美味しい「かつを出汁」が引けたところで、いよいよ各種出汁の説明に入る。
先日の配合を思い出して欲しい。
下記が、「天丼のつゆ」と「天ぷらのつゆ」の配合だ。
すべて、お玉1杯(100cc)が基準だ。
みりん 醤油 だし
1: 1 : 2 天丼のつゆ(好みで、砂糖を味をみながら加える)
1: 1 : 4 天ぷらのつゆ
まずは、鍋にみりんを入れて火に掛ける。中火ぐらいでいいぞ。しばらくすると、みりんに火が付くから、アルコールを飛ばして、醤油を加える、その後に分量のかつを出汁を入れて、沸騰する直前に火を止める。いたって簡単だ。
さて、「天丼のつゆ」だが、ちょっと塩分が強く、「しょっぱい味」だ。
筆者は東京の浅草生まれなので、「蕎麦」も濃い味の方が好きなので、この配合でちょうど良いが、「しょっぱい」と感じたら、砂糖を少し入れると良いだろう。甘みは増したが味が濃いと思う場合には、さらに酒を少し加えればいいだろう。
「天丼のつゆ」は最初の1回~2回は、はっきり言って美味しくない。
揚げたての「天ぷら」を、温めた天丼のつゆにくぐらせて、丼に盛ったごはんの上に乗せていくのだが、つゆにくぐらした時に旨みがつゆに移るのだ。さらにこれを繰り返していくうちに、だんだんとつゆの味が良くなって、とろみも付いてくる。
お店では、その日につくった「天つゆ」が残ると、「天丼のつゆ」に継ぎ足している。「天つゆ」が残っても次の日には使えないし、捨てるのはもったいない。ただし、醤油とみりんを足して、味の調整をするのを忘れないで欲しい。
◆おいしい天ぷらを揚げる
おいしい天ぷらを揚げるコツだが、衣より、まずは鮮度の良い材料を使用することだ。寿司の場合には、魚を冷たくして食べるが、天ぷらは魚を衣に包んで、揚げるので、鮮度が悪い材料を使うと、食べた時に「プ~ン」と匂いがして寿司の場合より、もっとはっきり材料の良し悪しが分かってしまうのだ。だから、天ぷらに使う魚は、寿司に使う魚より鮮度の良い物を選ぶのが美味しい天ぷらを揚げるには一番重要だ。
さて、衣を作るポイントだが、まず、水をよく冷やすこと。できれば、粉も冷蔵庫に入れておいて、冷やしておくと良い。グルテンを押さえる為だ。
ボール(小さな物)に良く冷えた水をお玉で4杯分位を入れてから、卵を1個割って入れホイッパーでかき混ぜる。次に小麦粉をお玉で3杯半程入れて、ホイッパーで最初は十文字に切るようにする。水と粉が馴染んだら、大きく回しながらかき混ぜるのだが、何度もグルグルとかき混ぜないようにする。少し位ダマが残っていても問題ない。衣の固さはホイッパーを持ち上げてみて、「スー~~」と垂れる位の固さがちょうど良い。衣が固ければ、冷水を足して調節しよう。
さて、衣の準備ができたところで次は油だ。海外で油を調達する場合には、「大豆油」が一番手ごろだと思う。しかし、できたら、「ひまわり油」か「コーン油」を探してみて欲しい。「大豆油」は劣化すると独特の異臭がするし、それを食べると胸焼けする。少々値段が張るが、油は良い物を使おう。
ここからが、調理のポイントだ。まず、天ぷら鍋にたっぷりの油を入れる。よく、少量の油の方がカラッと揚がるという料理人がいるが、決してそんなことはない。
ガス台の火を付け、強火にする。そして、しばらくすると油が動き出す。この油が動き出す温度が約150℃だ。まず、油が動き出すのを確認してから、箸で衣を1滴垂らしてみてほしい。衣は一番下の鍋底まで着いて上がってくるはずだ。この時点ではまだ具材を入れるには早い。ここで、具材に薄く粉をまぶそう。まず、具材の表面の水分を綺麗な布きんでぬぐってやる。そうしないと、打ち粉がまんべんに付かないばかりではなく揚げた時の色が悪い。料理はこういうことを毎回、しっかりできるように習慣づけるのが大切だ。
