百物語改め「九一三・六物語」

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「当選確実(当確)」と仮説検定

2012-12-16 | 数学
選挙で開票が始まると、開票率1%にも満たないうちに「当選確実」と発表されることがある。

なぜそんなに少ない票で当選が分かるのだろう?

おそらく仮説検定によって推測していると思われる。

例えば小選挙区で、候補者が2人の地区を考える。

人口は100万人とする。

今1000票、つまり0.1%を開票して、候補者Aが400票、候補者Bが600票得票していたとする。

おそらくBが当選だろうと思われるが、ここで、Aが当選という仮説を立てる。これが帰無仮説。

この仮説においてはAは1/2以上得票していることになる。

この場合に開票結果に上記のような差がでてしまう確率を考える。

Aが全体の1/2得票していたら、1000票開票した場合、Aは平均的に500票有る筈。

標準偏差は √(1000×0.5×0.5) で計算できる。計算結果は約16票。

500±16票で分布するはずなのにAが400票という開票結果になる確率は?

平均が500票、実際が400票なので差が100票ある。これは標準偏差の100/16=6倍。

標準偏差の6倍もズレる確率は、9.9億分の1。
http://blog.goo.ne.jp/lx2x5350/e/f41c4b1931caf04edad349918a51cc6b参照)

そんな低い確率の事象起きるハズない。だから帰無仮説は間違っていた。

つまりBが当選。

この場合、開票0.1%で確信できたが、もっと接戦だった場合は、たくさん開票しないと結果は分からない。

(少し話を替えて、サイコロを10回振ったとする。10回とも1が出たとする。

サイコロがイカサマでないなら、そんなことが起きる確率は6^10=6000万分の1.

ありえない。だからこのサイコロはイカサマだ。上記はこれと同じ論理だ。)


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