マグロチャンピオンの料理道場

人気バラエティー番組、TVチャンピオンの「マグロ料理人選手権」優勝者が、本格料理を分かりやすく教えるブログ。

中国は泥棒だらけ。

2008年01月21日 | 中国人の面子とタイ人のマイペンライ
中国人に対する免疫を持たずに「微笑みの国・タイ」から中国の大連に来てしまったものだから、とにかくあきれる事ばかりだった。観光に来ているのであれば、なんとか我慢もできるのだろうが、店の売上げを伸ばすには中国人スタッフを教育していかなければならない。

とにかく、キッチンもホールも問題だらけだ。

料理店を成功させるには、まず、頭の中で自分の理想の店を思い浮かべて、その理想に近づく為の努力をし続けていけば、必ず実現できる。

美味しい料理と心ある気のつくサービス(おもてなし)と、そこでしか食べられないオリジナル料理。そして、くつろげる空間を提供するのがレストラン業なのだ。

しかし、この店に来て何度も自分の理想の店を思い浮かべてみたが、「とても今のスタッフでは無理」という結論に行き着いてしまう。

幸い、大連の情報誌にお店の広告に載せたところ、日本に留学経験のある人が何人か面接にやって来た。

2人を採用したが、そのうちの1人は今では店の副店長として頑張っている。

まず、中国では自分の右腕を1人つくらないと決してうまく行かないと思う。

ただし通訳を雇うのでは駄目だ。中国人の通訳というのは、こちらが伝えたいことを100%そのまま伝えることを決してしない。相手が怒るようなことは自分で勝手に判断して伝えるので、こちらの考えが正確に伝わらないのだ。

右腕としての条件は、まず、こちらの考えを正確に伝えてくれる人でなければならない、そして、日本と日本人が好きな人が良いだろう。その点、日本に留学経験のある人ならば、日本の習慣や日本人の性格も理解できる。

さて、自分の右腕候補が出てきたところで、大きなチャンスが来た。中華料理の姉妹店ができることになったのだ。

そこで、今までのスタッフの半分の人員には中華の店に行ってもらうことにした。

そして、以前にも書いたが、私がこの店の店長であることを明言したのだ。

これから中国に赴任する方も居るかと思うが、中国ではどういう肩書きで仕事をするのかがとても重要だと思う。
総経理(社長)で行かれる方は良いが、中国人と同じ肩書きで「営業」等だと、現地スタッフの陰湿な「いじめ」が待っているから注意した方が良いだろう。
今、中国に赴任する人が増えているが、ストレスで身も心もボロボロになって、最後には自殺というところまで追い詰められる人もいる。中国人としたら中国語も分からないのに、同じ「営業」の名刺で、自分よりたくさんの給料をもらうのは気に入らないのだ。

さて、店長になったのは良いが、これからは店のすべてを自分一人で仕切らなければならなくなった。

料理の指導については、料理の説明のところで書くとして、まず、大きな問題は店の泥棒退治だった。

表題の「中国は泥棒だらけ」は、ちょっと大げさな表現のようだが、その位の気持ちでいなければ泥棒は減らせない。

とにかく、何でも無くなるのだ。

昔、南米のべネズェラの日本レストランで働いていた時、自分の腕時計をキッチンの棚に置いておいたら無くなってしまった。
数日後に、その店の現地従業員が私の腕時計をしているではないか!
直ぐに、そいつに『それは俺の腕時計だ!この泥棒!』と言ったら彼は悪びれた様子もなく、『そんなところに置いておくお前の方が悪い!』と言い放ったのだ。
つまり、物を取られるのは、取られる方が悪いのだ。

そうか・・・中国でも同じなんだ。。。取られる方が悪いのならば、絶対に取られないようにするしかない。

そして、店内監視カメラを設置してもらったが、これが一番効果がある。

日本のように「人」を信用していては、この国ではやっていけないのだ。

カメラの設置に掛かる費用も日本に比べれば数段安いし、24時間録画されるので、外からの部外者の進入も撮影できる。

日本ではカメラを設置となると「自分達は信用されていないのか」と反発の声も多いと思うが、中国では当たり前のことなのだ。

今、店ではマグロ用の-50℃の冷凍庫等は、鍵をレジの信用できる女性スタッフに預け、彼女の立会いがなければ出せないようにしているし、店の物を盗んだ場合の厳しい罰則が「就業規則」に書いてあるので、泥棒はできなくなっている。

