ああ、やっと最終予選が始まると思ったら、近所の花火大会も始まってしまった。諏訪湖の花火大会には数段劣るけれど、自宅から見られる上に毎年新作の花火も数発上がる花火大会。テレビを見ながら大きな音が聞こえると慌てて窓の外をのぞきに行く慌しい90分が始まった。
競技会場の横浜国際競技場は湿度77%、気温27度とコンディションは最悪だったかもしれない。
なにしろ汗が乾かないから体温が下がらない。体温が下がらなければ、必然的に選手は体力を消耗していく。そのためなのかどうか、早い早い!イランが最初からやる気満々。
今回はW杯予選とは言え、本選出場を決めたチーム同士。どちらかと言うと、国際親善試合に似た雰囲気があった。日本代表も国内組で編成したチームで、イラン代表と1対1の競り合いに勝てるのか? と興味のある試合だった。
前半で早くも加地選手がシュートで1点。大黒選手がパスをスルーして上手くイラン選手を惹くことに成功しての1点。
本選でもこんなコンビネーションを見せて欲しいなあ…。
日本側に先制点が入ったのも束の間、惜しくもポールに嫌われたものの、A.Daei選手が強烈なシュートを放つ。先制点を取られて、ちょっとだけ本気になったのかA.Daei選手。対する日本代表は相変わらず細かなミスが多い。
前半は日本代表がリードして無事に終わったが、どう見てもイラン代表、先制点を取られてからのモチベーションがイマイチなのがミエミエ。スライディングによるファウルが少ないのが証拠で、ここでイエローカードをもらったりケガをしたら損だとばかりに無理な攻撃を仕掛けない。先制点を取った日本代表もそんなイラン代表に合わせるようにチンタラと試合を運んでいるように見える。
う~ん、こんなだったら日本代表には前半に2点以上取って欲しかった。
今回は本選でのベンチ枠の23人の中に生き残るための試合でもあるのだから、国内組はジーコにアッピールする絶好の機会なのに。対戦相手の実力が上でも下でも、常に相手に調子を合わせて実力の8割程度しか出せないまま試合が終わる…、といういつもの日本代表の悪い癖が出たまま前半が終わったような気がする。
ハーフタイムの間は近所の花火大会に集中する。手前の山が花火の光に照らされて浮かび上がり、何ともいえない情景。尺玉5連発で花火大会が終わったところで後半戦がスタートした。
ナーイス・タイミング♪
後半戦が始まってしばらくは日本側のディフェンスがしっかりしてきたのかイラン側が前にボールを出せないでいる。攻めあぐねてイライラしてきたのか、イラン側の攻撃も次第にラフになってきた。
小笠原選手の受けたプッシュ、完璧にファウルじゃね? 主審からは見えていなかったのか?
中澤選手のファウルからAli Daei選手のPKで1点。
う~ん、仕方がないといえば仕方がないけれど、ファウルを誘う転び方はサントス選手よりもDaei選手の方がテクが三枚分くらい上手かも。
ところで今日の中澤選手、ナンか変。目が空ろで宙を泳いでいるようにも見える。ゴール前でDaei選手に絡んでPKになったり、ゴール前のディフェンスに躊躇してコースががら空きになり、その隙を突いたDaei選手のシュートに危うく2点目を取られそうになったり。おまけにイラン側ゴールの目の前で大黒選手と交差して、折角の3点目のチャンスを潰してしまった。
あそこは中澤選手の方が大黒選手の動きを見渡せるのだから、自分が強引にヘディングせずに周りのイラン選手を牽制すべきではなかったか。今日の中澤選手はなんとなく、青いユニフォームを着た12人目のイラン代表選手がピッチの中に紛れ込んでいるような印象。確実にチームの足を引っ張っている。
そんな時こそ、キャプテンで同じDFの宮本選手のフォローが必要なのだが…。
A.Daei選手が1点入れてやっとイラン代表にも火が点いたのか、日本代表へのチェックも厳しくなってきた。
やっぱりイラン代表、本気になると手強い。
大黒選手のヘディングしたボールがM.Kaebi選手の手に当たり、跳ね返ってイラン代表GKのE.Mirzapour選手に当たって僅かにゴールラインを超えての2点目。イラン代表GKのE.Mirzapour選手が倒れながら抱え込んだボールを執拗に蹴り込もうとした福西選手、あれはやり過ぎ。倒れているキーパーが抱え込んだボールを蹴り出そうとするなんて、ファウルへのリスクが大きすぎる。
来年のドイツで行なわれる本選は2006年6月9日~7月9日の一ヶ月間。
ここ数年のヨーロッパ、特にフランスやイギリスは異常気象で暑い夏だけれど、本来のドイツの気候は北海道とほぼ同じ緯度のために夏でも涼しく、雨が降れば夏でも暖かい飲物で身体や手を温めたくなるような場所。

ああ、来年が待ち遠しい!