ハマちゃんのひとり言

鉄道と地図を趣味とする、元地図屋さんだった団塊人です。

占領時代の東京駅の記憶(RTO)!

2013年03月30日 | 街で見つけた物

東京駅丸の内側の赤レンガ駅舎が復元されて話題になっていましたが、まだ一度も見た事がありませんでした。一昨日近くまで行った際見る事ができました。

【下の写真とほぼ同位置から撮影した現在の東京駅丸の内南口・赤レンガ駅舎】

(私にはどうも以前の三角屋根の方が好きなのだが!?)

【終戦直後の東京駅:RTOの看板が掲げられ、駅前には米軍専用バスが停車している】

(終戦後横浜税関にあった米陸軍第八軍で勤務の日系二世撮影した写真)

実は以前ネット検索中に偶然占領時代の東京駅の写真を発見。そこには「RTO」の看板が写っていました。この「RTO」とは「Rallway Transportation Office」の略称で鉄道輸送事務所との意味で、終戦直後から講和条約締結されるまでの約7年間日本の主な駅や操車場・車両工場等に226ヶ所設置され、連合軍専用列車の運行や駅では連合軍将兵や家族の切符販売・旅行案内所兼待合室として機能していました。

【東京駅のRTOの豪華な内部の写真。レリーフと大きな日本地図が圧巻ですね!】

(「連合軍連用列車の時代」 河原匡喜著  光人社刊より)

【丸の内南口を入って左側の「みどりの窓口」あたりにRTOがあった!】

東京駅にも昭和20年9月には丸の内南口改札口際脇に設置されました。ここはGHQが置かれ重要な駅として設備も大きくカウンター・ソファー・電話・水洗トイレ等も設けられていたそうです。特に室内の壁には当時物資が無い折大きなレリーフが設置され、日本地図や国内の名所旧跡を石膏で当時の彫刻家によって飾られ、それは駅舎を空襲で破壊した米軍への復讐戦であったのかもしれないとまで言われています。戦争には負けたがそこには日本人彫刻家の意地がこもっている様にも感じられます。

【東京駅京葉線改札口脇の通路にあるRTOの「日本地図」レリーフ】

【レリーフの内「鎌倉の流鏑馬の図」:矢を打つ瞬間の人馬を表現した見事な作品!】

赤レンガ駅舎の修復工事が始まった時、壊した壁の後ろからこのレリーフが発見され、現在京葉線の地下駅構内に保存されています。その保存されているレリーフの横にJRによる解説があって、それによるとレリーフは「”進駐軍の目を驚かす意匠を施せないだろうか”いう運輸省の建設技術の声で急遽施した」と書かれています。これはおそらく事実とは異なり、実際は米軍の命令で設置されたものと思います。当時全ての権力がGHQにあって日本側の意思で決定できる状況にはない筈で、解説に書かれている「運輸省の・・・」の但し書きは、あくまでも日本側の意思で作られた事にしたかったのではないでしょうか?

 

【RTOの解説ポスターより:部分が当時の「流鏑馬」のレリーフ】

【強羅には米軍専用のホテルがあり、御殿場には米軍キャンプがあった!】

【終戦後の東京駅6番線ホーム:連合軍専用車の停車位置を書いた看板】

(上記地図に表記された熱海・小田原・沼津の行き先が書かれている!)


「横浜緋桜」と「コブシ」の競演!

2013年03月24日 | 街で見つけた物

一昨日所用で横浜三ツ沢公園内を通過した際、春爛漫とはこの事か思わせる情景に会いました。何と今年の春は北国の様に花という花が一斉に咲いた様です。例年ですとまず「コブシ」が咲き、「横浜緋桜」が咲いて真打登場で「ソメイヨシノ」が咲くですが、たまたま通った公園ではこれらが一斉に咲き誇っており、まさに赤・白・黄色が競い合っておりました。ちなみに黄色は「レンギョ」が咲いていました。

【鮮やかな紅色の「横浜緋桜」】

特に「横浜緋桜」(よこはまひざくら)は早咲き種の鮮やかな紅色の寒緋桜と病気に強い山桜を交配させ誕生した桜で、昭和60年「横浜緋桜」と名付けられ、平成8年に横浜公園開園120周年を記念して当時の高秀横浜市長によって最初に植樹されたのがはじめだそうです。

【鮮やかな白色の「コブシ」】

「三日見ぬまの桜かな」ではないですが、実にタイミングが良かった様です。宝くじでもあった様なウキウキした気分で家路につきました。


中国が尖閣諸島に測量隊を派遣!?

2013年03月09日 | 最近の話題

今日付けの中国の新聞が中国国家測量地理情報局幹部の話として「適当な時期に尖閣諸島に測量隊を派遣して、測量の為の標識を設置する」との考えを示したと掲載した。

【中国が尖閣諸島に測量隊を派遣するとの記事 : 日経電子版より】

この標識とはおそらく「三角点」にあたる基準点だと思われ、GPSを使い観測し正確な経緯度を観測する事になると思われます。現在の状況からして実際に行われるとは思えませんが、その意思表示をしただけでも国家主権の発意を表すものであります。

【国土地理院の1/2.5万地形図の「魚釣島」には三角点・電子基準点は無し】

それに引き替え日本側の地図では、尖閣諸島最大の島である魚釣島でさえ国家基準点となる三角点・電子基準点などは設置されておらず、1/2.5万地形図は航空写真測量だけで形状を描画し、島々の位置情報の精度は必ずしも正確なものではありません。

【着々と進む北方領土の島々の国土地理院1/2.5万地形図の発行?それも印刷図でナゼ!?】

以前から魚釣島に三角点・電子基準点の設置をする必要性を叫んでおりましたが、一向に日本側はその意思表示さえしておらず、ひたすら沈黙するばかりなのには呆れておりました。その間、せっせと北方領土の国後島などの1/2.5万地形図を衛星写真を利用し印刷図まで発行しているのとは好対照の扱いは甚だ疑問を呈するものです。


さようなら東横線・渋谷駅!

2013年03月06日 | 鉄道

昨日久しぶりに東京へ出かけた際、横浜駅からめったに利用しない東急東横線に乗ってきました。その訳は、現在高架線上の東横線渋谷駅が今月16日から地下化されるという事で、地上にある渋谷駅の見納めを兼ねて利用した次第です。

【東横線渋谷駅構内に入線する電車!】

昭和2年に五島慶太が苦労してやっと現在の場所に東京横浜電鉄渋谷駅が開業してから85年が経ち、ターミナル駅(行止り式の終着駅)として終焉を迎える事になりました。電車に乗り終着駅に着いて階段を使わずに改札口を出る感覚が無性に好きでした。東横線の渋谷駅は特にホームから昔の東急文化会館方面を望む広く空間が解放的雰囲気でなんとも言えず気に入っていました。

【電車を降りて改札口を出られるターミナル駅の嬉しさ!!】

小学生の頃、親に連れられて東横線で渋谷駅で降りて、出来たばかりの東急文化会館のプラネタリウムで星座を夢心地で見たのを今でも思い出します。16日から東横線の渋谷駅も地下化され地下鉄と相互乗り入れされるとの事、ますます便利になりますが、ただの通過駅となり鉄道好きには一抹の寂しさが感じつつ駅を後にしました。

【終着駅の雰囲気が味わえるのも3月15日までですよ!】