京の辻から   - 心ころころ好日

名残りを惜しみ、余韻をとどめつつ…

ホールドオーバーズ

2024年06月24日 | 映画・観劇

「ホールドオーバーズ 置いてけぼりのホリディ」を観てきた。

1970-71年にかけて、ニューイングランドにある全寮制のバートン校を舞台に、家族とともに迎えるはずの休暇(クリスマス、新年)を、それぞれの事情で居残ることになった3人が心を通わせていく。

生徒から嫌われている古代史の教師ポール。
トラブルメーカーのアンガス。
息子をベトナム戦争で亡くした学校の料理長メアリー。


言ってはいけない、思いやりを欠く指摘を面と向かって言い合う。
なんで。知りたいのはそれが何に起因しているのかということだった。
それぞれに心の奥底に沈黙したままの言葉を持つ。事に触発されては殻が破られ、少しずつこころの内があきらかになってくる。

3人の年齢がいくつであろうと関係なく、他者の心を汲んで、思いを深めていく。
これからの三様の人生に、わずかな希望を感じさせられ、ポール先生ではないが私もアンガスに“You can do it.”と言葉をかけたくなった。

人と人が心でつながる。これって人間が克ち得た知恵だろうか。
〈人の心はつかめないが、心を汲むことはできる〉って、どなたかの言葉だったか。あたたかいものに満たされた。
もう一度観てもいい。Jessieといけたらいいけどなあ…。



いまだ音沙汰なしの孫娘。彼女不在の残留組〈The Holdovers〉は今日、
家族4人“小さな遊園地”で遊んできたという。

 
コメント (4)
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