ライフ&キャリアの制作現場

くらし、仕事、生き方のリセット、リメイク、リスタートのヒントになるような、なるべく本音でリアルな話にしたいと思います。

10.「人間関係は大変なんでしょうか?」

2016-05-29 21:51:13 | 人、本、旅 日記
 「あのぉ、人間関係は大変なんでしょうか?」応募者の50代女性が、最後に遠慮がちに尋ねた。
 

 「うちは、人数が多くて女性が中心ですからね、いろんなことはありますよ、グループができるっていうか」
 「でも、チームワークでやってもらわないといけない現場なんでね、リーダーや長くやってる人に教えてもらって、
 しっかりやってもらえれば、問題ないと思いますよ。」若い事業所長が応じた。


ある食品関連の会社の作業系職種の、パート採用面接のやり取りの一部である。確かに、職場の人間関係は、作業効率アップや
モチベーション向上につながることもあれば、逆にストレスや離職の要因にもなる。その女性はどんな答えを望んだのだろう。 「うちは、皆仲良く和気藹々とやってますから大丈夫ですよ!」と言ってもらいたかったのだろうか。


以前に、ある30代の職業訓練生の女性が、こう言って皆の共感を得たことがある。
「和気藹々なんてアピールする会社はうそ臭いですよ。もし和気藹々があったとしても、そんなのいつもじゃないだろうし、和気藹々の中に入れなかったら、どこでも同じじゃないですか。だから、私は役割分担して、協力するところはして、仕事ができて、ちゃんとお給料もらえたらいいんです!」

応募者の女性は、かつて人間関係に苦労したことがあり、気になって尋ねただけかもしれない。しかし、採用する側としては、 安全配慮義務や職場環境づくりの責務はあっても、基本的に人間関係の問題は本人がうまくやるか折り合いをつける問題であるし、チームでしっかりと仕事をしてもらうことが一番大事なことである。

結局、応募女性は「今すぐに働かないといけないわけではないので、少し考えさせてもらいます。」と言って帰って行った。
コメント
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