京の辻から   - 心ころころ好日

名残りを惜しみ、余韻をとどめつつ…

懲りずに誘い誘われ

2021年10月19日 | 日々の暮らしの中で
誘い誘われで、時にはさほど関心がない催しごとであっても、ほとんど有難く受けて同行してきた。視野広がればいいという思いもあったし、何より友人知人とのひとときを楽しもうとして。それがこの頃、出向いては見たが、やっぱり自分には向かない、興味がわかない分野だと思い知る機会が増えてきた。

夏には、この調子で気楽に誘いに乗って、うっかり失念するということが起きた。「今どこにいるの?」
京都市営地下鉄の北大路駅、地上への階段を上がったところで待ち合わせていたのだ。
日本画家の畠中光亨氏が東本願寺に寄進した襖絵が、大谷大学博物館で公開されていた。公開後は御門主と限られた人しか出入りできない部屋に納められ、人目に触れることはない。見に行かないかと誘われ、事前予約も先方の都合に合わせた。メールを受け取って大慌てで駆けつけた。車でならそう時間はかからずに行ける。平謝りだった。

約束の失念は初めてだった。でもそれを記憶力云々ではなく、私は自分の関心や興味の度合いと結び付けた。この情報は自分の中で一度スルーしていたのだ。
その後、私の方から声をかけた。「上村松園展に行きませんか。京セラ美術館です」。と、懲りずにいてくれたみたいで「楽しみにしています」と快い返事を得たのだった。


絵画展が好きな方だ。でも仏像ってどう? 一人で行こうか誘おうか。滋賀県大津市の西教寺には京都の法性寺から移された薬師如来座像が伝わる。運慶の真似をしてみたけれど、顔にはいつもの癖が出てしまった。そんな作り手の人間味が感じられるというお像の拝顔はどう? 「大津市歴史博物館です」

コメント (2)
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