2012年02月19日(日) 記
今日は息子家族が住んでいる茨城県M市に行ってきました。
茨城県の最南端、つまり東電福島原発から随分と距離があるのにかかわらず高い放射線量が観測されているところなので、今でもずっと気になっています。
常磐道谷和原ICで降りて一般道を走っていると町の様子に何の異常さも見えない。
若い街なので小さな子どもたちが目立つ家族連れで賑わう大きなショッピングセンターも以前と全く変わらない。平和な穏やかで微笑ましい風景が広がっている。
家人に「放射能について語られることがあるか」と聞くと、「今はほとんど聞かない」という。
それらが私には異様な違和感を覚えた。
時の官房長官は「ただちに影響がない」と7回しか言ってないそうだが、「ただちに」はもちろん「ずっとずっと」先にも小さな子どもたちに影響がなければよいのだけれど。
放射能の影響は今進行中なのだ。「関心が薄くなった=影響が少なくなった」と絶対勘違いしてはいけない。
せめて行政が正確な情報を頻繁に開示していくのが第一歩だと思うが、それもないらしい。
とにかく万全を期し、数十年後何もなければ「とり越し苦労だったけれど、何もなくてよかったよかった」というのがいいと思うのだけれど。
臭いもなく色もなく、目に見えないからゆえ不気味であるし、遺伝子レベルで影響を及ぼすといわれているから恐ろしいのだ。
息子夫婦らと団らん中の14時すぎ、かなりゆれた地震があった。
もし新幹線で事故が起きたら、事故原因がはっきりしてから動かすだろう。
こんなに日本列島全域に地震が続く中、原発は事故原因がはっきりしないまま動かそうとする「うさんくささ」。きっとその裏に何かがあるのだろう。
そして隠ぺいしようとする技術の未熟さと傲慢な精神。これは残念だけれど中国新幹線と同じレベルだ。
さてさて本来の今日のお便りは、昨夜開催の『Y区臨時総会』についてです。
ま、この言葉だけを見ると「固い内容」と予想されるでしょうが、実はその通り。
ただ今回の議案は、過疎化・高齢化が進行中の集落が抱える問題点があぶりだされている内容なので、ぜひ皆さんに知ってほしいと思ってお便りします。特に都市部に住んでいる方に。
この時期の臨時総会の議題は「Y区公民館」(Y区など各区の公民館は「地域公民館」と呼ぶ)の館長と主事(会計担当)の選出なのですが、今回は盛りだくさんでした。
煩雑かもしれないけれど、辛抱してください。
1号議案 Y公民館長および主事の改選について
2号議案 公民館に設置してある電話機の取り外しについて
3号議案 道普請の出不足金徴収に区の草刈りも加えるについて
4号議案 植林委員の人員削減と区有林作業免除の確認について
5号議案 賛助金、緑の羽根募金、結核・肺がん募金について
6号議案 その他
我がY区の世帯数は、平成16年に移住してきたとき90近くあったのに今は72世帯。
出席者は当初29(遅れた参加者を入れると33)委任状提出者が28。
総会成立です。
過疎・高齢化で問題となるのが、お金(区費=自治会費)のひっ迫と働き手の減少です。
この点を押さえておいて、まず2号議案に入ります。
公民館にある電話は事務用となり、基本料1か月2,350円で年間約33,000円。通話度数はこの数年、年間を通じてほぼ0。
この使われなくなった電話をどうするか。皆さんならどうします? 費用もばかにならないし即撤去?
長野市S地区には14区あって、各区の地域公民館に電話を置いてあるのは5区のみ。Y区は5区のうちの1つ。
「この電話設置のいきさつは災害用としたのだけれど、今まで行政からの補助はなかった、つまり災害用として認められていなかった。」
「いざという時にはここに「災害対策本部」が置かれることになっていて、本部が置かれるほどの災害が発生した場合には携帯電話がまず不通となるので、なお一層固定電話が必要となるのではないか。」これは地元消防団員の意見。
「いや、そんな災害なら電話線も切れているで」
「警察、消防が無線を持ってくるので、なかっても切羽詰る状況にはならないのではないか」
「じゃ、警察、消防、行政からの連絡は、本部長になる区長はどこでどの電話で受けるのか。ケータイは不通だぜ」
「一人暮らしのお年寄りが里に住む息子や身内に連絡するのに、何を使うの」
そして私はといえば
「固定電話以外に何かなかったのかなぁ、災害用非常電話とか、何かあったような気がするけれど」と考え込んでいるだけ。
わがY区は山に囲まれているからか、ハザードマップでは地滑り危険・要注意地帯とあり、行政から「孤立の可能性ある集落」として指定され、いくらかの食糧・毛布が配布されていて緊急用として備蓄しているのですが、さてさて電話の取り外しの是非やいかに。
結果:賛成23 委任状28 反対10。
さて、あなたは電話の撤去について賛成?それとも反対?
次回の3号議案も、これまた難しい問題です、高齢化・過疎化集落にとっては。