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maria-pon

お着物Enjoy生活からバレエ・オペラ・宝塚etcの観劇日記に...

ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン2012

2012-05-05 05:55:45 | MUSIC
1995年にフランス、ナントで始まり、日本でも、2005年から、ゴールデン・ウィークのお楽しみとして定着した観のあるクラシックの一大イベント「ラ・フォル・ジュルネ」(熱狂の日)

毎年、作曲家やテーマを違えて、連休中の3日間、有楽町の国際フォーラムを中心とした大小さまざまなコンサートホールで朝から晩まで演奏会が開かれている・・・というもの。

今年のテーマはなんと!
「サクレ・リュス(Le Sacre Russe=ロシアの祭典)
バレエはもとより、最近興味のあるものすべてがロシアへロシアへと向いているような気がしている今日この頃、長年通っていたイタリア語学校”BELL'ITALIA”に別れを告げ、この4月からロシア語を学び始めたわたくしにピッタリのテーマではありませんか

実は一番好きな作曲家がプロコフィエフであるという・・・



でも、連休中も、通常と変わらぬ勤務形態ゆえ、一日中音楽三昧、と言うわけにもいかないのよね・・と
あきらめているのが毎年のスタンスだったのですが、今回、友人に声をかけられ、気乗りしないまま調べたところ・・・

なんと!(2度目)
ボリス・べレゾフスキ―が参加しているではありませんか!



ちょっとこわいですけど・・・(笑)
モスクワ音楽院卒。1990年チャイコフスキー国際コンクールの覇者。
超絶技巧派で、ラフマニノフに定評あり。
ふむふむ、夜の9時10時スタートのコンサートもあるのですね^^
仕事帰りに、友人と待ち合わせてオープンエアーのカフェで軽食を取り、余裕で行けるではありませんか

というわけで、行って参りました

2012年5月3日(木)22:00~22:45
東京国際フォーラム ホ―ルA

グリンカ:「ルスランとリュドミラ」序曲
チャイコフスキー:ピアノ協奏曲第2番 ト長調 op.44

シンフォ二ア・ヴァルソヴィア、との共演です。
指揮はジャン=ジャック・カントロフ。

第2番を生で聴くチャンスはそうそうありませんので・・・貴重な機会でした^^
緻密で華やかな名演。

ただ・・・惜しむらくはやはり、S席1階前方センターブロックと言えども、この会場はクラシック・コンサート向けではないですね^^;
音が拡散してしまうような印象がxxx

とはいえ、会社帰りに都心の便利な場所で遅い時間に1時間弱の良質な演奏での気分転換ができる、というのは
なかなか良いものでございました

5日にもまた、べレゾフスキ―目当てで行くつもりです^^

あ、新丸ビルなど、有楽町・丸の内のあちらこちらにて、「サクレ・リュス」絡みの無料コンサートや展示が開催されていますので、是非、脚をお運びになってみてはいかがでしょうか?

ちなみに新丸ビルの3階の展示会場でのストラビンスキーとプロコフィエフの展示はなかなか観ごたえがありました

最後にちょっとお口直し(?)の可愛いチェブラーシカをば





2012年5月5日(土・こどもの日)21:00~22:00

再び、東京国際フォーラム HALL A 

チャイコフスキー:イタリア奇想曲 op.45
ボロディン:だったん人の踊り(オペラ「イーゴリ公」より)
ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第2番 ハ短調 op.18

ウラル・フィルハーモニー管弦楽団
指揮:  ドミトリー・リス
合唱:  カペラ・サンクトぺテスブルク
ピアノ: ボリス・べレゾフスキ―

なんと!
あのだだっ広い国際フォーラム ホ―ルAが満席!!ですよ~@@

確かにキャッチ―な演目、べレゾフスキ―のラフ2、明日も日曜日で休み、夜の公演とはいえ、10時始まりよりはハードルの低い9時始まり、合唱付きでお得感あり?と条件は揃っておりますが。
決して音響が良いとは思えないホールで、ここまでヒトが入るとそれだけでちょっと興奮します。


