本朝徒然噺

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箱根の紅葉

2004年11月13日 | つれづれ
紅葉を見に箱根へ行った。
前日の金曜日、家に帰り着いてから思い立って、夜中にインターネットでロマンスカーの予約をし、翌朝5時に起きて出かけた。

強羅公園はカエデが赤く色づいてちょうどピークのようだった。
強羅公園の上にある箱根美術館の庭園は、紅葉の名所として有名である。ここは、ちょうど色づきはじめという感じで、赤やオレンジ、黄色、緑が交じって良い感じだった。苔の緑との調和もすばらしかった(写真)。
庭園にあるお茶室で抹茶をいただいた。紅葉を見ながらゆったりとした気分で一服のお茶をいただく時間は、たとえ短い時間であっても気分が一気にリフレッシュするので、不思議だ。自分自身も静かな気持ちになれる。慌ただしい日々のなかでも、ちょっと立ち止まって静かに周りや自分を見つめる時間が必要なのかもしれない。
お茶を運んでくださる方のなかに、外国の方がいた。
色無地の着物をきちんと着て、立ち居振る舞いも美しかった。茶道のこと、日本の文化のことをきちんと理解しているのだというのが、よくわかる身のこなしだった。すばらしい。
日本の文化のことをきちんと理解していない日本人が多い今、こういう方は貴重である。

箱根美術館を後にし、仙石原のススキを見た後、芦ノ湖へ。
芦ノ湖や早雲山付近は、残念ながら見ごろを過ぎていた。例年だと今ごろがピークのはずなのだが……。今年は、台風のせいで、紅葉する前に落葉してしまった木も多いのかもしれない。
それでも、ロープウェイから下を見下ろすとところどころに赤やオレンジ、黄色の葉が見えるところがあり、きれいだった。

箱根湯本で夕食にとろろ料理を食べ、またロマンスカーに乗って帰路に着いた。
日帰りだったが、朝早くに出かけたので、滞在時間が一日だったとは思えないほどいろいろな場所を楽しめ、有意義に過ごせた感じがする。
やはり、「早起きは三文の得」なのかもしれない。