせなかったことが敗因と自らを責める茶々。
疾風の手引きで獄中の三成を訪ね、ひとときの逢瀬に愛を確かめ来世を誓う2人。

三成の処刑。
それから15年、六条河原で、風の頼りで 大阪城の落城と茶々・秀頼も運命をともにしたことを知る疾風。
托鉢僧の姿で2人の運命に想いを馳せる疾風を、さぎりの妹たつのが、姉のかたき討ちと切り捨てる。
三成のように生きてみたかった・・・とつぶやき果てる疾風。

場面替って天上界。
おしどりの姿の男女に囲まれ、再びあの世で出会う三成と茶々・・・。


本当に盛りだくさんなストーリーを、破綻なく織り込み、合戦場面も2回、主人公格3人の心情も丁寧に語られて、七本槍のコメディ場面も2度挿入。
路線スター7名をこの武将たちに入れ、その下の若手スター4名を対する勢力の武将役で配し・・と、流石は長年のタカラヅカファンの大石氏。
テンポよく展開することに長けてはいるが、スミレコード無視の下ネタ&おやじギャグに難色を示す向きも多い石田昌也演出が、大石静の良く練られた品のある台詞に封印されて、なかなか良くできた芝居となっていたと思います。
(その分、七本槍のコメディシーンで石田節が炸裂していましたので路線男役のファンの方は言いたいことがおありかも?^^;)




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