デモクラティックスクールまんじぇ まんじぇの仲間ブログ

何気ない日々の家庭から見えてくる(?)まんじぇ♪
保護者・生徒・ボランティアなど、まんじぇに関わる者たちで書いています

質疑応答の会にて⑥−2 最終回

2017-03-14 10:34:30 | 質疑応答

質疑応答の会を開く事になったいきさつと趣旨

質疑応答の会にて①−1 デモクラティックスクールにおける保護者の関わりの基準

質疑応答の会にて②−1 『こども主体』において大人が気をつける事と慎重になる事

質疑応答の会にて③−1 まんじぇにおける「運営会議」と「メーリングリスト」の意味

質疑応答の会にて④−1 公共交通機関を利用時の解散後、スタッフの対応について

質疑応答の会にて⑤−1 子供に対して提供・誘導などのスタッフの判断基準

 

問い

一般的な義務教育では、読み書き計算や集団行動を身につけさせる事を目的としていますが、

デモクラティックスクールは何を目的として作られたものですか?

また、その目的の為に一般社会通念と比較して発生しうるリスクはどんな物がありますか?

 
 
 

保護者:小学2年まで学校行ってたから、3年で行かなくなった時、

どこでもズル休みの○が来た、とずっと言われて、サッカーでも、私が居る場所でも言われてて、

子供が腹を立ててしまい、帰ろう!というのもあったけど、

少しずつ、変わってることもあって・・・・

私、学期ごとに学校へ本読みに行ってるけど、学校へ行って、

「これは○くん(我が子の名)が選んでくれた本です。」

とか言って、普通に本を読んで帰って来る。

そうやって関わっていく中で、ある時、その機会に出かけて校長室で待っていると、迎えに来てくれて、

「○くんは、なんで学校に来ないんですか?」

「将来どうするんですか?」

「勉強しなくていいんですか?」

と質問が来て、

「実は今、自由な学校に行ってるんだよ、子供たちで作っているんだよ。」

と、教室に行く間の数分話した事があったけど、

その1年後位?先日、読みに行ったら、又、教室へ向かうまでの間に、

「今、○くんの学校の話で持ちきりだよ。」

と言われて、

「何?!何?!」

と聞いたら、

「自分のしたい事ができる学校って聞いたよ?」

と言われ、

「そんな感じだよ。」

と言うと、別の子が又、

「どんな学校?」

って聞いてきたから、

「朝行って、みんなでやりたい事を出し合って、自分たちで時間割を決めて、

それぞれやりたい事をやりながら1日過ごすんだよ。」

と答えて。そしたら、

「勉強はやらなくていいの?」

と言うから、

「勉強は全然やってない。ぜ~んぶ遊んでる。

でも、例えばゲームしてて、カードゲームだったら点数計算したり、

○くんは割り算やってないけど、家で、3人で割るとしたらどうする?とか聞いたら、

ちゃんと答えが返ってきて、そんな風にいろんな場面で勉強できるから、

字も覚えられるし、勉強なんかしなくても大丈夫って思うよ。」

と話すと、

「えーー!!1日サッカーしててもいいの?」

とか行きも帰りも質問攻めで、最後は、

「いいなー!僕も行きたいなー!」

と言われた事があって、すごく嬉しかった。

 

