(写真はケータイで撮りました)
いやあ。大変な天気だったですね。
午前中は昨日に引き続いて除雪をしたのですが、その尻から地吹雪で元に戻る始末。こんなことは初めてです。小高い山に囲まれて、台風がきても風の影響などあまり受けない場所なのですが、今日は地吹雪とはこんなものか、と思い知らされました。
こんな気象条件の中でも、午後からリンゴの剪定講習会が開かれました。主催は『長野市農業団体協議会』、講師は『長野農業改良普及センター』の技術員。農協が主体となっています。この約一時間半、幸いにも青空がでてきましたが、寒い、寒い。どういうわけか毎年剪定講習会の日に限って寒さがきついのですが、今年は特に寒かった。強風で時折雪が吹き付けてくるし、気温は氷点下、丘の上なので吹きっさらし、加えて積雪があります。
講習は、ある方のリンゴ園を借り、若木はできるだけ早く結実させながら将来的な樹形を見据えてどこを切っていくか、成木は成り枝を残しながらも消毒・日当たり・機械による作業効率を考えた枝の切除を、実際の樹を切りながら進めていきます。人によっては、この剪定が秋の収穫・品質の8割以上を占める、と言い切る人さえいます。無肥料・減農薬・減作為(反射シートの不使用など)を目指している私もそう考えていますので、この剪定講習会には必ず出席します。
とはいっても、まだシロウトの私には時折理解しがたい内容が出てきて???の時もありますが、長年やっているベテランの中には講習内容をそんなに重視していない人もいるようです。なぜかって?それは簡単。自分がやっている剪定が一番優れているという自信・自負があるからです。ま、この時期がきたら冬休みも終わりでそろそろ作業にかかろう、という目安というか、キッカケになっているのでしょう。
ベテランの自信・自負については私も失敗しました。リンゴを始めた頃、近隣の方から教えてくれたり、教えを請うたりしたのですが、同じことでも人によって全然違い、頭が混乱して作業が止まったこともあります。夫婦でも私の目の前で違った意見を言われたので戸惑ったことがありました。もちろん最後は旦那さんは奥さんの意見に追従です(いやいや信州でも大阪でも、はたまたわが家でも一緒です)。皆さん本当に親切なんですが…。
リンゴの栽培技術も日進月歩のようで、昨年の講習会にはなかった内容が紹介されたり、10年前には否定された技術が再び見直されたり、県や農協の推進する品種に重点を移したり、です。
特に驚いたのは、両手を大きく広げたがっしりとした大きな樹(普通樹)と垂れ枝(下垂枝)の再評価です。
農家の高齢化と機械化、品種の変更のしやすさ(紅玉→つがる→ふじ→シナノスイートへなど。これは消費者の嗜好の変化が大きな原因)、経済性などの理由で、普通樹からわい化樹に転換されてきたのですが、あえてわい化樹にしなくても、といった印象を受けました。食味はやっぱり普通樹が勝っているようです。
下垂枝についても、リンゴを育て始めた3年前は、下垂枝があれば切り上げると農協の指導員から教わったのですが、今回はむやみに切り戻したり切り上げたりしない、ということでした。
引っ張られた鉄線に行儀よく並んだわい化樹は、私個人的にはどうも養鶏場のニワトリのように見えたり、野菜畑のように見えたり。これはこれで悪くは無いと思うんですよ。果樹と野菜はちょっと違うんじゃないか、と根拠の無いことにとらわれている私の、あくまでも個人的な印象です。
それよりも普通樹の大きながっしりした姿を眺めていると惚れ惚れします。樹には何かわからない大きな力を秘めているような気がします。40年50年60年経った古い樹。中には幹が空洞になってかろうじて樹皮が繋がっているだけなのに、秋になると実を付けてくれる樹なんぞ見ていると、「本当にご苦労さま。ありがとう」と声がでます。この樹も経済性から考えると、すぐにでも切って新しいものに更新しなければならないのですが、なかなか思い切れません。
ま、どっちにしろもう少し草は刈ってあげなければ、と思っています。いや今年はうちのオカンが本格的に参画してくるはずので、(指導者でなく)指示者の言うことを素直に聞けるよう、今から心の準備をしておいた方がいいかも。リンゴ栽培技術の習得より先に、心の修練ですね。
頑張りまぁ~す。
