百物語改め「九一三・六物語」

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酸化と還元の言葉の意味(定義)をはっきりさせる。

2015-01-11 | 科学
鉄を空気中で熱すると、鉄と酸素が結合して酸化鉄ができます。
このとき
「鉄が酸化して酸化鉄になった」①
と言えます。
しかしこうも言えます。
「鉄が酸化されて酸化鉄になった」②
実際一般的にこの2つのような言い方をされます。

いや、おかしくね!?とボクは思うのであります。
なんで「酸化する」と「酸化される」が同じ意味なんだよ!
「殴る」と「殴られる」は違うだろ!
「挿入する」と「挿入される」は違うだろ!
受け攻めを蔑ろにすると腐女子に怒られるぞ!
まぁ、BLの話はどうでもいいのですが・・・(^-^;
以上のような義憤(?)のもとに言葉の使い方を整理してみます。


二つの言い方を比較すると、
①は「酸素を受け取る」という意味の自動詞(目的語をとらない動詞。文法用語)として
「酸化」という言葉を使っています。
②は「~に酸素を与える」という意味の他動詞(目的語をとる動詞。文法用語)として
「酸化」という言葉を使っています。(ただし受身形)

NHK高校講座の「学習メモ」などを見ると、ほとんどの場合、
②の他動詞としての使い方をしています。しかもたいていは「酸化される」という受身形。
これにのっとって、「酸化」「還元」の意味をまとめると以下のようになります









酸化されるとは 還元されるとは
相手を還元する 相手を酸化する
酸素を受け取る・酸素を奪う 酸素を失う・相手に酸素を与える
水素を失う・相手に水素を与える 水素を受け取る・水素を奪う
電子を失う・相手に電子を与える 電子を受け取る・電子を奪う
酸化数が増える 酸化数が減る
還元剤として働く 酸化剤として働く
(例)鉄が酸化鉄になる (例)酸素が酸化鉄になる


つまり
・酸化数とはどれだけ酸化されたかをしめす数である
・還元剤とは相手を還元する物質である
・酸化剤とは相手を酸化する物質である

となります。

さらに自動詞としての「酸化」「還元」との関係は以下のようになります。
・「酸化する(自動詞)」とは酸化されることである。
・「還元する(自動詞)」とは還元されることである。
まぁ、こうなるんですが、混乱しやすいのであまりよい言い方でない気がします。

というわけで、ボクの提唱としては

「酸化」「還元」は常に他動詞として用いる
つまり
・専ら「酸化される」「還元される」「~を酸化する」「~を還元する」という言い回しをする
・主語や目的語がなんであるか意識する。



先生や生徒がこの辺を意識していたらみんな理解しやすくなると思うのです。




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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (ななし)
2020-02-16 13:54:20
それなア゙ア゙ア゙ア゙ア゙
Unknown (ソラ)
2021-04-24 16:39:16
たしかにーー。
「鉄が酸化して酸化鉄になった」①
これってまるで、鉄が勝手に自分の力で酸化鉄になったみたいですよね。
でも、次の②にあるように、酸素にそうさせられている面もあるのですよね。
「鉄が酸化されて酸化鉄になった」②
鉄と酸素どっちの力でそうなったのか、日本語が表現し切れていないですよね。どっちが主とかではない現象を説明する言葉を使わないとうまくいかない。

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