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ルイスと映画泥棒

中国・韓国映画を中心に毎日観た映画の感想を記録。おすすめ度を☆で採点、☆四つ以上は必見の映画。

おっぱいバレー

2010年01月07日 | 邦画
 放送作家や脚本家として活躍する、水野宗徳による実話を基にした同名青春小説を『海猿』シリーズの羽住英一郎監督が映画化。中学校の弱小男子バレーボール部の部員たちが、顧問の女性教師から「試合に勝ったらおっぱいを見せる」という約束をとりつけ、勝利を目指して奮闘する。主演は、『ハッピーフライト』など話題作への出演が相次ぐ綾瀬はるか。ドラマ「ちりとてちん」で注目された青木崇高、仲村トオルらが共演し、バレーボール監修には元全日本代表の大林素子が参加している。
 ちょっと期待はずれ・・・その理由は、綾瀬はるかの演技がヘタッピーと感じたことが大きい。女座頭市を演じた「市」などは感じなかったのになぁ。そしてコメディなんだから、最後はもっとはじけて笑わせてほしいものだ。ちょっと中途半端な気がする。

おすすめ度  ★★★★☆

製作年度: 2008年
監督: 羽住英一郎
上映時間: 102分
キャスト:綾瀬はるか、青木崇高、仲村トオル

武士の一分

2009年12月28日 | 邦画
 テレビで観る。前にDVDで観たが、木村拓哉、檀れい、笹野高史のキャストがいい。日本映画でしか出ない味がある。

 山田洋次監督の藤沢周平時代劇映画化三部作の最後を飾るヒューマンドラマ。主演に『2046』で世界にも活躍の場を広げた木村拓哉を迎え、幕末に生きる武士の名誉と夫婦のきずなを描く。妻役の檀れいやかたき役の坂東三津五郎ほか、緒形拳や桃井かおりなど、日本を代表とする実力派俳優が勢ぞろいする。「武士の一分」とは、侍が命をかけて守らなければならない名誉や面目の意味。そのタイトルが指し示す人間ドラマは、観るものの心を揺さぶる感動巨編。

おすすめ度   ★★★★★

製作年度: 2006年
監督: 山田洋次
上映時間: 121分
キャスト:木村拓哉、檀れい、笹野高史

火天の城

2009年09月24日 | 邦画


 シルバーウィークに久しぶりに映画館で観る。数えてみると今年14回目だった。

 第11回松本清張賞を受賞した山本兼一の同名小説を基に、織田信長の構想にほれ込み、前代未聞の城郭要塞・安土城の築城に携わった天才宮大工・岡部又右衛門の生き様を描く時代劇。監督は『化粧師 KEWAISHI』の田中光敏。『釣りバカ日誌』シリーズなど、出演作が続く西田敏行が岡部又右衛門を演じる。共演は『レイン・フォール/雨の牙』の椎名桔平ら。城作りのダイナミズムを壮大なスケールでとらえた映像に注目だ。

 名古屋は、本丸御殿が今年復元着工された年でもある。復元運動に関わっているので、興味深い映画である。しかし、岡部又右衛門という宮大工は実在の人物だが、全く知らなかった。尾張出身だというのに・・・
 この映画は、そういう意味で、伝統の工法で復元するプロジェクトに関わっている人や関係者にとって、興味深いはずだ。

おすすめ度 ★★★★☆

製作年度: 2009年
監督: 田中光敏
上映時間: 139分
キャスト:西田敏行、福田沙紀、椎名桔平



クワイエットルームにようこそ

2009年09月14日 | 邦画



 監督・俳優・作家・演出家としてマルチな才能を発揮し続ける松尾スズキが、芥川賞候補となった自身の同名小説を映画化した異色コメディー。ある日突然、精神科の閉鎖病棟に閉じ込められたバツイチライターの入院生活を描く。ヒロインには、『BEAT』以来9年ぶりの映画主演となる内田有紀。共演には、幅広い分野で活躍する宮藤官九郎、『フラガール』の蒼井優、『憑神(つきがみ)』の妻夫木聡など、人気と実力を兼ね備えた豪華キャストが顔をそろえる。

