昨日紅葉坂にある神奈川県立図書館で「横浜アメリカ文化センターの歴史と資料」-ACC文庫紹介ーと銘打った講座が開かれ参加して来た。
【「横浜アメリカ文化センターの歴史と資料」-ACC文庫紹介ーの講座資料】
神奈川県立図書館資料部の石原眞理氏によると、この「横浜アメリカ文化センター」(YACC)は戦後間もない昭和20年11月に東京を皮切りににGHQの民間情報教育局(CIE)により、日本人の文化的側面の民主化を図る為に、昭和26年までに日本全国23箇所に設置され、この横浜には昭和23年に設けられ講和条約調印後は国務省管轄となると共に、全国13箇所に整理統合され、横浜の施設も移転を繰り返しながらも昭和32年から昭和42年までの間は山下公園前に存在していたそうです。
【昭和36年頃の「横浜アメリカ文化センター」:正面のビル・右は「ゼブラクラブ」この場所に今は県民ホールが建っている。後方には完成間もないマリンタワーが写っている。撮影:町田昌弘氏】
昭和42年の閉館時に所蔵資料を全て県立図書館に寄贈され、その多くが現在も「ACC文庫」として保存され、昨日講演後書庫の中を見学する事ができました。如何せん英語が読めないので外見だけですが、終戦直後の時代に米国の製本や紙の質の良さには目を見張るものがありました。今は有りませんが「ACC」時代は図書の他に、映像フィルム・音楽レコード・パンフレット等もあって、盛んにレコードコンサートや映画会が開かれ、多くの日本人にアメリカ文化に浸る事が出来た様です。戦後日本全国に図書館が整備される様になりますが、この「ACC」が開かれた公共図書館のモデルとなったとの事でした。
【余談】当時「横浜アメリカ文化センター」を利用した人の話ですと、夏は唯一冷房完備のあるこの図書館に行くのを楽しみにしていたそうです。