(2008.01.24 記)
いやあ。大変な天気だったですね。
午前中は昨日に引き続いて除雪をしたのですが、その尻から地吹雪で元に戻る始末。こんなことは初めてです。小高い山に囲まれて、台風がきても風の影響などあまり受けない場所なのですが、今日は地吹雪とはこんなものか、と思い知らされました。
こんな気象条件の中でも、午後からリンゴの剪定講習会が開かれました。主催は『長野市農業団体協議会』、講師は『長野農業改良普及センター』の技術員。農協が主体となっています。この約一時間半、幸いにも青空がでてきましたが、寒い、寒い。どういうわけか毎年剪定講習会の日に限って寒さがきついのですが、今年は特に寒かった。強風で時折雪が吹き付けてくるし、気温は氷点下、丘の上なので吹きっさらし、加えて積雪があります。
講習は、ある方のリンゴ園を借り、若木はできるだけ早く結実させながら将来的な樹形を見据えてどこを切っていくか、成木は成り枝を残しながらも消毒・日当たり・機械による作業効率を考えた枝の切除を、実際の樹を切りながら進めていきます。人によっては、この剪定が秋の収穫・品質の8割以上を占める、と言い切る人さえいます。無肥料・減農薬・減作為(反射シートの不使用など)を目指している私もそう考えていますので、この剪定講習会には必ず出席します。
とはいっても、まだシロウトの私には時折理解しがたい内容が出てきて???の時もありますが、長年やっているベテランの中には講習内容をそんなに重視していない人もいるようです。なぜかって?それは簡単。自分がやっている剪定が一番優れているという自信・自負があるからです。ま、この時期がきたら冬休みも終わりでそろそろ作業にかかろう、という目安というか、キッカケになっているのでしょう。
ベテランの自信・自負については私も失敗しました。リンゴを始めた頃、近隣の方から教えてくれたり、教えを請うたりしたのですが、同じことでも人によって全然違い、頭が混乱して作業が止まったこともあります。夫婦でも私の目の前で違った意見を言われたので戸惑ったことがありました。もちろん最後は旦那さんは奥さんの意見に追従です(いやいや信州でも大阪でも、はたまたわが家でも一緒です)。皆さん本当に親切なんですが…。
リンゴの栽培技術も日進月歩のようで、昨年の講習会にはなかった内容が紹介されたり、10年前には否定された技術が再び見直されたり、県や農協の推進する品種に重点を移したり、です。
特に驚いたのは、両手を大きく広げたがっしりとした大きな樹(普通樹)と垂れ枝(下垂枝)の再評価です。
農家の高齢化と機械化、品種の変更のしやすさ(紅玉→つがる→ふじ→シナノスイートへなど。これは消費者の嗜好の変化が大きな原因)、経済性などの理由で、普通樹からわい化樹に転換されてきたのですが、あえてわい化樹にしなくても、といった印象を受けました。食味はやっぱり普通樹が勝っているようです。
下垂枝についても、リンゴを育て始めた3年前は、下垂枝があれば切り上げると農協の指導員から教わったのですが、今回はむやみに切り戻したり切り上げたりしない、ということでした。
引っ張られた鉄線に行儀よく並んだわい化樹は、私個人的にはどうも養鶏場のニワトリのように見えたり、野菜畑のように見えたり。これはこれで悪くは無いと思うんですよ。果樹と野菜はちょっと違うんじゃないか、と根拠の無いことにとらわれている私の、あくまでも個人的な印象です。
それよりも普通樹の大きながっしりした姿を眺めていると惚れ惚れします。樹には何かわからない大きな力を秘めているような気がします。40年50年60年経った古い樹。中には幹が空洞になってかろうじて樹皮が繋がっているだけなのに、秋になると実を付けてくれる樹なんぞ見ていると、「本当にご苦労さま。ありがとう」と声がでます。この樹も経済性から考えると、すぐにでも切って新しいものに更新しなければならないのですが、なかなか思い切れません。
ま、どっちにしろもう少し草は刈ってあげなければ、と思っています。いや今年はうちのオカンが本格的に参画してくるはずので、(指導者でなく)指示者の言うことを素直に聞けるよう、今から心の準備をしておいた方がいいかも。リンゴ栽培技術の習得より先に、心の修練ですね。
頑張りまぁ~す。
(2008.01.24 記)