さて、打ち粉を付けているうちに、すでに油の温度は160度になっている。また箸で衣を一滴落としてみると、鍋底から1cm位までのところまで行って、上がってくるはずだ。まず、火を中火にしよう。
いよいよ、具材を揚げて行く。まずは、火の通りにくい根菜類からだ。さつまいも、ニンジンなど硬い野菜は、火が通リにくいので、仕込みの時に薄く切ったり、ニンジンなどは、縦に包丁で切れ目を入れておくと火が通リやすくなるぞ。
次に、比較的、火が通リやすい椎茸や、茄子などの野菜を入れる。
野菜の次は、海老等の魚介類だ。油の温度はこの時点で既に180度になっているはずだ。ここで、またポイントがある。野菜を鍋の中央に集め、海老は鍋から近いところに真っ直ぐに入れる。なぜなら、鍋に近いところの方が温度が高いからだ。
料理店では、海老の上からさらに衣を落として「花を咲かせる」のだが、この時に温度が低いと、衣が団子状になって重なり、綺麗に花が咲かない。少しでも温度の高いところに海老を入れてやる訳だ。
花を咲かせる衣を落としてからは、なるべく、そのまま触らないようにしよう。せっかく綺麗に海老に咲いた花が、散ってしまうからだ。
2分程すると衣が揚がって、カリっとしてくるので、箸でつまんでみよう。衣が箸にまとわり付くような感じがすれば、まだ揚がっていないし、カリッとした感じがすれば鍋から取り出そう。この感覚は、なんども実践で覚えて欲しい。
尚、具材をたくさん入れた時には、強火にしてやるといいだろう。
さて、補足しておくが「天つゆ」はポットに入れておくと便利だ。
その都度、温めなくても良いし、「天つゆ」は他の料理にも応用できて便利だ。今の店でも「揚げ出し豆腐」や「鶏のみぞれ煮」等、いろいろな料理に、この「天つゆ」をベースに醤油や砂糖を足して使っている。
「天ぷら」は油に慣れてしまえば、それほど難しい料理では無い。
まずは、油の動きをよく見て欲しい。。。
先日の配合を思い出して欲しい。
下記が、「天丼のつゆ」と「天ぷらのつゆ」の配合だ。
すべて、お玉1杯(100cc)が基準だ。
みりん 醤油 だし
1: 1 : 2 天丼のつゆ(好みで、砂糖を味をみながら加える)
1: 1 : 4 天ぷらのつゆ
まずは、鍋にみりんを入れて火に掛ける。中火ぐらいでいいぞ。しばらくすると、みりんに火が付くから、アルコールを飛ばして、醤油を加える、その後に分量のかつを出汁を入れて、沸騰する直前に火を止める。いたって簡単だ。
さて、「天丼のつゆ」だが、ちょっと塩分が強く、「しょっぱい味」だ。
筆者は東京の浅草生まれなので、「蕎麦」も濃い味の方が好きなので、この配合でちょうど良いが、「しょっぱい」と感じたら、砂糖を少し入れると良いだろう。甘みは増したが味が濃いと思う場合には、さらに酒を少し加えればいいだろう。
「天丼のつゆ」は最初の1回~2回は、はっきり言って美味しくない。
揚げたての「天ぷら」を、温めた天丼のつゆにくぐらせて、丼に盛ったごはんの上に乗せていくのだが、つゆにくぐらした時に旨みがつゆに移るのだ。さらにこれを繰り返していくうちに、だんだんとつゆの味が良くなって、とろみも付いてくる。
お店では、その日につくった「天つゆ」が残ると、「天丼のつゆ」に継ぎ足している。「天つゆ」が残っても次の日には使えないし、捨てるのはもったいない。ただし、醤油とみりんを足して、味の調整をするのを忘れないで欲しい。
◆おいしい天ぷらを揚げる
おいしい天ぷらを揚げるコツだが、衣より、まずは鮮度の良い材料を使用することだ。寿司の場合には、魚を冷たくして食べるが、天ぷらは魚を衣に包んで、揚げるので、鮮度が悪い材料を使うと、食べた時に「プ~ン」と匂いがして寿司の場合より、もっとはっきり材料の良し悪しが分かってしまうのだ。だから、天ぷらに使う魚は、寿司に使う魚より鮮度の良い物を選ぶのが美味しい天ぷらを揚げるには一番重要だ。
