( 8½ )(66)VR奥儀皆伝 TP-VR Attract. 謎解き・テーマパークVR Web版

2022-12-29 | バーチャルリアリティ解説
Number66 / パーク VRアトラクションの 品格
                          【( 8½ )総目次
《 本Blogの 今回の頁は引用できます。本頁は近く鋳型化されます。2022.12.xx 鋳型化ここから 》 

 〇 法隆寺 金堂 壁画 の 国宝VRデジタル復元  日本の国宝とその時代  ⑧ )

 ( 日本の国宝と その時代 ① 55、② 55½ ②、③ 58 59、④ 60、⑤ 61、⑥ 63、⑦ 6562・64欠 )


 アジャンター石窟 壁画(左)/ 法隆寺金堂 壁画 勢至菩薩(右)


 Googleマップ アジャンター石窟群

 インド アジャンター石窟群の BC.2世紀~AD.1世紀頃の壁画と、法隆寺の金堂壁画は 非常に良く似ています。仏陀が教えを説いた「竹林精舎」(BC.4世紀頃) マガダ国の首都にあって、そこから 下の経路図のように、仏教はインド全土に伝播しました。勢至菩薩は、中国を経由して「法隆寺」金堂に描かれます。勢至菩薩(智慧) は 阿弥陀如来の脇侍として、如来の右側( 私たちから見て 阿弥陀様の左 )に ポジションが決められています。観音菩薩(慈悲、切手になりましたが 如来の左側です。


 日本の名著2『聖徳太子』p.51 中村元氏の解説より。

 ここで、阿弥陀如来は 西方浄土の「主」(ぬし、宮澤やすみさんの表現)です。「慈悲の脇侍が 観音菩薩智慧の担当が 勢至菩薩であること」と、(60)で説明した両界曼荼羅が「慈悲と智慧」のセットだった事には もちろん、関係があります。

 中世日本の 阿弥陀来迎図では、両脇侍を伴って 逝く人を 迎えに来られました。

 ついでに言うと、慈悲を欠いた智慧(科学)は アンチ SDGs で、Sustainable Development を担えません。「BC5世紀の 古代ウパニシャッド」が明らかにした「宇宙の根理」に矛盾しているからです。それゆえに「ステルス特許」の標的にされるのです。(『予測できない未来に値をつけることを「博打」という』ラ・フォンテーヌ『寓話』鹿島茂訳)銀行が始めたオプション取引の 4京3000兆円を「博打」と呼んでいる経済評論家も おられました。


 東寺「両界曼荼羅図

 不幸なことに、法隆寺の金堂は 1949年1月26日に電気製品の失火(多分)が原因で、黒焦げになりました。そのために、その前の解体修理の時に撮られた「原寸大」の写真ガラス原板 363枚(1935年撮影、法隆寺蔵)が,焼損前の姿を克明にとどめた唯一の資料になりました。法隆寺さんは、2020年に「法隆寺金堂壁画写真ガラス原板 デジタルビューア として公開しておられます。大変に有難いことです。

 さて、早速、この映像を「国宝VRデジタル復元」に活用させて頂こうと思うのですが「コピペ」しては、いけません。それは、慈悲を欠いた智慧です。1枚1枚、透明なトレース用紙を上に敷いて、その上から絵を なぞるのです。「VR 三経義疏」と同じです。

   この方法で復元すれば、
   A) 1935年のガラス原板 撮影当時の 金堂壁画
   B) 飛鳥に 法隆寺が移築された当初の 金堂壁画(推定)
   C) 観世音寺が 618年頃に 大宰府で公開された当時の 金堂壁画(推定)
   が、モニタ上で確認できます。・・・ そうです、その通りです。

 頭の良い方は 気付かれたでしょう。BとCでは、建物自体が 90度回転されていました。大宰府から運んだままの壁画を移築したのでは、方角が お経と合いません。もしかすると、法隆寺金堂の壁画は、大工の棟梁が藤原不比等たちの無茶な注文を聞きながら苦労して場所を移し替えたものだったのかも知れません。繰り返しますが、観世音寺は条坊にあり、最初の四天王寺は博多(難波津)から 見える所にありました。