しかし、最後はやはり従業員の質である。おとなしくて、まじめな人を採用していくことが一番だと思う。

そして、彼らと「家族」のように接してやれば、言葉がうまく伝わらなくてもお互いに理解できると思う。

また、罰則や罰金ばかりだと、皆、長続きせずに辞めていってしまうだろう。
うちの店では、お客さんがたくさん来て売上げが多ければ、日本と同じように「大入り袋」を出してあげる。遅刻、欠勤の少ない人は皆勤手当てをあげる。また、店の為になることを提案し、実行した人には特別手当を出してあげるなど、中国ではあまり行われていない奨励制度もある。
皆のやる気を、いかに引き出すかが大切なことだと思う。。。

尚、このブログにコメントを寄せてくれた方がいる。
どうやって、返事を書くのか分からないので連絡ができないが、とても嬉しい。
同じように海外で頑張っている日本人にエールを送りたい!




















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1 コメント

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中国人の常識 (jjken)
2008-01-24 23:52:22
また投稿させて頂きます!。ぼちぼちと、投稿、質問などさせて頂ければと思います。
いやー、色々と大変な状況が察せれますー。
読んでいる方は面白かったりするのでがー(失礼しました!)

私も以前に日本国内の食品工場で仕事していた際に、その会社が山東省にある中国の会社との提携工場で働いている中国人スタッフを研修という名目(日本人でを作業者で雇うと高くつくので、本当は人件費の削減の為)で作業者として迎えて、使ったことがありますが、問題が絶えなかったですねー。
まあ色々と有りましたが、泥棒と言えば、工場内の食品の原材料から作業服を洗う洗剤まで持っていかれてましたね。

問題は、彼らが「やってはいけない」と知っていても、ばれなければやってしまうとこですよね。やったもんがち!って事だと理解するしかなかったんですが。日本人的なモラルを期待が全くできないし、通常はニコニコと仲良く話してても裏で何やるか分からないというか....

中国は大陸で、日本なんかと比べ太古の昔から気候風土が非常に厳しく、常に動乱の歴史で、生き延びるには何でもしないと駄目だから、結果ああなっているのかなと考えたりしてましたがー。
結局、彼らの管理手法としては規則を破ったのが分かれば、厳罰や給料カットや罰金(彼らには非常に効く!)など、中国人が中国人を管理する為に中国本土でやっている管理手法を取らないと駄目ってことですよね。
そうですね、TVカメラは必須アイテムですね!多分、日本の色々な工場ではとっくに設置してるのでしょうかねー。私は居た所はそこまでやってなかったのですが。
まあ、これも立場が違えば、例えば仕事絡みでなく友人としてだと、また違った見方になったりするんですがね!
逆に言えば、彼ら程タフな民族もそうそうないというか。世界中どこでも、住み着いてますからね。
インドネシアの華僑の友達も言ってましたが、「我々祖先は下着一丁で世界に出て行き財を成した。我々程、タフな民族はいない」
それには納得しますし、実際今は日本にもゴマンと中国人が流入してますので、彼らを見ているとタフさにおいては、勝てないなと感じますし、このまま流入させて行くとどうなってしまうんだろうと思ったりします。確かに、超ハードに働く!!!
また、外国に行って住み着いて、自分達のコミュ二ィティ内で経済を回し、経済牛耳るところまでになりえげつないこともするから現地住人との軋轢は常識になってたりしますが。

ますます、ボーダレスの時代になってきてますが、日本人としてモラル高く頑張りましょう!!
ただ、外国に居ると日本の常識は世界の非常識という部分がよくありますけどもーー
中国の常識? 「俺の物は俺の物。オマエの物も俺のの物」(笑)


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