天使の図書館ブログ

 オリジナル小説サイト「天使の図書館」の付属ブログです。

花子とアン-第32話-

2014-05-06 | 花子とアン
(密林さんの商品ページよりm(_ _)m)


>>「さま、テニスンの『王の牧歌集』を翻訳してみましたの。よろしかったらお読みになって」
 花子は黒い革のノートを子に手渡した。
「テニスン?」
「イギリスの王室に仕えた詩人ですわ。ランスロット王子とエレーン姫、そしてアーサー王妃ギニビアの恋の物語ですの。ランスロットとエレーンは婚約していたのに、ランスロットは美しい人妻のギニビアに惹かれ、それを知った清純な乙女、エレーンは悲しみのうちに死んでしまうの。ギニビアには恋を勝ち取ったかわりに……」
「『乙女の恋は栄光の冠、人妻の恋はいばらの十字架、燃えさかる恋の焔に二つはなかろうものを、人の世の制定(おきて)は悲しくも冷たい』っていうところ、素敵ね。こういう表現は日本の文学にはなくてよ」
「ドラマティックでしょう?人の世に背くくらいに激しく誰かを愛するってどういうことなのかしら?」
「………。花ちゃん、今度の週末はわたしの部屋にお泊りにいらして。お話をもっと聞かせてちょうだい。ふたりで夜明かししてお話しましょうよ」
 金曜日の授業が終わると、東京に家のある生徒は寮母から外泊許可証をもらって、帰っていった。寄宿舎内には地方出身の生徒と宣教師の先生が残っているだけだった。ふたりは夜になるのを待ち焦がれた。花子は枕を持って子の部屋を訪れた。

(『アンのゆりかご~村岡花子の生涯~』、村岡恵理さん著/新潮社より)


 きのう第31話の記事をしたのち、ポストに密林さんより本が届いてました♪(^^)

 第31話の蓮子嬢と花子の会話は、そういうことだったのですね……と思うのと同時に、モンゴメリと村岡先生の人生のクロス度の深さに驚いたような次第です

 ええとここから、「花ちゃん、男なんてみんな汚れたブタみたいなものよ。わたしが貴女に本当の愛を教えてあげるわ」、「そ、そんな……蓮さま(//_//)」といった百合的世界を展開したい気もするんですけど(殴☆)、それはさておき第32話ですね♪(^^)

 修和女学校では、早速とばかり、富山先生と梶原へんしう長の逢引話で持ちきりに

 っていうかみんな、妄想力激しすぐるww(笑)

 極めつけは花子の妄想ですけど、財閥の令嬢と結婚して離婚って、それは富山先生も内心複雑ですよね(^^;)

 でも蓮子嬢に「好きなら愛を貫くべき」とかって進言されてる時の富山先生、表情がもう乙女というか、少女に戻っているような気が

 妄想の世界から戻ってきた花子は、世界遺産大好き男の仲介(?)で、わかりにくい翻訳をわかりやすく噛み砕いて訳し直すことに成功。ここで、英英辞典を上の棚から引っ張り出してくれたポーランド岩塩坑が印刷会社の二代目であることを知ります(いいから素直に村岡英治氏と書け☆笑)

 それにしてもあのわかりにくい元の翻訳、らくだは瘤に栄養を貯めるとかって言いたかったんでしょうかww

 そして小間使いから翻訳者に昇格したことを蓮さまに報告する花子

 翻訳者=安東花子、歌人=白蓮。

 ふたりがしてる会話って、すごく知的で高度だったりしますよね。そこが素敵と思うのと同時に、きのう『アンのゆりかご』を読んでて、実際ガチ☆でその通りだったんだなと知り、あらためて驚いたような次第です(^^;)

 どうでもいいことなんですけど、「ごきげんよう」ってやってる時の蓮子嬢を見てて、なんとなくト○ックの闇十郎の回を思いだしてしまいました。そういえばあのお話も和歌が絡んでいたやうな……とかいうのはまあ、どうでもいい話ですね(笑)

 そしてそして、「我輩は伯爵様なるぞ、えっへん☆」なお兄さまが、「Help me!!」と蓮子嬢に頭を下げるシーンがなんでしょうね、あのおっかねえ、五寸釘とかユーレイとか番町皿屋敷なんかを連想させるカミさんに隠れて、博打で大金でもスッちまったんですかね


 伯爵様:「頼むよォォォ、蓮子ォォォッ。このことがバレたらオレ、園子にぶっ殺されるゥゥゥッ!!うぐっ、えぐっ

 蓮子:「自業自得ですわ、お兄さま」


 なんていうことではもちろんなく、なんか資産的なことで大変なことが葉山家では起きてるんでしょうね

 この話の流れでいくと、嫌々ながらも葉山の家のために犠牲とならざるをえなくなりそうな蓮子嬢ですが……このことを知った時、花子は蓮子嬢とロミジュリの如く駆け落ちしたい気持ちになるのかどうなのでしょうか(だーら、百合設定はやめなさいって☆^^;)

 なんにしても、次回がまたとても楽しみです♪(^^)

 それではまた~!!





最新の画像もっと見る

コメントを投稿