Rikoの再建日記~気ままな恋文

病期3の乳がんから自家組織再建、リンパ浮腫治療、抗がん剤後の薄毛治療など、心身共に毎日が昨日からの再建って感じの日々♪

お墓とヤモリ

2018年08月16日 18時11分20秒 | 母親のこと
今日は檀家さんが集まってお寺で 精霊流し の儀式をする日であった。
毎回お盆近くになると亡くなった人の名前を札に書いて家でまつり、それをこの日にお寺に持っていきまとめて船に乗せて 天に還してくれるという儀式がうちのお寺ではお盆の行事の締めくくり。

私は毎回参加しているわけではないけれどもお墓参りはこの機会にする。

今回はたまたま 母と兄の名前を書いて 持って行くことになった。

そして、お墓参りもした。

お墓にはすでに誰かが数日前にきた形跡があり、
花や蝋燭、ビールの缶が栓を抜いておかれていた。

この暑さ、
ビールからは異臭がしていたので、捨てにいった。

中身が重たいから、全部流しで捨ててからと、蛇口の下にあてて缶を傾ける。ほぼ腐敗している中身はサラサラとこぼれることはなく、塊かんがある。なんともいえない臭い。
それでも水を流しながら何度か傾けていると、明らかにおおきな塊がチラリと缶の口からのぞいた。

うわ、
かなりの腐敗から塊ができてるのか、いやだなーと思いながらもいっきにながしだすと、
や、や、やもり?
と思わし気、形。

うわ、ヤモリだ、、、。

うちのお墓をまもり、お寺を守るヤモリが
ビールかんに落ちたのだ。

目や手足の感じはのこっている。

私は爬虫類系は苦手だけど、ヤモリは大丈夫。みつけても、ベランダでそのまま遊ばせておく。

私にとっては静かで臆病で優しい守り人ってかんじ。

そんなヤモリ。

目を剥き出しヘロヘロの体が蛇口から溢れる真水でちょっと紫色にかわって、ぐったり排水口のあたりでよこたえている。

排水口に流れて消えていくには大きすぎる不釣り合いな物体だ。

助けなきゃ。

旦那っちにいってウエットティッシュの上に引き上げてもらい、

そのまま無縁仏さんの墓石のところへ。

無縁仏さんは、もう死後50年は過ぎ、仏さまへと昇華した、仏さまのあつまり。穏やかな顔の墓石がたくさん。
そのかたわらに、ヤモリをねかせ手を合わせてきた。

その光景は夏の日の眩しさから抜け出したひんやりした日陰の安らぎに似ていた。

皆の魂が穏やかでありますように。

あのヤモリも、苦しい何日かを終え、自然に還っていけますように。