メキシコに来てもうすぐ2年。空がやたらと広いものだから、観察する機会が増えた。向こうの方に雨雲があるとか、こっちに向かってくるとかわかるので、天気予報がいらない。
海岸線から15キロくらいのところ、つまりプログレソとメリダ北部の中間くらいのところに、雨雲バンドがある。常に雨雲っぽいのが出ていて、この時期、他のところで降ってなくてもそこでは降っている。おそらく幅は1キロもなくて、自動車道を走っていると文字通り雨を抜けていくという感じ。
つまり、海上から内陸に向けて雲が出る場所がだいたい決まっていて、年間通して変わらない。だから、日の出の様子が季節の変化に合わせて変わる。
夏のあいだはスッキリ明るい日の出で、紺色から乳白色へのグラデーションがキレイ。最近、少しずつ赤く焼けるようになってきた。冬至に向けて、どんどん鮮やかになる。こっちに来た当時はまだ朝焼け=不吉というイメージに縛られていたが、なにしろキレイなので好きになってきた。
あいにくユカタンのシンボルハバネロではなかったようだが、出てきた実の中で二つがめでたく完熟! 今日味見する。
あっちでうまく育ったものでも、こっちでは蟻や犬やイグアナなど天敵多しでなかなかうまく成長しないのがある。竹は結果が出るのが遅く、こっちに植え替えて1年。ようやく根がしっかり付いたようで、これからはどんどん繁殖してくれるだろう。お向かいさんとのあいだの、お互いちょうどいい感じの目隠しになる。
死者の日ってのは日本のお盆みたいなもの。飾りつけとか行列の衣装とか食事のメニューとか、地方によって少しずつ違うらしい。
一昨年はメキシコ着の3日後くらいで、タクシーで共同墓地の横を通り過ぎたとき墓参りの人で溢れていたのを見た以外、何もわからないまま終わった。昨年は完成とは程遠いこの家に引っ越してきてすぐで、知らないあいだに終わっていた。チェレム村でもいろいろ出し物があるようで、メキシコ3年目突入の今年、ようやく見物に行けそう。