シネブログ

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『もしも昨日が選べたら』

2007年05月24日 00時08分36秒 | 映画レビュー
原題:CLICK
製作年度:2006年
上映時間:107分
監督:フランク・コラチ
出演:アダム・サンドラー 、ケイト・ベッキンセイル 、クリストファー・ウォーケン 、デヴィッド・ハッセルホフ 、ヘンリー・ウィンクラー 、ジュリー・カヴナー
オススメ度:★★★★★

ストーリー:
建築士のマイケル・ニューマンは、美しい妻ドナと2人のかわいい子どもたちのためにと懸命に働く日々。いつしかそれは、仕事優先で大切な家族を顧みない生活となっていった。そんな時間に追われてばかりのマイケルは、煩わしいリモコン操作に嫌気がさし、どんな電化製品も一台で操れる“万能リモコン”を求めて街に出る。そして、怪しげな従業員モーティから、人生さえも早送りや巻き戻しできる不思議なリモコンを手に入れる。妻との口論を早送りしたり、犬の吠え声を小さくしたりと、人生を思い通りに操作し始めるマイケルだったが…。



コメント:
予想を反してかなりおもしろい映画だった。まもなく結婚する僕にとっては”警告”のようなメッセージの詰まった映画である。仕事をとるか、家族をとるか…世のお父さんが悩まされるのがまさにここなんだなぁと思う今日この頃。

チャチャチャチャン!!
「人生リモコン」
っていいながらいかにもドラえもんが出してくれそうなアイテム。本作はなんといってもこの人生を自由自在に操れるリモコンを使ったところがよかったといえる。だが全て自分の好きなように操作が出来るのではない。余計な機能として過去に早送りした人生は勝手に学習して自動で早送りされてしまうのだ。そんな無駄な機能のおかげで主人公マイケルの人生はボロボロになってしまう。
『一度人生を早送りしてしまったら二度とやり直しは効かない』
このシビアな設定が本作のテーマ”家族愛”をより際立たせている。

あなたがこんなリモコンを手にしたらどうする?
僕だったらマイケルと同じで、嫌なことは全てすっ飛ばして自分の望んでる人生だけを楽しむだろうって、映画を観ながらそんなことを考えていた。だけどストーリーが進んでいくうちに、心のない人生がどんなにつまらないものなのか、そして家族と接しない人生がどんなに寂しいものなのか、次第に人生の重いテーマがずしずしと圧し掛かってきて、とてつもない孤独感に襲われてしまった。

僕が今年結婚を決めたのも自分の家族が欲しいというのが一番の理由で、正直仕事は生活が出来る範囲の給料をもらえればいいと思っている。だが人間はチャンスが訪れるとつい欲が出てしまう動物。人生いつ何が起こるかわからないが、もし誤って人生を早送りしそうになったとき、この映画を思い出して家族の大切さを考えなおせればいいなと思うのだ。僕にとってはいつまでも心に刻み付けておきたい作品のひとつになったといえる。