カプリッチョでちょっと温まってきたところで・・・
だったん人の踊り・・・これは有名ですから、聴けばあぁあぁ、という。
オペラでバレエつきで上演される派手やかな場面で、コンサートなどでも演奏されることが多いですから。
それにしても、ロシアこてこてのエキゾチックピースをこれでもか、と情熱を叩きつけるような力のこもった演奏は大いに会場を沸かせました。
そこで、合唱隊が退出、オケの編成も変わって、下手すみに追いやられていたグランドピアノがセンターに設置されて・・・御大べレゾフスキ―登場。

待ってました!のラフマニノフ2番。
往年のハリウッド映画のロマンスシーンのクライマックスなどで流れていたかも・・・とほとんどの方は記憶にあるメロディーですが、改めて聴くと、その臆面もなく堂々と壮大に展開するロマンティシズムにとにかく圧倒されます。
あぁ~ロシアだわ!

と、陶酔させつつも端正で力強い演奏で、さすがべレゾフスキ―。
はい、ロシア人によるロシア人の曲のロシア人らしい演奏を堪能致しました。
いや、ロシアにしては、コテコテではなく、サンクトペテルブルク系といいますか、スッキリしてますね。
オケも繊細で上品な響きですし、好みが分かれるかもしれませんが、べレゾフスキ―氏の演奏も、抒情におぼれるでもなく、程よく抑制の聴いたスピード感のあるモダンな味わいがありました。

満場の聴衆からの熱い拍手を受けて、まさかのアンコールもあり・・・。
22時始まり公演ですと、会場の閉館時間の絡みもあり、出来なかったのかもしれませんが、
そこも21時始まり公演の余裕ですねv
さびの部分をオケ付きで再度味わうことができてありがたいことでした

VIVA「熱狂の日(La Fole Journee)」

http://www.youtube.com/watch?v=5bNSRAxbB1U&feature=relmfu
http://www.youtube.com/watch?v=lnq60WOb5Tk

(YTでUPされたラフマニノフ2番By べレゾフスキ―を貼っておきます^^)


アレクサンドル・メルニコフ ショスタコーヴィチ「24の前奏曲とフーガ」

2012-03-12 01:02:37 | MUSIC
2月26日(日)13:00~
浜離宮朝日ホールにて

ロシアの俊英ピアニスト、アレクサンドル・メルニコフのコンサートに行って参りました。


ショスタコーヴィチ: 24の前奏曲とフーガ 作品87 (全曲)
Schostakovich: 24 Preludes and Fugues Op.87


第1番 ハ長調 No.1 in C major第7番イ長調 No.7 in A major

第2番 イ短調 No.2 in A minor 第8番 嬰ヘ短調 No.8 in F- sharp minor

第3番 ト長調 No.3 in G majo 第9番 ホ長調 No.9 in E major

第4番 ホ短調 No.4 in E minor 第10番 嬰ハ短調 No.10 in C- sharp minor
第5番 ニ長調 No.5 in D major 第11番 ロ長調 No.11 in B major

