iOS 9とAndroid Mが新規搭載

　転換期を迎える「人とスマホの関係性」。　

　具体的に転換とは何を意味するのか。それは、スマホの「能動的利用から受動的利用」への転換だ。従来のスマホは「ユーザーが自ら動いて情報を得るためのデバイス」だったが、これが「仕事をさせ、集まった情報を受け取るためのデバイス」へと変化していく。受動的というと少々後ろ向きなイメージがあるが、「ユーザーがあれこれ手を動かして汗をかかなくても使える」という意味合いである。多くのユーザーが「スマートフォンの使いこなし方」で悩まずに済むようになり、デジタルデバイドの解消にもつながるだろう。

　その日のスケジュールやたまっているメールをチェックする。訪問先までの経路や乗り換え時間をネットサービスで調べ、渋滞やダイヤの乱れなどがないかを専用アプリで確認したら、念のため、現地付近の天気予報も検索しておく・・・。


　検索マーケティング分野などでは、「消費者がスマホを使って、いつ、何を、どこでしようとしているのか、あらゆる瞬間をリアルタイムに捉えられる」ほどおそるべき精度の消費者追跡が現実のものになりつつあるという。先読み型パーソナルアシスタントの世界でも今後、当然予想される話だ。

　心を読む妖怪　　”覚（さとり）”なのではないかと錯覚するかもしれない。人工知能技術の発展と共に、その以心伝心ぶりはますます磨きがかかっていくことだろう。　これは現実味のない空想話や絵空事では決してない。