このところタイ・バンコクの洪水災害が大きく報道されています。
今から20年以上前にバンコクの1/1万地形図を作成した事を思い出しました。
当時ジャイカ経由でタイのバンコク首都圏の地形図を日本で作成する事となり、
日本の民間航空写真測量会社で作業が行われ、撮影された航空写真と共に
タイ国軍人も一緒に来日し、軍人監視下で図化作業が行われました。一日の
作業が終わると全ての航空写真は回収され、金庫に収められたそうです。
また航空写真には軍事機密の部分は黒く塗りつぶされていた事も思い出します。
図化作業では等高線を描くのに苦労した事を思い出します。
なにせ、殆どまったいらな地形で傾斜がない為、全体を見て大よその見当をつけ
描く始末で、隣の図面と接合をつける事が非常に難しかった事を思い出します。
それほど「平ら」なのです。これでは一度洪水になったら水がなかなか退かないのも、
もっともな事でしょう。一日も早い復旧を願うばかりです。
【※地図はバンコク周辺1/25万地形図 (AMS 1954年作成)テキサス大学HPより】