信州山里だより

大阪弁しか話せないの信州人10年目。限界集落から発信している「山里からのたより」です。

光市母子殺害事件

2012年02月20日 22時57分35秒 | Weblog
2012年02月20日(月) 記

山口県光市の母子殺害事件、判決が出ました。「重い」です。
少年法を論じる法学者としての立場から、死刑廃止論・有用論の立ち場から、罪は罪罰は罰と割り切る人、犯罪抑止に生かそうとする立ち位置、11ヶ月という赤ちゃんを身近に持つ人、少年をよく知っているという立場、ケアしてきた人の立ち位置、不安定な身分に立たされている同じような年齢の人の立場、社会正義を振り回す人、「みんなが言っている」と簡単に受け入れる人、その他いろんな人々や立場、立ち位置からこの判決を巡ってさまざま論じられることでしょうし、論じられたほうがいい。

ただこの判決が出たからと言って、遺族の本村さんには心の「張り」が切れてしまわないように、判決を受けた元少年は、今から残された短い時間の中で、見栄やてらいや強がりなどの心を飾るものをすべて脱ぎ去ったうえでの正直な声を残していってほしい。
そしてたまたま当事者でなかった私たちは、こうした悲劇を繰り返さないよう、もしこの悲劇の一因が元少年が受けた幼児虐待とするならば、あるいは母親の自殺が元少年の人格形成に大きな影を与えたというならば、こうした子どもたちを守っていく社会にしていかねばと考えるのです。


今日は重い日です。
某元首相が「自己責任! 自己責任!」とほざいて人間をばらばらに孤立化させ、会社と労働者の関係もぶっ潰し社会のギスギス感を先鋭化させたが、やっぱり私たちの社会は「もちつもたれつ」、「お互い様」、「子どもは仏さまからの預かりもの」「みんなで一緒に」「子どもは社会の子」などが似合う(こんな言葉、もっとあるはず。教えてください)。
またこの人によって中間層が破壊された結果、庶民の大多数、特に若者が、そして社会全体が貧困化しつつあるなか、こんな時こそ古いといわれるかもしれないけれど、かつてあった「隣近所」をもう一度見直していかねば、と思うのです。

私の幼い時、親に叱られて冬の寒い外に追い出されてべそをかいている時、風呂(銭湯)帰りの近所のおばさんが事情を聴き、少し説教をもらったあとに一緒に謝ってくれ、やっと家の中に入ることができた…そんな時代がほんの4、50年前にはあったんですよ。あ、そうそう『三丁目の夕日』の世界が本当にあったのだ。これが人の繋がりのある社会だった。
この映画(漫画の方?)野田総理がお好きだそうで。

やっぱり、庶民の社会までアメリカ化してしまう懸念のあるTPPは止(よ)しましょう、野田総理!

最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。