第6番 ロ短調 No.6 in B minor 第12番 嬰ト短調 No.12 in G- sharp minor

以上、約65分

- - - - - - 休 憩 - - - - - -

第13番 嬰ヘ長調 No.13 in F- sharp major 第15番 変ニ長調 No.15 in D- flat major

第14番 変ホ短調 No.14 in E- flat minor 第16番 変ロ短調 No.16 in B- flat minor

以上、約28分

- - - - - - 休 憩 - - - - - -

第17番 変イ長調 No.17 in A- flat major 第21番 変ロ長調 No.21 in B- flat major

第18番 ヘ短調 No.18 in F minor 第22番 ト短調 No.22 in G minor

第19番 変ホ長調 No.19 in E- flat major 第23番 ヘ長調 No.23 in F major

第20番 ハ短調 No.20 in C minor 第24番 ニ短調 No.24 in D minor

以上、約53分


ヴァイオリニスト、イザベル・ファウストとの共演でもクラシックファンの間で評判が高く、
一度聴きに行かずばなるまい・・と思っていた矢先に、この演目。

え、ショスタコでピアノ曲?
しかも、フーガ。
もちろん、ピアノの旧約聖書と言われるバッハの平均律へのオマージュで、全ての調性を使った(だんだんシャープが増えて、フラットに切り替わり、今度はどんどんフラットを減らしていく、という構成)レアな選択に心惹かれ。

2度の休憩を交えて、TOTAL約3時間。
フーガ、という形式は非常に制約が多く、作曲するには緻密で高度に知的な作業を要する、と言われ、しかもバッハがほぼ完成させてしまっているので、その後の作曲家でフーガの大作を敢えて手がけるという試みはまず行われなかったのが、20世紀の天才、ショスタコーヴィチが手掛けていた、というのが興味を掻き立てる一つの要素。

しかも、その小宇宙が、ロシア民謡風の旋律から、ムソルグスキー風の展開、そしてジャズかと思う自由な曲想から重厚壮大なクライマックスまで、変幻自在に広がりを見せ・・・
いや、ここまで面白い曲だとは思いませんでした。
・・・圧倒されました。

このロシアの作曲家がソヴィエト体制下で如何にその芸術的な資質を華開かせていたかという事実に感動するとともに、
メルニコフの深い詩情を湛えた、誠実な演奏に感嘆の念を禁じ得ませんでした。

ジャパンアーツの会員優先予約とはいえ、2列目センターという良席で・・・
その譜めくりの係の方に合図を送る様、弱音のペダル使いなどのディテールも確認でき、メルニコフの途切れることのない集中と、ダイナミックかつ繊細な演奏振りを堪能しました。
そうそう、楽譜と言えば、譜面が水色、草色、ピンク、オレンジなどの蛍光ペンで彩られているのが目につきましたが、アフタートークショーによると、対位法できっちりと構成されている曲のため、それを明確に意識するように色分けしているのだとか。もちろん、演奏中はほとんど楽譜はご覧にならないそうですが^^

終演後の大きな拍手に応えて、ジャケットの前を開けると、op.87の文字が白く染め抜かれた黒Tシャツが誇らしげに・・・

特注でしょうか?
欲しいんですけど^^;





ウィーンフィル・ニューイヤー・コンサート 2012

2012-01-07 05:46:39 | MUSIC
新年おめでとうございます

毎年、この話題で年頭を飾っているような気がしますが、やはり!お正月の楽しみと言えば、元旦の夜、
はるかウィーンより衛星生中継で送られる、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団のニュー・イヤ―・コンサート



楽友協会大ホ―ルを埋める正装の紳士淑女(必ずお着物の日本人女性がちらほら)、
毎年趣向を凝らされたフラワー・アレンジメント、
そして、毎年楽しみな、世界的指揮者とウィーン・フィルの競演とそのプログラム。
ワルツの場面で挿入されるバレエシーン。

毎度のことながら、心踊りますね

まずは今回の曲目をウィーンフィルのブログより・・

Johann and Joseph Strauss: "Vaterländischer Marsch (Fatherland March)"
Johann Strauss: "Rathausball-Tänze (City Hall Ball Dances)", Waltz, op. 438
Johann Strauss: "Entweder – oder! (Either - Or!)", Fast Polka, op. 403
Johann Strauss: "Tritsch-Tratsch (Chit-Chat)", Polka, op. 214
Carl Michael Ziehrer: "Wiener Bürger (Viennese Folk)", Waltz, op. 419
Johann Strauss: "Albion Polka", op. 102
Joseph Strauss: "Jokey Polka (Jockey Polka)", Fast Polka, op. 278

