バツ子というのは
ダンナ様の地元の方言で
どうやら末っ子のことを指す言葉のようです
ですので 単純に「バツ子」と発するのではなく
「ぶぁつっっこ」というような感じなのですが
都会の人が発音するとただの「バツ子」
てな感じになります
ダンナ様は4人姉弟の末っ子で
姉・姉・兄の順番 さらに祖父母も同居の本家育ちなので
そのバツ子加減はまさにキング級 皇帝並みと思われます
お姉さん達に可愛がられ、特に祖母に関しては
ダンナ様を、それはもう超超超溺愛してたらしく
本家となると長男が大事にされるものではありますが
生まれ持った人たらし?的な性格で
どうやら家族のアイドル的存在として育ったようでございます
あちらの言葉でいうと
「めんこい」と表すそうですが
男のくせに
「めんこいねー」「ホントにめんこい子だねー」と
言われまくって育てられたそうです
そんなわけで彼は
いつでも自分が一番いい思いをしなければ気が済みません
自分が我慢するなんてもってのほかだし
丸いケーキを分けたって自分が一番大きい部分を
もらえると信じて疑いません
「これだからバツ子は・・・(-_-メ)」
と、しょっちゅうワタシに言われても
「だってボク 可愛いんだもん!!」
と、老年に近づいた57歳中年男(もうすぐ58)が
目をキラキラさせて言っても
キモイんだよ(-_-メ)
としか 思えませんが・・・
だいたいワタシも末っ子で しかも8歳も下なんです!
それなのに
なんで ワタシが甘えられないの?
おかしいでしょ・・・
と、思いながら四半世紀以上・・・
子ども達からも頼りにされず
「とうちゃんだから仕方ない」
と、すべて許してもらえるってのも
彼のバツ子気質のなせるワザ・・
父親らしいことは ほぼしなかったのに
子ども達は それを恨みもせず
「だって とうちゃんだもん」
の一言で済ませてもらえるんですから
ホントに幸せな人です
10年以上前ですが
ダンナ様が一人で帰省することになった際
当時小学生だった子ども達が祖母に「お手紙を書きたい」といって
2人でせっせと手紙を書いてダンナ様に持たせました
その内容が2人とも同じで
「お父さんがご迷惑おかけします。すみません」
それをみた義母は後日
「うちの息子は ちゃんとやっているのでしょうか」
と、ワタシに返事をよこしてきました
結婚と同時にワタシの実家の二世帯住宅に住みつきましたが
何があっても 「オレ関係ないし」の一点張りで
ワタシの両親に対しても 何もしてはくれませんでした
シロアリが出たーーッ(; ・`д・´) との一大事の時でさえも
「へー」の一言のみ
ワタシや父が アレコレと色々やっていても
ずっとリビングでテレビを見続け爆笑しているという
心臓に毛が生えているのか どうなのか
めんどくさいことは全部周りがやってくれるのが当たり前
我が家の誰もがダンナ様をあてにすることは無く
絶対的王様然として我が家の2階に生息中
しまいには
「うちはローンがなくていいなぁ~」
と、ノンキに言いだす始末です
こんな人生送るヤツがあっていいのか!!
と、ホントに 見てるだけでイラっときますが・・・
ただ・・ ワタシの両親は
亡くなった母は生前統合失調症を患っており
父は異常性格(そのうえ酒乱)ときてますので
いくら二世帯住宅とはいえ
普通の神経の持ち主ならば
まず、この環境でマスオさん状態で暮らすということは
絶対に出来なかったと思います
お酒を飲んで暴れまくる父の罵声を聞いても知らんぷりが出来て
(男同士の争いになったら
血が流れてタイヘンなことになりますからね・・・)
父に呼ばれても
「えーやだーめんどくさい」と応えず
(逆に父に気に入られたら最後ですからね・・・)
それどころか
父の方がダンナ様を腫れ物扱いするようにまでなってしまうという・・・
姉たちからは
「稀有な存在・・全く持って有難い・・」と絶賛されています
親と同居して頂くのは有難いんですが
どうみても 一番いい思いをしてるのはダンナ様で
いろいろ不満もあるんですけど
最近、
「仕事に行くとき、息子のことは窓から見送ってるのに
どうしてボクにはしてくれないの(/ω\)」などと
何度も言ってくるので
今朝ダンナ様が出て行くところを窓から見送ってあげたら
門のところで チラっと顔を上げて
「どの窓からみてくれてるのかなぁ」というように
一所懸命に目をキョロキョロさせる姿が・・・
次に
ワタシの姿を確認して嬉しそうにうなずき
歩き出しては
何度も何度も振り返って
「まだ見ててくれるかな」と確認する姿が
いじらしい・・・(57歳ですよ・・)
うーむむむむ・・三つ子の魂百まで・・・(-_-メ)
バツ子・・恐るべし