人生

スロージョギングは続いていて、距離はどんどん延びている。涼しくなったので、ますます好調。適当なところで、お茶を飲んで帰ってくる習慣がついた。

きょうも、テーブルをはさんでお茶を飲んでいたら、連れ合いが、わたしが無造作に置いたガーゼのマフラーを話しながらさりげなく綺麗にたたんだ。「あら、アリガト」と思っていたら、彼はお茶を一口飲んだ後、そのマフラーを自分の胸に持っていき、Ｔシャツになすりつけたので、びっくりして「何してるの！？」と声を上げた。

すると、彼の言い分はこうだ。たたんで置いたわたしのマフラーの上に、ちょっと水滴が垂れたので、自分のハンカチがなかったので、出かける前に取り替えたから綺麗だと思う自分のＴシャツでその水滴をぬぐったのだと。それと全く関係ないわたしたちの会話の最中だったから、ほとんど無意識の行動、親切心だ。

もう、可笑しくて大笑い。どう見ても、他人のマフラーを使って、自分のＴシャツを拭いたとしかみえないでしょう？　彼はそれに気づかない。わたしが解説しないと、認識できないのだ。

ひとによかれと思って彼がしたことが、たくさん誤解を受けてきたことを思い出して、ほんの数分の行動も人生を象徴するものだなぁと感慨深かった。