我が家はみんな虫が得意ではありません。
なのにこの夏の終わり。
親戚からスズムシをもらいました。
オス、メス合わせて10匹。
家の周りでもよく鳴いていたので
「秋だな~」「キレイだな~」と思うことはあっても
飼育しようとは考えたこともありませんでした。
せっかく我が家にやって来たので
大きめの水槽に移し替え、ちゃんと飼育することに。
誰も世話をしようとしません。
なので、エサのナスをあげるのも
水を霧吹きであげるのも私が全部やりました。
スズムシはメスがオスを食べてしまうことがあることも
初めて知りました。
そうこうしているうちに2匹があっけなく死にました。
えー、死んじゃったー、なんでぇ!?
環境の変化のストレス…?
焦った私はえさの位置を増やしてみたり、
霧吹きの回数を増やしてみたり。
しばらくするとまた1匹、オスがいなくなりました。
メスに食べられちゃったのかなぁ…。
オス2匹に対し、メス5匹。
「おぉ、ハーレムやなぁ」とお父さんは笑っています。
「でもオスはメスに食べられちゃうんでしょ?
メスからしたら争奪戦じゃない?」
などと話しながらスズムシを観察していると
オス同士、縄張りとかあるのか1匹がもう1匹を威嚇します。
さらに、理由は分かりませんが、羽がない1匹のメスを見つけました。
虫の世界も厳しいのね…。
結局そのうちオスが先に全滅し、メスも数を減らしていきました。
そして最後に残った1匹のメスもちょっと前にいなくなりました。
ほんの1~2か月でしたが、スズムシたちの様子を見てきて、
仲間(?と思っているのは私だけかも)の数が減っていく中で
どんなことを思うんだろうと考えました。
悲しいとか、さみしいとか思うのかな?
私がもしエサをあげなかったりしたら(そんなことしないけど)
私のこと恨んだりするかな。
・ ・ ・
ただ思ったのは「生きている」ということ。
残っているスズムシたちは、ちゃんと与えられたエサを食べ、
静かにたんたんと生きている。
そう感じました。
私がもしエサをあげなかったとしても(改めて…絶対そんなことしないけど)
きっと誰も恨んだりしないんじゃないか。
そう感じました。
死ぬこともちゃんと分かっているし、
目の前に与えられた現実を、そのまま受け止めてただ生きる。
きっと他の虫や動物もそうなんだろうな。
私もこんなふうに生きたいなと、いなくなったスズムシを思いました。
のば
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