 内田有紀の演技が印象的。これを機に主演作品が増えてほしいと思う。彼女が演じた自堕落な生活は、ちょっぴり「のりピー」を連想させる。異色コメディーで、笑えるが、心底笑えないところが複雑。

おすすめ度  ★★★★★
製作年度: 2007年
監督: 松尾スズキ
上映時間: 118分
キャスト:内田有紀、宮藤官九郎、蒼井優


崖の上のポニョ

2009年08月26日 | 邦画
 前評判が子供向けだと聞いていたので、あまり期待はしていなかった。初めのあたりは、アニメーションが大雑把で、やっぱり子供向けかな・・・と思って観ていると、どうして、どうして。

 どんどん引き込まれていってしまう。最後は、やっぱり宮崎駿作品だと納得。

 大ヒットを記録した前作『ハウルの動く城』以来4年ぶりに宮崎駿監督が手掛けた心温まるファンタジー。アンデルセン原作の童話「人魚姫」を基に、人間になりたいと願うさかなの子と5歳の男の子の友情と冒険を生き生きと描く。『風の谷のナウシカ』以来長年宮崎作品の音楽を担当してきた久石譲が今回も音楽を担当し、美しい音色で作品を盛り上げる。CG映像全盛の今だからこそ、あくまで手描きアニメーションにこだわった驚異の映像は必見。

おすすめ度  ★★★★☆


原題: PONYO
製作年度: 2008年
監督: 宮崎駿
上映時間: 101分
キャスト(声):山口智子、長嶋一茂、天海祐希



花田少年史 幽霊と秘密のトンネル

2009年08月11日 | 邦画
 DVDでなく、昨日テレビで放映していた映画。

 幽霊が見えるようになったわんぱく少年を主人公に、一色まことの人気コミックの実写映画化したひと夏の冒険物語。TV界出身の水田伸生が劇場用映画初監督デビューを飾り、原作のユーモアを活かした胸躍る冒険のドラマと家族の絆(きずな)をファンタジックにつづる。『ALWAYS 三丁目の夕日』で注目された須賀健太が、主人公の花田一路を快活に好演する。日本の風景が残る漁港の田舎町と最新のCGを融合させたノスタルジックな映像美も必見。

 意外に見応えがあって満足。篠原涼子のキャラが笑える。このキャラ設定は他の映画でも観たような・・・どの映画だったのかは、思い出せない。

おすすめ度  ★★★★☆

製作年度: 2006年
監督: 水田伸生
上映時間: 123分
キャスト:須賀健太、篠原涼子、西村雅彦



ララピポ

2009年07月28日 | 邦画
 人気作家、奥田英朗の同名小説を映画化した、渋谷を舞台に負け犬たちの日常を描く群像的なエロチック・コメディー。怪しい風俗スカウトマンを演じる『さくらん』の成宮寛貴のほか、芸人である森三中の村上知子や清純派の中村ゆりがAV女優役に挑戦。監督は本作が長編デビューとなる宮野雅之。『嫌われ松子の一生』でメガホンを取った中島哲也が脚本を手掛け、ブラックな人間描写と予測不可能な展開に恐ろしさと笑いがこみあげる。

 中島哲也の脚本ということで、期待したが、一部で、中島らしさも見られたが、もう一つか。

おすすめ度  ★★★☆☆

製作年度: 2008年
監督: 宮野雅之
上映時間: 94分
キャスト:成宮寛貴、村上知子、中村ゆり


となり町戦争

2009年07月24日 | 邦画
 第17回小説すばる新人賞に輝いた、三崎亜記原作の同名の小説を映画化した話題作。となり町同士の戦争に巻き込まれて行く一般市民の恐怖をユーモたっぷりに描く。“ことなかれ主義”の主人公を演じるのは『戦国自衛隊1549』の江口洋介。彼を戦争に加担させる役場勤務の女性を『紙屋悦子の青春』の原田知世、その弟を『どろろ』の瑛太が演じるなど俳優陣も粒ぞろい。静かな町にじわじわと忍び寄る戦争の気配に引き込まれる。

