マグロチャンピオンの料理道場

人気バラエティー番組、TVチャンピオンの「マグロ料理人選手権」優勝者が、本格料理を分かりやすく教えるブログ。

しゃぶしゃぶのタレをつくってみよう

2008年01月07日 | お玉で出汁を覚えよう
大連は日本の秋田県と緯度がほぼ同じで冬はとても寒い。三方を海に囲まれていることもあり、冷たく突き刺さるような風が吹く日もある。しかし、なぜか今年の冬は寒さを感じない。地球温暖化の影響なのかも知れないが、冬は寒い方が冬らしくて良い。以前、タイに2年程暮らしていたことがあるが、常夏というのは脳みそが煮えるような感じがすることがある。
寒い日に食べる鍋物は最高だ。白菜も冬に甘みを増す。ネギもうまい。
大連っ子も鍋が大好きで、街のそこいら中に「火鍋店」(しゃぶしゃぶのお店)があるが、どの店もタレに工夫を凝らしている。美味しくて評判の店を食べ歩くのも冬の大連の楽しみの一つだ。

さて、今日は「しゃぶしゃぶのタレ」のついて説明する。

いつものように、配合は「お玉」が基準だ。今回は「ポン酢」と「ごまダレ」を紹介するが、日持ちがするので一度にたくさん作っておくといいだろう。

まずは「ポン酢」からだ。配合は下記の通リだ。(どれもお玉が基準)

◆ポン酢のタレの配合

酒 ・・・1
みりん・・1
醤油・・・8
果実酢・・5
米酢・・・3
 (合計18)
昆布     15cm角を1枚
削りかつを  大きくひとつかみ(約50g)
レモン 2個

さて、まずは大きめの鍋を用意して中火にし、酒とみりんを入れてアルコールを飛ばす。次に醤油を加えて強火にし沸騰直前に火を止める。十分に冷めてから果実酢と米酢を加え、汚れを拭き取った昆布と削りかつを大きくひとつかみ加える。
それからレモン2個分を絞って加えて一晩寝かせて漉す。

容器に移して3日目以降から使用しよう。寝かせることで柑橘酢の角が取れてまろやかになる。

さて、柑橘酢だが、今の店ではミ○カンの業務用の「ポン酢」を使用している。価格が安いからだ。日本から生の「すだち」等輸入していたとても採算が合わない。ただし、たぶん柑橘酢と言っても本物の果汁は少しだけで、醸造酢に色と香りを付けたものだろう。レモン2個を絞って加えると美味しく仕上がる。

配合をみてもらいたい。醤油と酢が8:8で同量だ。この配合でいろいろな柑橘類を使ってみるのも良いだろう。

配合表の数字を全部足すと18となり、1.8リットルの容器にちょうど収まる。
レモン等も加えるので1.8リットル以上になると思うかも知れないが、その分は削りかつをや昆布が吸い取るので、ちょうど容器にピッタシの分量だ。

次に「ごま酢」を紹介しよう。

◆ごま酢の配合  (同じくどれも「お玉」が基準)

いりごま・・・6(白)
砂糖・・・・・2
酒・・・・・・1
醤油・・・・・2
米酢・・・・・6
みりん・・・・1
   (合計18)

ポイントは、白ごま(いりごま)を根気良く「すり鉢」で当たってやるだけだ。
あとは、砂糖を加えてから酒とみりんでのばし、醤油と酢を加えれば良い。
お店では、ある程度「ごま」が細かくなるまで「フードプロセッサー」で挽いてやり、その後、「すり鉢」で当たっている。珈琲の豆を挽く電動の「コーヒーミル」等もいいだろう。機械を使うことに抵抗がある人がいるかも知れないが、仕上がりにあまり差が無いのならば、時間を有効に使うこともお店の経営にとっては大切なことだと思う。

尚、ちょっと変った食べ方だが、「ごま酢」にラー油を少し入れると格別に旨い。

さすがに店では出さないが、自分の家で食べる時には、「李錦記」のラー油を少し加えている。

信じられないかも知れないが試してみてはどうだろう。。。













  



最新の画像もっと見る

コメントを投稿