最終回となったあとも録画をみているアニメ「チ。」
そして4月から再放送も決まっている。
これってあまりない事なんでは?
今は原作を少しずつ読んでいる所です。
これは、自分の中では「進撃の巨人」以来というか、
原作までみてみようと思った事でいえば、
「この世界の片隅に」以来。
自分は緻密に計算されたストーリー展開が好き。
この世界の…もそうでした。
この作品、他のアニメのように、必殺技も萌えキャラもない。
会話中心で地味なのに引き込まれる作品って簡単に作れない。
しかも知的に面白い。最高でした。
セリフやストーリーに無駄がなく、細かい描写に
意味や複線があり、衝撃的展開が続き、
みていると、毎回放送時間がもう終わり?という印象でした。
最初見たときは、子供向けの地動説になるまでを描いた
アニメかと一瞬思ったけれど、そんなに甘くない。
オープニングもエンディングも凄く良い。
ちょっと奇跡の作品。声優も素晴らしい。
まあ、こんな感想はもはやありきたりかも知れない。
天動説から地動説への探求が続くなかで、
こんな出来事があったかもねという話ですが、
妙にリアルさがあって目が離せない。
今の世の中、メディアから流れてくる情報が
信じられない事ばかり。
知ろうとする人、しない人。
常識を無視して心理を探求する人。
異議を唱えると異端扱されるところなど、
いまの時代とのシンクロもある。
こんな時代に何が必要か・・・知です。
そこききて、ソクラテス、プラトン、
アリストテレスの名前や、逸話がさらっと出てくる
哲学アニメというのも今までと違う作品。
名前が出ないけど、これはスピノザ?ニーチェか?
みたいな台詞が多数出てくるので、哲学好きにはたまらない。
多分もっといる。資本主義や共産主義もある。
舞台となってる時代的にこれらの哲学者や思想家は
名前は出てこないけれど、思想や経済まで出てくる。
知的好奇心をくすぐられます。
知らなくても何か凄い事は伝わる気がする。
話も単純じゃない。論点がいろいろあって、
ある意味梯子を外される。それがまた良い。
それぞれが考える余地があるって事。
全てがまるく収まってハッピーエンドなんてのは、
あとに残るものが少ないんですよね。