 余談ですが、神社の社殿の前にある(ありふれた)「鳥居」は、日本の神様が インドの仏様の化身であることを示す本地垂迹の証しで、「博多の四天王寺」の参道の入り口に大きく置かれた鳥居 が起源だった、と言われています。次回以降に。

 ともあれ、国宝VRデジタル復元の良いところは、上宮法皇が 618年頃に 実際に金堂の室内でご覧になっていた壁画を「同じ目線で」眺められる、ところです。上宮法皇は、どうせ仏教伽藍を造るのなら「世界最高の寺院」を造り、太宰府の条坊と併せて 中国・インドに誇示しようと頑張って、仏教の勉強に お励みになったのではないでしょうか。『三経義疏』のネタ本が中国で見つかったことも、上宮法皇が 一字一句を日本の実情に照らしあわせて解釈しながら筆写されたことを示しています。ところどころに記された法皇の私的な見解が、この推測を裏づけます。ここで強調したいことは、「そもそも仏教とは何か」についての上宮法皇のご見解が はっきりしていたことなのです。

 ・ 「BC5世紀の 古代ウパニシャッド」に書かれた「宇宙の根理」

 最初に、私の見解を述べます。インドに住む本当に頭の良いバラモン教の研究者たちが、アナログAIの 占星術をタグにしたビッグデータを用いて、BC12世紀ごろからBG5世紀ごろにわたって研究を進め、宇宙の起源や生命の連鎖について「解明」しました。

 解明しちゃった、ので、現在の宇宙物理学も「BC5世紀のウパニシャッド に書かれた 宇宙の根理」が「結局 正しかったね」と 改めて「解明」することになるのかも知れません。それは とにかく、仏陀は「大悟」した(悟った)ので、ビッグデータの統計的解釈技法を介することなしに、ウパニシャッドに書かれた宇宙の根理や 生命の輪廻を直感してしまいました。そして、その内容を、バラモン教の専門用語を用いずに 一般民衆に伝えるには どうすれば良いのか、を お考えになりました。

 そうだ、シミュレーション・ゲームを造り、それについて語ろう。

 例えば、レースサーキットで F1レーサーの感じる疾走感を 一般の人が体感できるようにするには、セガ・エンタープライゼス社が業務用の体感ゲーム機を造れば ファンは体感できました。ウパニシャッドの根理を理解して貰うには、その根理を悟った人物が その後の人生に示した生活 を一般の人にお見せして、「このように生きれば、悟った人と同じ人生になる。そうすると、カルマ(業、分かっちゃいるけど やめられない人生)の無明から解脱できるよ」と示せばよく、その説話集が『妙法蓮華経』でした。

 法華経『妙法蓮華経』は、シミュレーション・ゲームだったのです。

 ※ ここだけの話ですが、私が このこと(仏典 = シミュレーション・ゲーム説)に気付いて、俺って天才じゃないか、と 一瞬 うぬぼれたところ、伝 聖徳太子の『法華経義疏』総序 を読み返すと、同じことが 書いてありました(汗:)。日本の名著2、p.331 - 332。

 ・『勝鬘経義疏 しょうまんきょうぎしょ』を 再掲します(65)

 『法華経』に続いて『勝鬘経』を ここから解説します。
 『勝鬘経』は 大乗仏典の一つ。王の娘、勝鬘夫人が釈迦の前で発表して、釈迦が そうだそうだと褒めた話を書いたお経です。「一乗真実の理如来蔵法身」(下に解説)を説き、在家の人だって 頭を丸めなくても 法華経で悟れます、と 勝鬘夫人は 仏教信仰を鼓吹して、大勢を出家させました。
 菅野美穂さんのCMで「愛情一本、チオビタドリンク」というのがありましたが、勝鬘夫人は「愛情一冊」で 法華経一冊を読んで きちんと実践すれば(一乗真実の理で)婆羅門の とても偉い僧侶と同じ品格が身につきますよ、と テレビ画面から私たちに にこやかに勧めました。ところで、勝鬘夫人が ここで述べた、私たちの誰でも、お経のチオビタドリンクの実践で「如来」になれます と保証できた その理由は、