さて、衣を作るポイントだが、まず、水をよく冷やすこと。できれば、粉も冷蔵庫に入れておいて、冷やしておくと良い。グルテンを押さえる為だ。
ボール(小さな物)に良く冷えた水をお玉で4杯分位を入れてから、卵を1個割って入れホイッパーでかき混ぜる。次に小麦粉をお玉で3杯半程入れて、ホイッパーで最初は十文字に切るようにする。水と粉が馴染んだら、大きく回しながらかき混ぜるのだが、何度もグルグルとかき混ぜないようにする。少し位ダマが残っていても問題ない。衣の固さはホイッパーを持ち上げてみて、「スー~~」と垂れる位の固さがちょうど良い。衣が固ければ、冷水を足して調節しよう。
さて、衣の準備ができたところで次は油だ。海外で油を調達する場合には、「大豆油」が一番手ごろだと思う。しかし、できたら、「ひまわり油」か「コーン油」を探してみて欲しい。「大豆油」は劣化すると独特の異臭がするし、それを食べると胸焼けする。少々値段が張るが、油は良い物を使おう。
ここからが、調理のポイントだ。まず、天ぷら鍋にたっぷりの油を入れる。よく、少量の油の方がカラッと揚がるという料理人がいるが、決してそんなことはない。
ガス台の火を付け、強火にする。そして、しばらくすると油が動き出す。この油が動き出す温度が約150℃だ。まず、油が動き出すのを確認してから、箸で衣を1滴垂らしてみてほしい。衣は一番下の鍋底まで着いて上がってくるはずだ。この時点ではまだ具材を入れるには早い。ここで、具材に薄く粉をまぶそう。まず、具材の表面の水分を綺麗な布きんでぬぐってやる。そうしないと、打ち粉がまんべんに付かないばかりではなく揚げた時の色が悪い。料理はこういうことを毎回、しっかりできるように習慣づけるのが大切だ。
さて、打ち粉を付けているうちに、すでに油の温度は160度になっている。また箸で衣を一滴落としてみると、鍋底から1cm位までのところまで行って、上がってくるはずだ。まず、火を中火にしよう。
いよいよ、具材を揚げて行く。まずは、火の通りにくい根菜類からだ。さつまいも、ニンジンなど硬い野菜は、火が通リにくいので、仕込みの時に薄く切ったり、ニンジンなどは、縦に包丁で切れ目を入れておくと火が通リやすくなるぞ。
次に、比較的、火が通リやすい椎茸や、茄子などの野菜を入れる。
野菜の次は、海老等の魚介類だ。油の温度はこの時点で既に180度になっているはずだ。ここで、またポイントがある。野菜を鍋の中央に集め、海老は鍋から近いところに真っ直ぐに入れる。なぜなら、鍋に近いところの方が温度が高いからだ。
料理店では、海老の上からさらに衣を落として「花を咲かせる」のだが、この時に温度が低いと、衣が団子状になって重なり、綺麗に花が咲かない。少しでも温度の高いところに海老を入れてやる訳だ。
花を咲かせる衣を落としてからは、なるべく、そのまま触らないようにしよう。せっかく綺麗に海老に咲いた花が、散ってしまうからだ。
2分程すると衣が揚がって、カリっとしてくるので、箸でつまんでみよう。衣が箸にまとわり付くような感じがすれば、まだ揚がっていないし、カリッとした感じがすれば鍋から取り出そう。この感覚は、なんども実践で覚えて欲しい。
尚、具材をたくさん入れた時には、強火にしてやるといいだろう。
さて、補足しておくが「天つゆ」はポットに入れておくと便利だ。
その都度、温めなくても良いし、「天つゆ」は他の料理にも応用できて便利だ。今の店でも「揚げ出し豆腐」や「鶏のみぞれ煮」等、いろいろな料理に、この「天つゆ」をベースに醤油や砂糖を足して使っている。
「天ぷら」は油に慣れてしまえば、それほど難しい料理では無い。
まずは、油の動きをよく見て欲しい。。。
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