marcoの手帖

永遠の命への脱出と前進〔与えられた人生の宿題〕

世界のベストセラーを読む(865回) 逃げてください!これからここに爆弾を落とします。

2021-05-22 06:45:42 | 思想・哲学

◆善悪を判断する木の実を食べてはいけないと、アダムとエバに語られた。この創世記の神の言葉は、ふと不思議に心の深層から響く言葉だ。様々なニュースから、人命が損なわれる現状を目にしたり、耳にしたりすると同じ人として心が痛む。しかし、例えば自然災害ではなく、人同士が意図して行う戦争はどうだろう。僕らが旧約聖書を読んだ時に、いつも心にひっかかる棘のようなものは、神がその住人を戦略的に駆逐するという場面が出てくる記事ではないだろうか。この辺の批判も巷の話題を語ると人を殺して聖書の神はおかしいぞ!と、例えば先のイスラエルのパレスチナのガザ攻撃でも、普段の人は思うだろう。僕らは、旧約の時代を生きている訳ではない。では、現代に生きて同時にそれを目にし、聞いて理解しているかといえば、その判断は、ただ、人の命をあやめてはいけない、という心情的な思いだけなのである。メディアはそれ以上のことは伝えられないし、伝えない。◆イスラム教原理組織ハマスはテロ組織である。目的は世の終わりまでイスラエルユダヤ人の殲滅である。命をかけても手段を問わず行う。手段を問わず? そうだ。自国住民を犠牲にして、自国の住民の間にロケット砲を設置してそこに攻撃を受けても楯にして行っている。それが犠牲が多くなっている理由である。ささいなことからハマスから先の攻撃がイスラエルからの反撃となった。ハマスがイスラエルに向けた砲撃はうまくいかず1/4程?が自国の上に多く失速爆発した。武力は雲泥の差である。イスラエルは、我々の攻撃はテロ組織ハマスである、ビラを蒔きここに砲撃を加えるから避難せよと住民に事前通告する。罪を憎んで人を憎まず? 我々の神は、人を創造したのだから罪なき人をむやみに殺すのは意図に反する、という思いなのかイスラエル側はそのことを行う。いつの時代も、人を憎んでその思い込みを土台にして、それが正義である善であると意気込む人々や組織、国がある。◆僕の居る場所、僕の務めた工場は、あの大戦でアメリカ軍の空襲で、日本で爆弾を落とされた最後の地である。終戦記念日近くになると、その時を忘れぬためにと被災の様子の展示が行われる。空爆の前に空から多くのチラシが蒔かれたが、その展示もなされている。日本語で書かれたそのチラシにはこう書かれていた。***「これから、ここに爆弾を落とします。逃げてくだい。悪いのは上にいる軍部の人たちです。・・・」