◆「闇夜に怪を語れば」
百物語ホラーのアンソロジー。
遠藤周作、森鴎外、村上春樹といった、ホラーとは無縁のような作家がはいってるのがミソ。
ようするに、人は「語る」のが好きなんですな。それが、怪談だとなお好きなのか、って思った。「リング」だって、最初は主人公に怖かった話を「語る」ところから始まっていた記憶があるんだが…。
なかなか怖かったです。
それも、遠藤周作と、村上春樹。両方とも別のところで既に読んだことある短編だったので、ちゃんと筋もオチも知ってるのに、怖かった。も、しばらく雨の日にタクシー乗れないし、夜の学校はいけない(絶対いかないけどさ)
春樹の「鏡」は、ドアの壊れた音、っていうのが不気味にたまらく怖い効果を上げてるんだけど、それって私だけなのかな。でもって、やっぱりこれは効果狙った表現なんだろうか? 気になる。