オーストラリア ヒロシのリタイヤ日記

1994年からメルボルン在住のヒロシです。留学後に現地で就職、国際結婚、2020年、55歳からリタイヤ生活。

ホームステイ先でのトラブル 1、言葉の問題

2023年07月16日 20時16分40秒 | 留学

今日は、日本人の生徒が海外に行って、ホームステイをした場合、どんな問題が出てくるか、について書きたいと思います。

ホームステイをする場合は、その多くが1、2週間の短期留学が多く、小学生の高学年から、中学生、高校生、大学生が殆どではないかと思います。

僕は、以前、申し上げましたが、教育産業で働いて、日本からの留学生をお世話したこともあり、実際に日本人留学生がホームステイ先でトラブルになったケースを見てきたので、今日は僕の経験を元に、ホームステイ先で日本の高校生には、どんなトラブルがあり、どうしたら避けることができるのかを詳しく書きたいと思います。

まず、ホームステイ先でトラブルになる原因は2つあり、

1.言葉の問題から来るものと、

2.高校生の生活習慣の違いです。

では、一つずつ、詳しく見ていきましょう。

まず、言葉の問題です。日本の学校では、英語の会話を教えているわけではなく、文法や長文読解など、入学試験に合格するための、英語の読み書きが中心で、聞く練習にはそれほど時間を使わず、話す練習は一番時間が少ないです。この理由は、話す練習だけは、クラスで(出来れば先生と生徒が1対1で)練習することがほぼ不可能だからです。

つまり、生徒は学校では英会話を習わないのです。ここ20年程、外国人の補助教員も増えてきましたが、殆どの先生は、英文法や長文読解は教えられるが、英会話は苦手だというケースが多いのです。なので学校で生徒が英会話を習う機会は殆どないに等しく、生徒がホームステイや短期留学に不安があるのは当然だと言えます。

英会話力の欠如によって意思疎通ができなければ、ステイ先で英会話を楽しむことは不可能に近く、意思疎通が全くできない状態では、ホストファミリーも日本人の生徒も困った事態になるのです。

例えば、ホストファミリーが英語で、

「明日、学校は8時半に始まるから、朝、8時に車で家を出られるように、もし寝ていたら、7時に起こすから、寝る前に、明日学校に行く準備をしておいてね。」と言ったとしても、生徒が口をポッカリ開いていて、理解出来ていない場合、ホストファミリーは、生徒が時間通りに起きてくれるのか、学校に行く準備が出来ているのか、不安になりますよね。

生徒としても、「ホストファミリーのお母さんが今晩、私に学校について言っていたが、英語が速すぎて、何を言われているのか、さっぱり聞き取れなかった。」となり、不安になるのです。

ただ、ここ数年は、スマートフォンとアプリの出現により意思疎通がし易くなり、意思疎通の問題が少なくなっていることは事実です。スマホに言いたいことを言ったり、書いたりすれば、自動的にスマホが英語にしてくれたり、その反対にホストファミリーがスマホに英語で話せば、日本語にしてくれるアプリが出てきています。

ただ、アプリを使って日本語で意思疎通が出来ても、英語力の上達には繋がらないし、ホストファミリーと会話を楽しむには程遠いことになります。英語を使わず、アプリを使って、日本語で意思疎通を図って、不自由な生活をするくらいなら、高いお金を払ってオーストラリアにホームステイに来る価値があるのでしょうか。

それでは、ホームステイ先で有意義に過ごすにはどうすれば良いのでしょうか。それは勿論、アプリに頼らず、英語を話すことですよね。その為にホームステイに来たのですから、、、。ただ、ホームステイは1週間か2週間のことが殆どで、短期留学をして、英語がペラペラになることは、残念ながらありません。むしろ、今まで英語の成績が良かった生徒がこちらにホームステイに来て、期待したほど意思疎通が出来ず、却って自信を失くしてしまったというケースも少なくないのです。それは、英語の授業が英語の試験に合格する為の勉強だから、生徒が英語が話せないのは当たり前なのです。英語の先生ですら、英会話が苦手は人が多いのですから、、、。

日本人の中には、海外に行けば、自然に英語が話せるようになる、と勘違いしている人もいますが、、、それは海外の空気は英語が上手になる特殊な空気で、海外の空気を吸えば、自然に話せるようになる訳ではなく、海外では、英語を聞いたり話したりする環境が日本より身近にあるだけの事であって、その環境を上手く使えば、徐々に話せるようになりますが、ホストファミリーとアプリで日本語を使って話していては、何年も、何十年経っても英語が話せるようにはならないのです。

では、どうすれば良いのか、それはホームステイに来る前、出来れば数か月も前から、英会話の練習をしっかりすることです。でも、それは英会話の学校に行けということではなく、例えば、自己紹介の練習をして、暗記する。相手に質問が出来る様にする。自分の家族や趣味について話せるように練習する。それを暗記する。ホストファミリーについて、質問できるようにする。学校について、又は、科目について質問できるようにする。又は、自分で勉強している科目について、言えるようにしておく、好きなアニメや映画について、言えるようにする。そして実際に英語は通じるのか、誰か英語の出来る人か外国人に聞いてもらって、発音をチェックしてもらう。

会話中に分からない言葉が出てきたら、スマホの辞書で調べる、紙に書いて教えて貰う、などをすれば、徐々に上達していきます。ただ、1、2週間ではのホームステイでは英語力の上達を実感するには短すぎるのが現実で、上達というよりも、自分のコミュニケーション能力の無さ、英語力の無さを実感する機会だと捉えるべきです。また、英語が通じた時の喜びが実感出来れば、英語の自信にも繋がり、ホームステイは成功したと言えるのではないでしょうか。

それでは、明日もこのブログでお会いしましょう。

 


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