 ちょっと、期待外れ。となり町がいがみ合う根拠が希薄だし、真面目に演じる演技にもしらける。救いは、清楚な原田友世を見られたことか。

おすすめ度  ★★☆☆☆

製作年度: 2006年
監督: 渡辺謙作
上映時間: 114分
キャスト:江口洋介、原田知世、瑛太



死神の精度

2009年07月16日 | 邦画
 久しぶりの邦画。

 伊坂幸太郎の小説「死神の精度」を映画化した極上のエンターテインメント作。7日間でその人間の生死を見極める“死神”とその対象者たちの悲喜こもごもをさわやかに描く。死神役にこれが6年ぶりの日本映画出演となる、『傷だらけの男たち』の金城武。共演は映画化された伊坂作品には『CHiLDREN チルドレン』以来2度目の出演を果たす小西真奈美。過去と現在と近未来に渡り展開する壮大な物語と、時代ごとに変わる死神の外見も楽しめる。

 3つの時代が異なるストーリーが、実は関連しているのが面白い。

おすすめ度  ★★★★☆


製作年度: 2007年
監督: 筧昌也
上映時間: 113分
キャスト:金城武、小西真奈美、富司純子


私は貝になりたい

2009年07月13日 | 邦画
 テレビドラマの歴史に伝説を刻んだ名作「私は貝になりたい」をリメイクした感動的な人間ドラマ。戦犯となり死刑を宣告される小市民を見つめながら、戦争がもたらす不条理や哀しみを切々と描き出す。フランキー堺が演じた戦争に翻弄(ほんろう)される主人公に挑むのは、『模倣犯』などの中居正広。共演に「トリック」シリーズの仲間由紀恵や、伊武雅刀、上川隆也、石坂浩二ら実力派が名を連ねる。家族愛や人間の心の機微をより丁寧に掘り下げたストーリーが痛切に心に響く。

 1958年にフランキー堺と桜むつ子で制作され、翌年1959年に、フランキー堺と新珠三千代が出演し、橋本忍監督で制作されている。あまり知られていないが、2007年には、中村獅童、優香でも制作されている。
 つまり、今作は四回目のリメイク映画なのだ。戦争に翻弄されるまじめな男とその家族の物語りだが、最後はせつない。

おすすめ度  ★★★★☆

製作年度: 2008年
監督: 福澤克雄
上映時間: 139分
キャスト:中居正広、仲間由紀恵、柴本幸


アルゼンチンババァ

2009年07月08日 | 邦画
 世界的にも評価の高い人気作家よしもとばななの同名小説を映画化した感動作。妻に先立たれたことで心の支えを失った男とその娘が、風変りな女性との交流を通じ家族のきずなを取り戻してゆく姿を、『さゞなみ』の長尾直樹監督が温かなタッチで描く。妻の死を受け入れられず娘を置いて失踪する父親役に役所広司、父の帰りを待つ娘に堀北真希。強烈な厚化粧にぼさぼさ白髪頭のアルゼンチンババアにふんした美人女優、鈴木京香の変身ぶりが見ものだ。

 なんだろう?ちょっと、消化不良のような、物足りなさが残る映画だった。アルゼンチンババァが鈴木京香というのもびっくりだが、ちょっと普通でつまらない。もっと驚かしてほしかった。役所広司、堀北真希は文句無し。

おすすめ度  ★★★☆☆

製作年度: 2007年
監督: 長尾直樹
上映時間: 112分
キャスト:役所広司、堀北真希、鈴木京香


相棒

2009年07月07日 | 邦画
 いつものビデオレンタル店USVでは、邦画人気ランキングコーナーというのがあって、現在ナンバー1がこの映画だ。踊る走査線と同じ空気を感じ、あまり好きになれないと勝手に思っていたが、観てみると、間違った先入観だった。ストーリーといい、スケールといい、なかなか良くできている。

