今回は、うちの店のまかない料理の話しをしよう。
中国の時もそうだったが、うちの店ではキッチンスタッフが「まかない」を作り、それを皆で食べることにしている。
他の店の場合には、1回の食事に30バーツ~50バーツをスタッフに支払い、各自が屋台などで好きな物を買っている店もあるようだが、それでは調理スタッフの腕が上がらないのではないかと思う。
今から20年以上も前の話だが、ベルギー田川で働いていた頃は、調理スタッフ(男性10名)と、ホールスタッフ(女性10名)は、すべて日本人で日本で採用されてベルギーに派遣されていた。
もちろん板長も日本の赤坂の「料亭田川」から来ていて、板長以外の調理スタッフは全員が順番で「まかない」を作っていた。
「まかない」というのは、安い食材を使って美味しい料理を作らなければならず、また、どんな「まかない」を作るのか独創性も試されることになる。
また、先輩が後輩に対してアドバイスをしてあげたり、とても勉強になるのだ。
不味い「まかない」を作ると当然、ホールスタッフの受けもよろしくないし、その中に自分が好意を持っている女性がいたりすると、かっこいいところを見せたくなるものだ。
さて、うちの店のまかないも、いろいろなタイ料理を調理スタッフが毎日順番で作っているが、今回はカオマンガイを店のスタッフに作ってもらうことにした。
タイに居る人なら一度は食べたことがあると思うが、「鶏肉ごはん」のことで、タイではカオマンガイと呼ばれているが、シンガポールやマレーシアにも「海南ライス」という似たような料理があり、元々は海南島出身者の華僑がタイやシンガポールやマレーシアに移住し、海南島で昔から家庭料理として食べられていたこの鶏肉ごはんを広めたようだ。
下の写真は屋台で売られている「カオマンガイ」の写真で「タレ」とスープが付いて40バーツ(約120円)程だ。
アパートの直ぐ近くの屋台で購入したもの。
このカオマンガイという料理を初めて食べたのは今から10年程前で、プーケットのマグロ工場に居た頃だったが、プーケット市内に「美人姉妹の美味しいカオマンガイの店」があると聞いて、どんな美人が居るのか興味半分で行ってみたが、美人姉妹の方はちょっとガッカリしたものの、美味しいと評判の「カオマンガイ」はクセもなく、また、辛みもほどほどでとても食べやすくて気に入ったが、この料理は日本人にも合う味だと思う。
今回はうちの店の「JYO」という調理スタッフが担当だが、このように自分も一緒に作ることで、とても勉強になる。どこの国でもその国の料理を勉強してきたが、そういう引出しが多くなければ「創作料理」を作ることはできないのではないかと思う。
さて、それでは早速作ってみよう。
◆本格的な「カオマンガイ」の作り方。
1)用意する物。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0b/29/c1c1b1381edaa00a481e44d889d90c6c.png)
写真手前の左から、生唐辛子(プリック)、にんにく(クラティアム)、生姜(キン)、香草(パクチー)写真後方の左から、塩(グルワ)、酢(ナムソム)、甘い醤油(シーユーワン)、味噌(タオジィアオ)、砂糖(ナムターン)。写真には無いが鶏肉1羽、タイ米(適量)
2)作り方(鶏肉を茹でる)
①鶏肉の内臓を抜き、よく水洗いする。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/62/47/e3017b96ff5792a46069d50d4027d645.png)
②鍋にたっぷりのお湯を沸かし、鶏肉をゆっくり湯の中に入れる。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/12/61/c55b008521db036baedc4ef0b6ba41a3.png)
③2~3回、湯から引き出しては、また湯の中をくぐらせて、皮をピンと張るようにする。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2b/7d/e1655f50f03ad0e9a7c30dbb995191b8.png)
④火を弱火にして30分程煮る。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2b/7d/e1655f50f03ad0e9a7c30dbb995191b8.png)
2)作り方(ソースを作る)
⑤にんにく(クラティアム)、生姜(キン)、生唐辛子(プリック)各50gを合わせて細かく刻む。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/22/b7/460e5255411673669486fd75ef9537c7.png)
⑥さらに細かく刻む。(ミキサーを使ってもよい。)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/07/69/fb64c53ae74e5f3e32493c58a4049981.png)
⑦細かなみじん切りになったらボウルに移して、味噌(タオジィアオ)を大さじ5入れて混ぜる。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7c/08/6ded65abbe6b2f4d760f80312bfb1059.png)