- Intermission -

Joseph Hellmesberger, Jr.: Danse Diabolique (Diabolic Dance)
Joseph Strauss: "Künstler-Gruss (Artists Greeting)", Polka française, op. 274
Johann Strauss: "Freuet euch des Lebens (Enjoy Life)", Waltz, op. 340
Johann Strauss, Sr.: "Sperl Galopp", op. 42
Hans Christian Lumbye: Copenhagen Railway Steam Gallop
Joseph Strauss: "Feuerfest (Fireproof)", Polka française, op. 269
Eduard Strauss: "Carmen-Quadrille", op. 134
Peter I. Tchaikovsky: "Panorama" from the Ballet "Sleeping Beauty", op. 66
Peter I. Tchaikovsky: "Waltz" from the Ballet "Sleeping Beauty", op. 66
Johann and Joseph Strauss: "Pizzicato Polka", no opus number
Johann Strauss: "Persischer Marsch (Persian March)", op. 289
Joseph Strauss: "Brennende Liebe (Burning Love)", Polka Mazur, op. 129
Joseph Strauss: "Delirien (Delirium)", Waltz, op. 212
Johann Strauss: "Unter Donner und Blitz (Thunder and Lightning)", Fast Polka, op. 324

前半、楽しかったのは、「トリッチ・トラッチ・ポルカ」
どんな悪童でも?天使に見える魅惑のセーラー服をまとったウィーン少年合唱団が花を添えます。

ウィーンフィル、ニューイヤーコンサート2度目の登場、ヨーロッパで絶大な人気を誇るマエストロ、マリス・ヤンソンス。
静電気のせい?前髪がパサパサと乱れていて、お年を召されたなぁ・・と思いましたが、
乱れた前髪を撫でつけて登場の後半はもう、ノリノリで・・・先の感想、失礼いたしました
どの演奏も素晴らしかった!

まずはヘルメスベルガ―の「悪魔の踊り」
ヤンソンスさんはこういうUPテンポな曲を小気味よく響かせるのがお得意?
とても良かったです。

続いてのワルツ「人生を楽しめ」では、今はマニュエル・ルグリが芸術監督、ということで、
意欲的なプログラム構成、新たな団員のオーディションなどで、活性化しているウィーン国立バレエ団員が登場。
山吹色のサテンのシンプルなドレスで、華やかです。
ここでは、Irina Tsymbal,、Denys Cherevychko,Natalie Kusch,Audley Teterin,
Marie-Claire D'Lyse,Alexandru Tcacencoの6名が踊ります。
前回の来日公演メンバーのデニスがいる!とチェック。

ルンビ―のコペンハ―ゲン蒸気鉄道のギャロップでは色々と趣向を凝らしたパーカッションが楽しい。


続く「鍛冶屋のポルカ」ではかなてこを駆使するヤンソンスさん^^



ここでもウィーン少年合唱団がしずしずと入場して合唱で盛り上げてくれました

ロシア人であるヤンソンスさんが、出自を意識してか、チャイコフスキーのバレエ音楽を。
眠れる森の美女から「パノラマ」と「ワルツ」を。
この「パノラマ」が本当に美しい曲で・・・;;
もともと、バレエで、リラの精が、狩りの一行から離れて1人になった王子に見せるオーロラ姫の幻影と、
姫と踊ろうとする王子を遮るリラの精とのパ・ド・トロワで・・・
ウィーンフィルの演奏が悪いはずがなく、新年早々、数々の名演を瞼に浮かべての夢想タイム。

続けての「ピチカート・ポルカ」は解説によると、大変珍しい原曲通りの演奏(弦だけでなく打楽器や管楽器のパートも演奏)だそうで、貴重な体験。
ウィーンフィルの名手たちが揃って弦を指でつま弾いて出す愛らしい音の繊細なニュアンスに酔いしれました。

ヨハン・シュトラウスの「ペルシャ行進曲」もエキゾチックで気持ちの良い演奏。
タンバリンのふちを撫で上げながら小刻みに震わせて出すベリーダンサーの振る鈴の音のような音など、
独得の奏法も映し出されて、やはりORFのカメラは曲を知り尽くしているなぁと感心。