スタッフ:子供にとっても、そういう注目が集まってしまうから、気の毒に思わなくもない。

常にこういう学校を卒業した子がどうなって行くのかという目で見る人がいる。

卒業生の中にはプレッシャーに思う子と、そうでない子、公言したくない子など様々。

あるスクールの卒業生の子で、現状を聞かれた時に、

色々うまく行ってない事があると、それが申し訳なくて、母校に行けないとか思う事もあったみたい。

あの学校出身だからそうなったの?と人から見られるんじゃないかと思うと申し訳ないから

人に言えないって気持ちになる事もあるみたい。

その意味では、ちょっと責任やプレッシャーに思う子もいるかもしれない。


<終わり>



質疑応答の会にて⑥−1

2017-03-12 13:03:54 | 質疑応答

質疑応答の会を開く事になったいきさつと趣旨

質疑応答の会にて①−1 デモクラティックスクールにおける保護者の関わりの基準

質疑応答の会にて②−1 『こども主体』において大人が気をつける事と慎重になる事

質疑応答の会にて③−1 まんじぇにおける「運営会議」と「メーリングリスト」の意味

質疑応答の会にて④−1 公共交通機関を利用時の解散後、スタッフの対応について

質疑応答の会にて⑤−1 子供に対して提供・誘導などのスタッフの判断基準

 

⑥一般教育との比較とリスク

 

問い

一般的な義務教育では、読み書き計算や集団行動を身につけさせる事を目的としていますが、

デモクラティックスクールは何を目的として作られたものですか?

また、その目的の為に一般社会通念と比較して発生しうるリスクはどんな物がありますか?

 

スタッフ:リスクはひっくり返すとメリットだったりするから・・・・。

まず、何を目的としてるかは、学校が生まれた時代背景を探っていけば。

元はアメリカとかヨーロッパの、よく言われているのは、アメリカで言えばスプートニクショック。

ロシアに先を越されたっていうショックから、このままでは我が国の教育はマズイという事で、

国が詰め込み式に走ったんだよね。それの反発と言われているね。

それから、1960年代から1970年代に、いろんな自由な学校が増えたのは、

それに対する反発であったり、反戦。

ベトナム戦争のそういう流れから来てると言われていて、グラスルーツ(まんじぇのモデル校)も多分その要素は強い。

今までの現行の教育ではこれからはダメじゃないかと、違う教育が欲しいと言う所から生まれて来てる。

私個人的にそういうのがいいな、と思う事は、

言われた事だけやって来てる人がずっとこんなに増えたお陰で、今の社会になっているとすごく思うし、

特に、3.11(東日本大震災)以降、あんなショックな出来事が起きてるにも関わらず、

これは大丈夫って言ってるから大丈夫でしょう?みたいな認識の人が沢山いる事がショックだったので。

それはやっぱり教育の中で、

先生の言う通りにやっていればいい、あれこれ考えず先生の言う通りにやりなさい、

って教育をしてしまった結果じゃないかと見えるから、

こういう教育って大切だなと個人的には思っているし、

天外伺朗さんも書いていたけど、

『今までの現行の教育が全部悪ではない、あれはあの時代背景に合っている。戦後のどん底に役立った教育だったし、兵隊さんを作るには優秀な教育だった。けれど、日本の経済が潤ってきて、トップレベルに来てしまったから、ここからは真似すればいい時代ではなくなった。にも関わらず、あの時代の教育をそのまま持っているのは問題だ』

と言っていて、私もすごくそう思う。

先日出かけたフォーラムでも、今、この時代の仕事も20年後には半分になくなるとも言われていた。

そうなった時に、言われた事しかできない人は必要とされなくなって、

これからは作り出す事が出来る人が世の中で求められて行くようになるだろうから、

そうなった時に、こういう教育から来た人が必要とされるだろうと社会からのニーズは感じる、まだメジャーではないけれど。


リスク・・・・・?

強いて言えば、従順に従う人にはならない。

他のスクール出身の子の話で、最初はどこかに働きに出るんだけど、

そこの人とどうしても合わずに、自分でやっちゃえ!!と。

そこの自信もリスクだと思うと言っていた。

自分の考えがものすごくハッキリわかっているから、合わせるよりは自分のスタイルに拘りたくなる方が強い。

また、先駆者の域になるので、子供たちにとってもちょっと重たさはある。

保護者も先駆者。


保護者:学校へ行ってないから不良とか、気持ち悪いとか言われたり、

戦わなくていい所で戦うことになったりしてる。


<続く>



質疑応答の会にて⑤−2

2017-03-10 17:12:07 | 質疑応答

質疑応答の会を開く事になったいきさつと趣旨

質疑応答の会にて①−1 デモクラティックスクールにおける保護者の関わりの基準

質疑応答の会にて②−1 『こども主体』において大人が気をつける事と慎重になる事

質疑応答の会にて③−1 まんじぇにおける「運営会議」と「メーリングリスト」の意味

質疑応答の会にて④−1 公共交通機関を利用時の解散後、スタッフの対応について

 