⑧酢(ナムソム)大さじ1を加える。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2f/7c/cdbc82572e0b4c4d628eb5d287c30517.png)
⑨砂糖(ナムターン)大さじ1と、塩(グルワ)小さじ2を加える。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/58/62/5cc560aaee83756b31d8d23531cabdeb.png)
ここまで来たところで、急遽、にんにく水(ナムクラティアムドン)を入れることになった。(下の写真。)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1b/c0/61b80350a3ef238c5e6294360aaf53fc.png)
⑩にんにく水(ナムクラティアムドン)を大さじ2加えたら、最後に甘い醤油(シーユーワン)を大さじ1と1/2 加えてよく混ぜ合わせる。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4d/ea/fbecf1c71d59c7646a1db2cc7eb6ecc1.png)
2)作り方(鶏肉を切る)
⑪足を外す。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/64/54/5071b6ecc60fb0164b9683bf82b9a55a.png)
⑫次に胸肉を外す。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/63/8e/4cae78c6e9915836db237ba95fa9bb83.png)
⑬鶏を茹でた湯を使ってごはんを炊く。
⑭鶏を茹でた湯に「ガラスープ」を少し入れてスープを作る。
⑮ごはんが炊き上がったら皿に盛り、骨を取り除き小さく切った鶏肉を盛り、ソースを掛けて、香草(パクチー)を散らす。
下が出来上がりの写真。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/57/5d/5da1be720cb8443ba1608f20c8479e1a.png)
さて、鶏肉を使った料理では中華料理に「棒棒鶏」(バンバンジー)があるが、今回はカオマンガイを作るのと同時に「棒棒鶏」(バンバンジー)も作ってみることにした。
「棒棒鶏」(バンバンジー)は四川料理で、日本には「陳建民」が伝えたと言われている。
次回はこの「棒棒鶏」(バンバンジー)の話をしよう。
中国の時もそうだったが、うちの店ではキッチンスタッフが「まかない」を作り、それを皆で食べることにしている。
他の店の場合には、1回の食事に30バーツ~50バーツをスタッフに支払い、各自が屋台などで好きな物を買っている店もあるようだが、それでは調理スタッフの腕が上がらないのではないかと思う。
今から20年以上も前の話だが、ベルギー田川で働いていた頃は、調理スタッフ(男性10名)と、ホールスタッフ(女性10名)は、すべて日本人で日本で採用されてベルギーに派遣されていた。
もちろん板長も日本の赤坂の「料亭田川」から来ていて、板長以外の調理スタッフは全員が順番で「まかない」を作っていた。
「まかない」というのは、安い食材を使って美味しい料理を作らなければならず、また、どんな「まかない」を作るのか独創性も試されることになる。
また、先輩が後輩に対してアドバイスをしてあげたり、とても勉強になるのだ。
不味い「まかない」を作ると当然、ホールスタッフの受けもよろしくないし、その中に自分が好意を持っている女性がいたりすると、かっこいいところを見せたくなるものだ。
さて、うちの店のまかないも、いろいろなタイ料理を調理スタッフが毎日順番で作っているが、今回はカオマンガイを店のスタッフに作ってもらうことにした。
タイに居る人なら一度は食べたことがあると思うが、「鶏肉ごはん」のことで、タイではカオマンガイと呼ばれているが、シンガポールやマレーシアにも「海南ライス」という似たような料理があり、元々は海南島出身者の華僑がタイやシンガポールやマレーシアに移住し、海南島で昔から家庭料理として食べられていたこの鶏肉ごはんを広めたようだ。
下の写真は屋台で売られている「カオマンガイ」の写真で「タレ」とスープが付いて40バーツ(約120円)程だ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4f/32/0fedf958fe914df39148e3c910b72bf2.png)
このカオマンガイという料理を初めて食べたのは今から10年程前で、プーケットのマグロ工場に居た頃だったが、プーケット市内に「美人姉妹の美味しいカオマンガイの店」があると聞いて、どんな美人が居るのか興味半分で行ってみたが、美人姉妹の方はちょっとガッカリしたものの、美味しいと評判の「カオマンガイ」はクセもなく、また、辛みもほどほどでとても食べやすくて気に入ったが、この料理は日本人にも合う味だと思う。
今回はうちの店の「JYO」という調理スタッフが担当だが、このように自分も一緒に作ることで、とても勉強になる。どこの国でもその国の料理を勉強してきたが、そういう引出しが多くなければ「創作料理」を作ることはできないのではないかと思う。
さて、それでは早速作ってみよう。
◆本格的な「カオマンガイ」の作り方。
