ヤマザキマザック美術館に布施知子さんの折り紙の展示「ORIGAMI 紙の鼓動」(昨年11月29日から今年3月23日まで)を見てきました。
折り紙と言えば兜とか折鶴などを思い浮かべますが、紙を折ることでこんなにも複雑で変化に富んだ表現ができるのかと驚きの連続でした。
布施さんは昭和末期から令和時代にかけて活動している日本人の折り紙作家で、ユニット折り紙についての多数の著書を執筆しており、この分野において巨匠と見なされている凄い人なのを後で調べて知りました。
小学校2年生の時、病気で入院していたときに父親が折り紙の本を買ってきたのがきっかけで、19歳の時から折り紙作家の河合豊彰の元に2年半ほど通うことで折り紙の素晴らしさ、世界の広がりを知ったと言います。
そして独自に様々な折り方を編み出し、第一人者となり、世界各地で作品展を開催する実は凄い人でした。
タイトル画像は「ゴールデン・スネーク」で、アールヌーボーの家具が展示されている床に這っていました。
1)同じく「レッド・スネーク」
妖艶な不気味さも感じさせます。

2)もう一つ「シルバー・スネーク」
生き物のようでもあり、機械のようでもある独特の質感があります。

色が違うだけでそれぞれ全く異なる印象を与えています。
3)「マスク」
恩師である河合豊彰氏のライフワークで師事していた当時の作

4)細長い台形の紙を使って折る「らせん折り」

5)「切り株」
花びらのように美しい作品「無限折り」。
半分にして、また半分にしてを無限に自己相似折りを続けていく折り方。
細かな折り目の陰影が繊細なグラデーションを生み出しています。

6)一枚の紙から繰り広げられる表現の多彩さに驚きです。

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9)これらはバックライトを当てて折りを見せていました。

10)箱の包装の仕方も様々で、こんな包み方をされて渡されたら喜びも倍増ですね。

11)「ユニット折り」の作品
小さなユニット(部品)を折り、それを組み合わせてさまざまな形に作りあげる。
はさみも糊も使わず、ばらばらにして違った形を作ることも。

12)「枯山水」

この展示会は写真展巡りをしている時に会場に置かれたパンフを見て知りました。
こんな出会いも嬉しいですね。