近頃、色々な場所で「未曾有」って書かれてるのですが、100年に一度の金融危機っていう場合、ほとんどの人間が100年は生きられないわけだから、いまだかつてない=未曾有ってことで正しい用法なんでしょうね。
って、気になってしまったのは別に首相が読み間違えたからってわけではなくて、近頃良く出かける渋谷区の合同庁舎の税務署側に1936年(昭和11年)に起きた二・二六事件の慰霊碑があって、線香がたかれていたり、この正月にはちゃんとお供えもされてたりしているのを見て、はて、なぜこんな場所に慰霊碑があるのかなと気になったことが発端であります。
(私なんかにすると歴史の教科書で雪の東京に兵隊さんが銃剣を持って立ってるモノクロなイメージしかない遠い時代の歴史上の出来事なのですけど、まだ70年ちょっと前のことなわけですね)
で、調べてみるとここに陸軍の刑務所があって、青年将校17名の処刑地であったということなんだそうであります。代々木公園一帯が軍の土地であったことは知っていましたが、刑務所もあったんですね。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BA%8C%E3%83%BB%E4%BA%8C%E5%85%AD%E4%BA%8B%E4%BB%B6
ウィキペディアでは二・二六事件の説明に「未曾有のクーデター未遂事件」といように未曾有を使ってるんですよね。そうかあ、でもうちの父親(喜寿だったりして)が生まれた1932年(昭和7年)に起きた五・一五事件もあったしって思ったんですが、そちらはテロとして扱われてるのでクーデター事件としては「未曾有」ってことなんですね。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BA%94%E3%83%BB%E4%B8%80%E4%BA%94%E4%BA%8B%E4%BB%B6
で、さらに調べてみると、この事件の知らせを午前5時40分に聞いた当時36歳の昭和天皇が、
「未曾有ノ不祥事デアル。速カニ事件ノ実態ヲ調ベ、軍隊ヲ正常ニ復セシメヨ」と言ったと「西園寺公望(上)」(豊田穣)のP.10にあるとクリック20世紀に書いてありました。
http://www.c20.jp/1936/02226ji.html
なるほど、昭和天皇も未曾有と表現したのかあってことで、未曾有の本来の意味が気になったってだけのことなんであります。
未曾有:語源由来辞典
http://gogen-allguide.com/mi/mizou.html
なんか,今年は未曾有の出来事ががらがらと起きそうな雰囲気ですが、できれば本来の語源である良い意味で未だかつてない奇跡のような出来事がばんばん起きていただきたいものでありますね。
さて、さすがに今年の週始めは長く感じましたが、明日から3連休。
気温は低そうですが、今は雨だし、23区では雪が積ることはなさそうなので走るには問題なさそうですね。
代々木ランニングクラブ2.0