1)用意する物。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0b/29/c1c1b1381edaa00a481e44d889d90c6c.png)
写真手前の左から、生唐辛子(プリック)、にんにく(クラティアム)、生姜(キン)、香草(パクチー)写真後方の左から、塩(グルワ)、酢(ナムソム)、甘い醤油(シーユーワン)、味噌(タオジィアオ)、砂糖(ナムターン)。写真には無いが鶏肉1羽、タイ米(適量)
2)作り方(鶏肉を茹でる)
①鶏肉の内臓を抜き、よく水洗いする。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/62/47/e3017b96ff5792a46069d50d4027d645.png)
②鍋にたっぷりのお湯を沸かし、鶏肉をゆっくり湯の中に入れる。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/12/61/c55b008521db036baedc4ef0b6ba41a3.png)
③2~3回、湯から引き出しては、また湯の中をくぐらせて、皮をピンと張るようにする。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2b/7d/e1655f50f03ad0e9a7c30dbb995191b8.png)
④火を弱火にして30分程煮る。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2b/7d/e1655f50f03ad0e9a7c30dbb995191b8.png)
2)作り方(ソースを作る)
⑤にんにく(クラティアム)、生姜(キン)、生唐辛子(プリック)各50gを合わせて細かく刻む。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/22/b7/460e5255411673669486fd75ef9537c7.png)
⑥さらに細かく刻む。(ミキサーを使ってもよい。)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/07/69/fb64c53ae74e5f3e32493c58a4049981.png)
⑦細かなみじん切りになったらボウルに移して、味噌(タオジィアオ)を大さじ5入れて混ぜる。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7c/08/6ded65abbe6b2f4d760f80312bfb1059.png)
⑧酢(ナムソム)大さじ1を加える。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2f/7c/cdbc82572e0b4c4d628eb5d287c30517.png)
⑨砂糖(ナムターン)大さじ1と、塩(グルワ)小さじ2を加える。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/58/62/5cc560aaee83756b31d8d23531cabdeb.png)
ここまで来たところで、急遽、にんにく水(ナムクラティアムドン)を入れることになった。(下の写真。)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1b/c0/61b80350a3ef238c5e6294360aaf53fc.png)
⑩にんにく水(ナムクラティアムドン)を大さじ2加えたら、最後に甘い醤油(シーユーワン)を大さじ1と1/2 加えてよく混ぜ合わせる。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4d/ea/fbecf1c71d59c7646a1db2cc7eb6ecc1.png)
2)作り方(鶏肉を切る)
⑪足を外す。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/64/54/5071b6ecc60fb0164b9683bf82b9a55a.png)
⑫次に胸肉を外す。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/63/8e/4cae78c6e9915836db237ba95fa9bb83.png)
⑬鶏を茹でた湯を使ってごはんを炊く。
⑭鶏を茹でた湯に「ガラスープ」を少し入れてスープを作る。
⑮ごはんが炊き上がったら皿に盛り、骨を取り除き小さく切った鶏肉を盛り、ソースを掛けて、香草(パクチー)を散らす。
下が出来上がりの写真。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/57/5d/5da1be720cb8443ba1608f20c8479e1a.png)
さて、鶏肉を使った料理では中華料理に「棒棒鶏」(バンバンジー)があるが、今回はカオマンガイを作るのと同時に「棒棒鶏」(バンバンジー)も作ってみることにした。
「棒棒鶏」(バンバンジー)は四川料理で、日本には「陳建民」が伝えたと言われている。
次回はこの「棒棒鶏」(バンバンジー)の話をしよう。
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