ライフ&キャリアの制作現場

くらし、仕事、生き方のリセット、リメイク、リスタートのヒントになるような、なるべく本音でリアルな話にしたいと思います。

55.五十五歳からのシニアワーク

2016-09-20 20:06:53 | シニア 人生100年
 厚生労働省労働局主催事業の中に「シニアワークプログラム地域事業」というものがある。これは、ハローワークに登録している55歳以上の求職者を対象とした再就職支援事業で、各種技能講習と就職支援セミナーおよび面接会がセットされた6~8日程度のプログラムとなっている。技能講習には、清掃、ビル管理、介護職員初任者研修、介護送迎運転手、フォークリフト運転、調理補助などの座学と実技講習がある。

 私は、このプログラムの就職支援セミナーを担当しているが、先日、清掃の実地講習の様子を見た。50代後半から60代と思われる男性7人と女性1人が、床清掃のモップのかけ方、雑巾の搾り方、机の拭き方などを指導されながら、慣れない手つきで真顔で実習していた。指導員の方も、時折厳しく、丁寧に、やってみせたり、させてみたり、声をかけたりしながら教えていた。

 休憩時間に受講者の男性二人が、手洗いで話していた。「やっぱり、元気なうちは働かないといかんな。毎日家にいても何もすることないしなぁ。」「雇ってくれる所あるんやったら、何でもやってみないかんな。」

 多くのシニア層にとって、特に地方の中小・零細企業等の出身者にとって、再就職は容易なことではない。受講者のこれまでのキャリアはわからないが、技能講習を受講するからには未経験の職種にチャレンジするのだろう。受講者全員の再就職が保障されているわけではないが、キャリアチェンジにチャレンジすることは早期に再就職を決める上で大切なことである。たまたまハローワークで勧められたからという軽い気持ちで参加した受講者もいるだろうが、それでも何がきっかけになるかわからない。
 
 求職者も企業も、お互いを必要としたりされたりする気持ちが、働き続ける(続けてもらう)ためには大切なことだろう。シニアにとって、自分らしく働ける居場所が見つかれば・・・と願う。
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