   「如来蔵法身」

   私たち全員に、これはして良いこと、してはいけないこと の判断力が
   生まれついて備わっている、からなのだそうです。その証明は、私たち
   が 法華経を読めば 書いてあることが 誰でも理解できる、ことで分かります。

   ・・・ それで 聖武天皇は、法華経を実践しておられたのです。

 マガダ国の首都の「竹林精舎」から(BC.4世紀頃に)仏教は 東洋に伝播して、

   ① 魏の 菩薩のような文帝は、手厚く仏法を興隆させ 人心を掌握しました。
   ② 九州の上宮法皇は、仏教立国「倭国」を 魏の文帝に誇らしく示しました。
   (観世音寺の棟上は、607年。)
   ③ 聖武天皇は 大唐に対し、「日本は、戦争で 他国と争う意思が ないこと」を
   「大仏開眼」のセレモニーで示しました。(663年の白村江の敗戦が契機。)

 聖武天皇は、伝 聖徳太子の『三経義疏』を 国家運営の指針にしました。
 次回は シットコム『ジャパニーズ・スタイル』みたいに、爆笑必至に書かれた
 『維摩経義疏』です。どうぞ、良いお年を

   《 鋳型化ここまで 》
   フェロー武田 「日本の国宝と その時代 ⑧
 「法隆寺金堂壁画」(VR奥儀皆伝(8½)(66))
   Blog TP-VR Attract.のトリビア 2022.12.xx

 ◇ 舞台神聖祝典劇 《パルジファル》 Bühnenweihfestspiel "Parsifal"

   どういう話なのか? コトバンク「パルジファル
   MET 2013年 出演:ヨナス・カウフマン(パルジファル)
   MET 2013年 出演:ルネ・パーペ(グルネマンツ)
   指揮:ダニエレ・ガッティ 演出:フランソワ・ジラール
   MET 2013年の
《パルジファル》について
   カール・スネソン著『ヴァーグナーとインドの精神世界』 (ウニベルシタス 728、原著1989年)

 ◇ 唄入り観音経(オリジナル・カット版)/美空ひばり
   出典: 経典「妙法蓮華経」「観世音菩薩普門品ふもんぼん第二十五」
   念彼観音力 ねんぴかんのんりき 刀尋段段壊 とうじんだんだんね
   法華経 観世音菩薩普門品第二十五 「唄入り観音経」Wiki 「唄入り観音経」の中の観音経
   これは、ここだけの話で、あまり他所では話して欲しくないのですが、『パルジファル』は、
   ワーグナーの『唄入り観音経』ではなかったかと。いや、今の話は忘れて下さい。

 ◇ 時をかける少女 - 松任谷由実

   密教の「聲明」は チベットの発声法「ホーミー」の影響を受けて、日本に輸入されました。ところで、このホーミーと同じ「3万Hz以上の倍音」を聴かせてくれる(声質の)歌手が、例えば 美空ひばりさんや 松任谷由実さん、中島みゆきさんです。さて、立花隆氏の臨死体験の研究では、3万Hz以上の倍音で「本来なら臨死体験で見える お花畑」が 死にそうにならなくても私たちに意識されるそうで、この倍音は、松任谷さんらの歌声の他、山伏のほら貝、仏壇の「りん」の音、お寺の鐘に多く含まれています。この「3万Hz以上の歌声の倍音」が、聲明、能、節談説教、浪曲 などに継承されました。

   CDや YouTubeは 2万Hzから上がないので、LPレコードの録音を SATRI回路で聴いて下さい。

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