よかったら、読んでみてね
「古今東西ロボット」3人の、その後のある日(創作話)
キイ:さぁ、いらっしゃい、いらっしゃい。今日もカステラおいしいよぉ~!!
(サク、サク。サク、サク。)
サキ:ちょーむずい。なんで今日は、3種類も作んなきゃなんないの、まじで…。
レンジ:リンラ リンラ リンラ♪ 寄ってらっしゃーい。 リンラ リンラ リンラ♪ 見てらっしゃーい。
ねぇ、そろそろ3時のおやつにしない?どうせ、お客さんなんか来ないんだし…。
キイ:しょうがないなあ~。じゃあ、心と心をあわせて…
3人:いただきマンチェスター。
(モグモグ、モグモグ)
サキ:今日も又、おやつ、カステラ~!?はぁーあ、まじむかつく…。
そもそもなんで、この3人で商売しなきゃなんないの。
キイ:だって、「そんじょそこら島」で、あんなに仲良しになったんだから。
『もう、離れられなぁ~い。キャハ 運命のチーズの糸、青いヨーゼフ」
レンジ:そうそう。「口ぶえはなぜ~♪ 夜ふくとこわいの~。」って、それ、ハイジの歌だし、ヨーゼフは茶色だし。もうさぁ~、言いにくいんだけど…。
2人:なになに。
レンジ:このチーム、今日で解散しない?お客さん誰も来ないし、先月も、先々月も赤字だし…。
サキ:ほんとそう!大賛成。(イケメンボイス)
キイ:だめ。ぜったいだめ。あともう少しすれば、絶対みんな食いつくって!!
サキ:ちょームリ。大体なんで、タコ焼き機の穴に、都道府県の形のカステラ、ちまちま入れて、お客さんと世間話しながら売らなくちゃいけないの!(少し怒)
レンジ:そうだよ。百歩譲って、そのカステラおいしくたって、店名が「花カス屋 テラテラ総本家」はないんじゃない。食欲失せるし、絶対みんなに笑われてるって…。
キイ:んーでも、そこがいいんじゃない。むしろ。
2人:なんで!!(ふつうに怒)
レンジ:インスタント映えするし、NSN(並大抵じゃない・ステキな・ナツメウナギ)で、世の中の人たちに広く知ってもらえるし。
サキ:はぁー。もうどうしよもなく、まじムリ。毎日毎日カステラを細かくキッチンバサミで切って、今日は愛知県、明日は群馬県、って、やってられないよ。
キイ:岩手県とか、北海道もあるよ。大きくて切りやすい日もあるじゃん。だってさぁ~、世の中のみんなとの話の継ぎ穂って…。
レンジ:あれでしょ。お天気の話だったり、血液型とか、嫁姑問題とかね。
キイ:でもさぁ~、みんな必ず、生まれ故郷があるわけで、日ごろからお国自慢したくて、ウズウズしてるんだから。
2人:そうかなぁ~!?
レンジ:それに、2人はいいよ。仕事してるって認知されてるから。ぼくだけ、街行く人に、
「このおにいちゃん、なんで1人でオレンジのレオタード着て、美容体操してるの?」って、絶対…。
サキ:思われてる。ちょー思われてるよ。(イケメンボイス)
レンジ:キイちゃんが、「君は今日から、ラインダンスをとりあえずがんばれ」って言うもんだから、恥ずかしさに堪えながらやってるけど、そもそもこれ…。
キイ:そうそう。
レンジ:まだ最後まで話終わってないよ!これ、ラインダンスじゃないよ。10何人かで、ラインを作って踊ってないもの。たった1人だもん(ゼーゼー)。
サキ:落ち着いて、レンジちゃん。はい、お水。
レンジ:ありがと、ゴクッ、ゴクッ、ゴク。それに、面倒くさくてさっきスルーしたけど…
キイ:なに。まだ何か、いろもんつけたいの。
レンジ:あのね、後々わかることだけど、「インスタント映え」じゃなくて、イ・ン・ス・タ映えだし、「NSN」じゃなくて、SNSだし。「いろもん」ではなくて、いちゃもんだー!!
キイ:そうなの!?(青ざめる)
2人:そうそう。アッハッハッハッハー。あースッキリした。
キイ:ありがと。本当の友だちだからこそ、言いにくいことを僕のために…。うっうっう(泣)
サキ:泣かないで、キイちゃん。大丈夫!俺らまだ、本当「っぽい」友達だから。とりあえず、「っぽい」がまだ付いてるから。
レンジ:そうだよね~。「っぽい」が付いてた方が、いろいろとうまくいくと思うから。とりあえず…。
2人:とりあえず?
レンジ:3人の「っぽい」友情の証に、早口言葉言ってみよーよ。これ、言ってみて。
「右たびにビクともしないGiveMeLove美容師」
サキ:うわぁ~、むずい。マジ成功する自信がない。どうしよ?
レンジ:もしかして、うまく3人とも言えたら、タライとかもらえるかも。すごーくキレイなピカピカのタライが空から降ってきたら、その中に冷え冷えのソーメン入れて、あとでみんなで食べようね。
キイ:いいねいいね。薬味は、ネギとミョウガとシソの葉で。
レンジ:じゃあ、僕から行くよ。「右たびに………びようし。」あーごめん、言えちゃった。
サキ:マジ?レンジちゃんは、言えちゃあダメなキャラなのにぃ~。それじゃ、言ってみるね。
「右たびに~びようし」。うわっ、ちょー嬉しい。言えた
2人:じゃあ、最後はビシッと、キイちゃん、がんばって…。
キイ:よっしゃ~。いくよ!「右くびにビクビクする内視鏡日和ギブ」…
(ぶっぶっぶぅ~♪ 3・2・1・・・・ゴン!!)
キイ:いたたたった。も~う、舞い降りてきたマイタライ♪だよぉ~。
サキ・レンジ:やったぁ~。ソーメン!ソーメン!大好きソーメン!
キイ:あの2人が、あんなに喜んでくれたから、まぁ~いいか。今度は、
「花カス屋テラテラ総本家フューチャリング行水しながらミニトマト屋」H・F・Gとしてがんばろ。
どこかの国の、副業でもがんばるロボットの、3人のお話でした。
もう少し、夏っぽいものを堪能したい、ほうほうほでした
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