そして、ヨーゼフ・シュトラウスが兄と弟の結婚を祝して作曲したというポルカ「燃える恋」



生誕150周年でクリムトをフィーチャーして、ベルヴェデ―レ宮殿ロケ。
こんな洒落た仕掛けでスタート。



しかも、この絵「接吻」を前にして踊ります。
麗しのダンサーはマリア・ヤコヴレワ(Maria Yakovleva)とキリル・クルラ―エフ(Kirill Kourlaev)
最後にまた、最初と同じく絵画通りのポーズでしめる、という構成も良かったです。

でも、なんといっても演奏でこれは!と思ったのは、
ワルツ「うわごと」
これもヨーゼフ・シュトラウス。
冒頭のビブラートが幻想的な空気を醸し出し、一転して華やかな展開部がなんとも魅力的。
聞いていてウットリと陶酔してしまう・・・ロマンティックな名曲です。
なんと、ニューイヤ―コンサートでは12回も登場しているとか。
美の求道者、カラヤンのお気に入りだったというのも納得

ポルカ「雷鳴と電光」の後は、御約束の「美しき青きドナウ」
ワルツですから、バレエの映像に。



カップルが宮殿の中に入ると、天井が回って、気がつくとブルーのドレス姿に!



5組のカップルが踊ります。
Olga Esina,Roman Lazik,Nina Palakova,Mihail Sosnovschi,
Ketevan Papava,Eno Peci, Kiyomi Hashimoto, Shane A. Wuerthner,
Maria Alati,Damide Dato.



最後また、元の姿になって現実に帰っていく・・・。

ひとときの夢の世界にいざなってくれるウィーン・フィルハーモニー管弦楽団と
それを心から楽しむ人々・・・。
新しい年こそ、人々が美を享受できる平和な年となりますように











ウィーン・フィルのニューイヤーコンサート2011

2011-01-10 09:57:53 | MUSIC
明けましておめでとうございます

今年のブログ記事もこのTOPICから始めたいと思います
ウィーンフィルのニューイヤーコンサート。ウィーン楽友協会大ホールから、今年も1月1日にNHK教育で生中継がありました。



注目の指揮者はフランツ・ウェルザー=メスト。
ロンドンフィル、チューリッヒ歌劇場などで振ってきた、カラヤン以来の(ニューイヤーコンサートでは)オーストリア出身の実力派の若手。50才。
ウィーン国立歌劇場の芸術総監督に就任したこともあり、地元の期待も高かったのではないでしょうか。
”ウィーン訛り”には通じているということで、ヨハン・シュトラウスのワルツは、お手のもの、といったところ?だったのか、安定した指揮ぶりでした。

逆に、ここしばらくは巨匠の個性豊かな演奏が続いていたので、”普通の”シュトラウスは、大変心地良くはあるものの、流麗すぎて引っかかりがなく・・・。
唯一、生誕200年ということでプログラムに加えられたリストのメフィスト・ワルツはさすがに楽曲自体が凝った造りゆえ・・・という理由で印象に残りました^^;

ラインナップは以下の通り。

指揮:フランツ・ウェルザー・メスト
演奏:ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団

《プログラム》

-1部-

騎兵行進曲 作品428(ヨハン・シュトラウス)

ワルツ「ドナウ川の乙女」作品427(ヨハン・シュトラウス)

アマゾン・ポルカ 作品9(ヨハン・シュトラウス)

デビュー・カドリーユ 作品2(ヨハン・シュトラウス)

ワルツ「シェーンブルンの人々」作品200(ヨーゼフ・ランナー)

ポルカ「勇敢に進め!」作品432(ヨハン・シュトラウス)


-2部-

喜歌劇「騎士パスマン」からチャールダーシュ(ヨハン・シュトラウス)