 抜群の名推理と機動力で難事件を解決する警視庁特命係の刑事コンビの活躍を描くテレビドラマ「相棒」の劇場版。東京都心部で行なわれる巨大なマラソン大会を舞台に、そこで勃発する爆破事件が政界を巻き込む一大スキャンダルへ発展する。東大出身のエリート警部・杉下右京と体力自慢の巡査部長・亀山薫に、絶妙なコンビネーションを観せる水谷豊と寺脇康文。一難去ってまた一難のスピーディーな展開に注目だ。

おすすめ度  ★★★★☆

原題: AIBOU THE MOVIE
製作年度: 2008年
監督: 和泉聖治
上映時間: 117分
キャスト:水谷豊、寺脇康文、鈴木砂羽


リリィ・シュシュのすべて

2009年07月04日 | 邦画
 ウェブサイト上展開されたインターネット・インタラクティブ小説から生まれた衝撃の問題作。「スワロウテイル」の岩井俊二監督が、14歳の少年少女たちの心の闇、焦燥、痛みを鮮烈に描き出す。中学生になった蓮見雄一は同じクラスの優等生・星野修介と仲良くなる。夏休み、2人はほかの仲間たちと西表島へ旅行に行く。しかし、旅行から戻った星野は変質し、番長を倒し自らその座に収まり、蓮見はいじめの対象になっていく……。

 いじめの現実が想像以上に衝撃的で痛い。大人の目線からは解らない、当事者の目線で描く問題作。楽しい映画ではないが、考えさせられる映画。

おすすめ度  ★★★★☆

製作年度: 2001年
監督: 岩井俊二
上映時間: 146分
キャスト:市原隼人、忍成修吾、蒼井優


たそがれ清兵衛

2009年07月02日 | 邦画
 いまさらながら、「たそがれ清兵衛」。先週にテレビで放映していたので、また観る。もう3~4回は観ただろう。何度みてもいいものはいい。

 井口清兵衛は幕末の庄内、海坂藩の平侍。妻を病気で亡くし、二人の娘と老母の3人を養っている。生活は苦しく、下城の太鼓が鳴ると付き合いは断ってすぐ帰宅し、家事と内職に励む毎日。そんな清兵衛を同僚たちは“たそがれ清兵衛”と陰で呼んでいた。ある日、清兵衛は幼馴染みの朋江と再会する。朋江は嫁いでいたが、夫の度重なる酒乱で最近離縁していた。清兵衛は朋江に想いを寄せていたが、朋江との縁談を勧められても貧しさを理由に断ってしまった。だが清兵衛は、ある時藩命が自分に下されたことによって、ひとつの決断を下す。

 山田洋次監督の最高傑作であり、日本映画の傑作だ。

おすすめ度  ★★★★★


原題: THE TWILIGHT SAMURAI
製作年度: 2002年
監督: 山田洋次
上映時間: 129分
キャスト:真田広之、宮沢りえ、小林稔侍




まぼろしの邪馬台国

2009年06月30日 | 邦画
 昭和40年代の日本に邪馬台国ブームをもたらした目の不自由な文学者・宮崎康平と、彼を支え続けた妻・和子のきずなを描く感動ドラマ。監督は『明日の記憶』の堤幸彦。邪馬台国を探し出すことに執念を燃やす一方、とっぴな行動で注目を集めた康平を竹中直人が演じ、どこか憎めない康平に惹(ひ)かれ、二人三脚の人生を歩む和子を吉永小百合が演じる。九州の美しい大自然を舞台に描かれる、太古のロマンを追い求めた夫婦の愛の物語を堪能したい。

 邪馬台国の所在地は北九州説と近畿の説があるが、宮崎康平は北九州説だ。しかし、この映画を観ると「北九州が邪馬台国だ」と思えてくる。彼の著書「まぼろしの邪馬台国」を読んでみたいと思う。

おすすめ度  ★★★★☆


製作年度: 2008年
監督: 堤幸彦
上映時間: 118分
キャスト:吉永小百合、竹中直人、窪塚洋介