問い

どこからどこまでが子供に対して提供になるのか、

どういう事が誘導になるのか、そこを判断するのに基準としていることはありますか。

 
 

保護者:外部からと親からと、違いは何?という事が知りたい。

 

保護者:親と他人とではちょっと違うと思う。親の方がやっぱり影響は強いと思う。

 

保護者:そこまでの物ではなくて、スキルがある人が居るんだから勿体ないなという感じ。

もしここがもっと広かったら、敷地の隅で保護者の誰かが染め物していたりとか。

 

スタッフ:それはNOだけど、ミーティングに来てくれたらいい。こういうのはどう?って。

私スキルあるけど興味ある人居ますか?という提案を、私を介さず直接聞いてみてくれたら。

 

保護者:日常のスクールの決定は大きいミーティングでしている訳だから、

まずは子供に確認して。プレゼンに来てもらうのはいいのかな?と。

そこで承認が得られたらプレゼンに来るって流れじゃない?

 

保護者:もっと沢山あったら楽しいのにって思って。

 

保護者:楽しいのは子供たちは何をしてても楽しいのだから、親が思う楽しいは別だと思うけど。

保護者:でもムビラ(アフリカの楽器)の時、うちはすごく楽しんでいて、ムビラを借りてまでやってたから。

今は飽きたけどね。

だからもっともっとあったらなと。楽しみが。

 

保護者:毎日楽しめると思う。何があっても、何がなくても。

 

スタッフ:そこで特別、こういう物があったらきっといいな、と思っても、

『こういう物』という判断は大人がしたくないと思う。

 

保護者:カリキュラムを用意してるのと同じね。

 

スタッフ:と言うのは、世の中にある物全て持って来れないから。

 

保護者:例えば何かキッカケがあって、まんじぇの子がそれって何?教えて?とか有ったらいいよね。

 

保護者:以前やりたいって言ってた事があったのね。なのに来なくて。

 

スタッフ:来なかったと言う事は、その程度だったって事なんだよね。

大人がもっと言わなかったからでなくて。

その時やりたいって言ってても、その後計画してまでやりたいかどうかは別なんだよね。

 

保護者:スターウォーズ展は計画してまで行きたいんだね。

 

スタッフ:ノリノリでこれやりたそうじゃない?って思ってても、肩透かし食らうことも良くあって、

子供って今を生きてるから、その時、その時点でこれがやりたくても、

1週間後に計画してこれがやりたいって言うかとなると、やっぱりいいや~ってなる事が多い。

 

保護者:面倒臭いの嫌いよね。

 

スタッフ:計画するとその日にそれやらなきゃいけなくなる、それが嫌だっていうのが沢山ある。


<次回、新たな質問です。>

 


質疑応答の会にて⑤−1

2017-03-08 14:41:45 | 質疑応答

質疑応答の会を開く事になったいきさつと趣旨

質疑応答の会にて①−1 デモクラティックスクールにおける保護者の関わりの基準

質疑応答の会にて②−1 『こども主体』において大人が気をつける事と慎重になる事

質疑応答の会にて③−1 まんじぇにおける「運営会議」と「メーリングリスト」の意味

質疑応答の会にて④−1 公共交通機関を利用時の解散後、スタッフの対応について

 

⑤子供に対して提供・誘導などのスタッフの判断基準

 

問い

どこからどこまでが子供に対して提供になるのか、

どういう事が誘導になるのか、そこを判断するのに基準としていることはありますか。

 

保護者:よくスタッフ経由でまんじぇに入ってくる音楽家の方などがいたりして、

そういう機会がある、というのは提供にはならないの?