ワルツ「別れの叫び」作品179(ヨハン・シュトラウス)

リストの主題による「狂乱のギャロップ」作品114(ヨハン・シュトラウス父)

メフィスト・ワルツ 第1番(フランツ・リスト)

ポルカ・マズルカ「遠方から」作品270(ヨーゼフ・シュトラウス)

スペイン行進曲 作品433(ヨハン・シュトラウス)

バレエ音楽「イベリアの真珠」から ロマの踊り(ヨーゼフ・ヘルメスベルガー)

カチューチャ・ギャロップ 作品97(ヨハン・シュトラウス父)

ワルツ「わが人生は愛と喜び」作品263(ヨーゼフ・シュトラウス)

―アンコール―

ポルカ 急行列車 作品112 (エドゥアルト・シュトラウス)
ワルツ 「美しく青きドナウ」 作品314 (ヨハン・シュトラウスⅡ)
「ラデツキー行進曲」 作品228 (ヨハン・シュトラウスⅠ)

毎年テーマを変えて、豪華に飾りつけられている様が楽しみな、会場のお花ですが、
今回はピンク系がテーマカラーということで白~ピンク中心に、ところどころに配されたグリーンがフレッシュな春らしいアレンジメントでした。

あと、楽しみ、といえば、なんといってもウィーン国立バレエ団による、ワルツ!!
しばらく、マラーホフが芸術監督を務めていた頃は、彼自身が出演したり、ABTのスターダンサーがゲストで出たり・・・というサプライズがあったので、今回、パリ・オペラ座出身のマニュエル・ルグリ(先生)がどう演出してくるか・・・とわくわくしていたのですが。
事前の情報では、現役エトワールダンサーにして振付家としての活躍も目立つ、ジョゼ・マルティネスが振付をおこなう、と聞いていたのですが、始まって見ると、クレジットに、振付・ジャン・ギョーム・バール、と。
きゃー、ジャン・ギ―(と、なぜかコーフン^^;)
端正でクラシカルな彼の振付で踊る、ウィーンの美形揃いのバレエ・ダンサーたち・・・



これはこれで、大変に眼福なシークエンス。
初春から良いものを観られて幸せです。
最後の美しき青きドナウでは、バレエ学校の生徒たちが初々しい姿で出演。
男の子の一人が、女の子たちに囲まれて、クラッと倒れる真似をしたり、可愛い演出も
最後、会場入りもしていました^^



最後になりましたが、今年も、ジャンルを超えて自由に語って参りますので、どうぞよろしくお願い申し上げます




ウィーン・フィル ニューイヤーコンサート 2010

2010-01-05 04:15:29 | MUSIC
明けましておめでとうございます。
今年もmaria-pon, 移ろい行く人の世の美しいもの、心に触れる素晴らしいものを
一時留めておきたいという心で、様々なことを好き勝手に書き連ねていく所存ですが
こちらが皆様のよき交流の場としても機能すれば更に嬉しく思います。
今年もよろしくお付き合いくださいませ・・・

さて、例年の如く、わたくしのお正月のハイライトは
ウィーンフィルのニューイヤーコンサート!



今年は2008年に最高齢初初登場で話題になった85歳のフランス人マエストロ、2度目のご登場。
ジョルジュ・プレートルさんの指揮。
演目は以下の通りです

【第1部】

1.Dirigent: Georges Pretre. Johann Strauss:
Ouvertuere zu "Die Fledermaus"(こうもり序曲)

2. Josef Strauss;: Frauenherz, Polka mazur, op. 166
(女心、ポルカ、マズルカ)

3.Johann Strauss: Im Krapfenwaldl, Polka francaise, op. 336;
(クラプフェンの森で、ポルカ・フランセーズ)

