衣笠山でおさんぽ

  超ハイパーなボブが旅立ち、寂しくなったけれど、老犬Eセターズの鳥猟犬魂は未だに健在。

丸心(マルコ)ちゃん、その後

2012-05-05 21:04:22 | 
毎晩の寝る前散歩を私が担当している「丸心(マルコ)」ちゃんは、グループホームでの暮らしにすっかりと慣れ、自分のテリトリーとしての行動が見えてきました。


まずはこの表情をご覧ください。


とても明るい

最初の頃は特定の職員さんの後ばかり追いかけていたものの、このところは犬好き職員さんが出勤してくると飛び跳ねて喜びを表すまでになった。そして表情がとても明るく、トゲが無くなってきた。


マルコちゃんは本質的にとても繊細で憶病な一面も持ち合わせている。それは捕獲された際のトラウマなのか、それまでの暮らしによるものなのかはわからない。

散歩中になぜか時々ヒンヒンヒンと鳴くことがあり、なぜ鳴くのか観察中でもある。我が家の犬達と違って少食。担当職員さんは、どうしたらご飯を食べてくれるのか、なぜ鳴くのかと一生懸命に考え、試行錯誤しながらよく面倒を見ている。とはいえ、私が散歩時に鳴く頻度はかなり減ってきた。

そんなマルコちゃんを、ある入居者のお婆さんがとても可愛がって下さっている。そのお婆さんはマルコちゃんと一緒に過ごすことができると、一日をとても明るい表情で送れるとのこと。時々、部屋に招き入れ、一緒に寛ぐという日が続いていた。

マルコちゃんは通常、入居者はもちろんのこと、出入りの業者や職員に吠えて威嚇することは無い。

ところがある日、お婆さんの親族の方が、マルコちゃんが居室内にいたときに面会に来られた。マルコちゃんはけん制するかのように吠えてお出迎え。テリトリーを守ろうとする吠えに近かったようだ。そのような吠えは自己防衛手段であるため、場合によっては噛む行為に繋がる事もある。

そこで先日、問題行動が起きたら叱ることが基本で、職員さん達がマルコちゃんより上位の立場であると示す毅然とした態度が必要であること、しかし叩くなど人間に対しての不信感と繋がるような手段はけっして使わないこと。犬の性質がまだ判らないうちに、完全フリーは無理が生じることが多い事などをお話させて頂き、リードやバリケンを上手に使って、犬が吠えるという場を作らない環境作りを工夫する事などを提案してみた。今は犬との信頼関係を築き上げる時期でもある。

担当職員の方は、とても熱心に話を聞いて下さった。マルコちゃんのために常に考え、工夫して下さっている。かなり高齢のその担当職員さんがマルコちゃんをシャンプーし、手作りレインコートも作成依頼して下さったとのこと。「人間も犬も同じ。愛情を持って接していくだけ。」という嬉しい言葉も頂いた。



日中のお散歩は職員さんとご近所のボランティアさんが行なっている。万が一の逃走等防止のため、保護元である「ちばわん」さんから依頼されたマルコちゃん散歩時のダブルリードの徹底をお願いしました。また、H型ハーネスを山科の犬担当責任者さんが用意下さったようです。



伴侶動物福祉活動の一環として保護動物を受け入れ、スタートを切ってから1カ月余り。このようにさまざまな出来事に直面しては前向きに取り組む姿勢を見せてくれている山科。これからも様々な問題に直面しても、真摯に取り組んでいくであろうと感じています。

そしてまたちょうど、我が家にヴァレンシアを託して下さった、千葉県市川市にある猟犬レスキュー団体「コンパニオンアニマルクラブ市川(CACI)」の代表の方と直接お話しする機会を持つことができました。

この方は猟犬専門にレスキュー活動を行ない、トレーニングからボランティア管理を始めとし、シェルター運営におけるスペシャリスト。犬を一目見れば、その犬の性格や他犬との相性などを見抜き、判断することができるほどに精通している。そしてまた、動物に関するイベントなどで講演を依頼されるほどの凄腕の女性。

あまりにも多忙な日々を送っているその方が、そう遠くない空いた時間に、山科の犬散歩ボランティアに一度、参加して下さるとのお話を頂きました。

これは大変貴重で有難い話だと個人的には感じています。山科の常務さん、もし本ブログを閲覧されていらしたら、一度お会いしてみることをお薦めします。時間を割いてでもお話を伺う価値のある方です。この方の活動に対する姿勢や知識と才能が凝縮されたノウハウは近い将来必ず役立つ日が来ることでしょう。


ところで千葉県は犬の収容頭数が全国でも上位を占めている事は周知の事実。伴い犬保護ボランティアを行っている個人および団体も犬猫を引き出すだけではなく、愛護センターでの積極的な奉仕活動も行っている。

ちばわんさんは「愛護センターレポート」を発行、各ボランティアさん共に収容棟の清掃や、犬猫のシャンプーなどを実施。CACIでは本来自治体が行うべき放置された多頭飼育現場の徹底した清掃と、住人に対する飼育についての指導を行なっている。その結果、共に最終的に行政を動かすことに繋がった。これらの活動は真の動物保護への取り組みに他ならない。

感染症が蔓延していたセンター収容棟は、あの当時が信じられぬほどに変化、草の根的な努力が行政を動かした実績となった。清掃に関してはこの3月に終了、今後は千葉県が徹底した衛生管理を引き継ぐようだ。

私も一頭でも多くの犬猫達を救うことに繋がると信じ、この山科での新しい取り組みへの見守りと、ささやかなお手伝いを可能な限り続けていこうと思う。「さくらの里山科」の伴侶動物担当責任者は畠さんという職員の方。横須賀市内において、シェパード等の大型犬多数放棄時のレスキュー経験を持つ、とても優しく思いやりのある女性。この方の指示の下、ボランティアさんは活動を行なっていく。

「さくらの里山科」では、犬散歩ボランティアさんを募集中です。希望される時間帯を配慮し、都合悪いときには事前の連絡にて変更が可能。連絡先は以下、畠さんまで。





コメント (6)
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