 

保護者:子供たちに承認得てるのですよね?

 

保護者:子供たちは大人に気を遣って、スタッフに気を遣ってO.Kにしてるのでは?

 

スタッフ:それは、『気を遣ってそう言ってるんじゃないか?』って言うと、

子供には自分で判断して自分の意見を言う能力がないって見てる事にならない?

 

保護者:だとしたら、私たちが何か提案しても、子供たちが判断してくれるから良いって事?

 

スタッフ:外部からのオファーがあった時は、それをそのまま子供たちに伝えてる。

 

保護者:でも何か違和感を感じる時があって、子供たちが気を遣って言えないのもあるんじゃないかな?と。

ゲストが来る、来たいと言うなら断る理由もないし、みたいな感じで。

別に悪いことじゃなく、逆に良いことだと思うけど、

もうちょっと流動性があっても・・・・と。

そういうパターンがO.Kなら、他の事もO.Kであっても良いのでは?と思って。

 

スタッフ:他の事とは、例えばどんな事?

 

保護者:ここは規模も小さいし、流動性がないのが気になって。

もうちょっと外の社会と交流できる様な。

保護者同士の話で出たのは、例えばスプーンを作るとか。

 

保護者:親がさせたいんじゃない?

 

保護者:させたいんじゃなく、一緒にやりたい人~っていうニュアンスで、

親が持ってるスキルを貼り出したりしてやれる様に。

 

スタッフ:一応ファイルは作ってあるけれど、見ようとする人が居ない。

 

保護者:見えないから貼っておくとか。羊毛とか、何でも。

できなくても良いけど。

 

スタッフ:子供たちが貼って欲しいと言えば。

 

保護者:それでも、やってあげたいとか、親の要望な感じがする。

 

保護者:スタッフさん経由で呼ぶのは良くても?

 

スタッフ:呼んだのではなく、オファーがあったという事。

交流したいって言ってる人がいるけどどうする?

と子供たちに聞いて、決めてもらっている。



質疑応答の会にて④−2

2017-03-07 13:04:11 | 質疑応答

質疑応答の会を開く事になったいきさつと趣旨

質疑応答の会にて①−1

質疑応答の会にて①−2

質疑応答の会にて②−1

質疑応答の会にて②−2

質疑応答の会にて②−3

質疑応答の会にて②−4

質疑応答の会にて③−1

質疑応答の会にて③−2

 

問い

お出かけの日に、駅集合・解散だった場合、目的地から帰ってきて、

駅で親の迎えを待っている子供(たち)だけでお喋りして残ってる、スタッフは先に帰って行く、

という状況を見て、いいのかな?と思った事があったのですが。

質疑応答の会にて④−1からの続き

 

スタッフ:学校は、学校が責任を取りたくないから色々決めてるって事だよね。

電車で自力で1人で通ってる子を見て、

カッコいいと思ったり、憧れてやってみようと思い始める子もいる。

それができる様になった時に、すごく自信つけてるなぁと感じる。

だから学びのチャンスを奪ってると思う。

 

保護者:殆どが親、大人が奪ってると思う。

 

スタッフ:無理矢理やらせてもダメなんだけど。

 

保護者:心配してないから、1人で例えば祖父母の家なんかとか行って来て欲しいなって思う事はある。

 

スタッフ:大人が言ってもダメだね。子供同士だからだいいんだと思う。

スタッフの私が言ってもダメだと思う。

もう、○くんは自分で来れるんじゃない?とか言ってもダメだけど、

同世代の子が大丈夫じゃない?と言うと、そうかも、と思うんだよね。

あなたは大人だから大丈夫って思うんでしょう?って。

だから同世代とか、ちょっと上の子たちが常にコミュニケーションがあって、

常に見てるっていうのは大きいと思う。


<次回、新たな質問です。>