4. Johan Strauss:Stuermisch in Lieb' und Tanz, Polka schnell, op. 393
(恋と踊りに夢中)

5. Wein, Weib und Gesang, op. 333;
(酒、女、歌)

6. Johan Strauss:Perpetuum Mobile, op. 257
(常動曲)


【第2部】

7. Otto Nicolai: Ouvertuere zu "Die lustigen Weiber von Windsor"
(ウィンザーの陽気な女房達) オットー・ニコライ作曲

8. Johann Strauss: Wiener Bonbons. Walzer, op. 307
(ウィーンのボンボン)

8. Johann Strauss: Champagner-Polka, op. 211
(シャンペン・ポルカ)

9. Johann Strauss: Ein Herz, ein Sinn. Polka mazur, op. 323
(心と魂)

10. Johann Strauss Vater: Der Carneval in Paris
(パリの謝肉祭)

11. Jacques Offenbach: Ouvertuere zu "Die Rheinnixen"
(ラインの妖精) ジャック・オッフェンバック作曲

12. Eduard Strauss: Quadrille Schoene Helena
(美しいエレーヌのカドリーユ) エドワルト・シュトラウス作曲

13. Johann Strauss: Morgenblaetter. Walzer, op. 279
(朝の新聞)

14. Hans Christian Lumbye: Champagner-Galopp
(シャンペン・ギャロップ) ハンス・クリスチャン・リンブィエ作曲

アンコール:

15. ポルカ・シュネル ≪狩にて≫ 作品373

16.ワルツ ≪美しく青きドナウ≫ 作品314

そして定番の「ラデツキー行進曲」で締め。

フランス人指揮者、ということでフランス関連の楽曲が選ばれていましたね。
プレートルさんの流れるような華麗で軽快な指揮が、ウィーン・フィルならではのエスプリとマッチして
とても相性の良い組み合わせだと思いました。

そして注目のバレエシーン、いつも楽しみにしているのですが、
今回はオペラ座のエトワール、二コラ・ル・リッシュとプルミエール・ダンスーズのエレオノーラ・アッバニャートがウィーン国立バレエ団に客演。
衣装がValentinoGaravani、ということでどんなに華麗なシーンになるのかしら、とワクワクしていたのですが、期待を上回る素晴らしさ!
今回はスペシャルな衣装、ということで、メイキング的に、ヴァレンティノご本人がウィーン入りするところから始まり、モデルとなるダンサーとの顔合わせ、デザイン画の数々、フィッティング、製作風景までジックリ見せてくれました。

そしてバレエ・シーン。
美術史美術館の回廊を走り抜けるのはいつもの金髪をブルネットに染めて、イタリエンヌらしいゴージャスさが引き立つ、Valentinoのアイコン、真っ赤なドレスに身を包んだエレオノーラといつものナチュラルな雰囲気からは想像できない、ピタッと髪を撫で付けたタキシード姿の二コラ。
「心と魂」の音楽に乗って優雅に、そしてダイナミックなリフトもきれいに決めて魅せてくれます。
振り付けはレナート・ツァネラ。
「美しきエレーヌのカドリーユ」ではウィーン国立バレエ団のソリストによる群舞。
ピンク、そしてピンクとグレーのコンビの、それぞれ異なるデザインながらもハーモニーを奏でるような
女性のドレスが美しく、またそれを引き立てるカメラ・ワークが素晴らしい。

カメラ・ワークと言えば、ドナウ川下りをゆったりと見せた「美しき青きドナウ」の風景の切り取り方の
素晴らしさ、オーケストラの団員の役割と楽曲そのもののスコアを熟知していなくては到底出来ない絶妙なオーケストラの映し方、楽友協会、美術史美術館の細部に至るまでその美しさをフォーカスするカット割などカメラも超一流。



会場を彩る花はイタリアのサンレモから3万本運ばれてきたという、”オレンジ”をテーマにした赤から黄へのグラデーションでとても明るく華やいだ雰囲気を盛り上げて・・・

音楽、衣装、バレエ、装置、風景、全てにおいてヨーロッパの美学が結集された2時間。
新年はやはりこのコンサートから・・・ですね!