水仙のこぼれ話

         風に揺れる水仙の花から時折余談が零れ落ちてくる

志村ふくみ展

2016-10-03 | 展覧会


世田谷美術館へ「志村ふくみ」展を見に行った。
志村ふくみは、紬織の人間国宝で文化勲章受章者。草木からの自然染料で染められた糸によって織り上げられた作品は心に沁み込んでくるように感じる。私は琵琶湖湖畔に5年程勤務していて琵琶湖の景色はとても気に入っている。志村氏は近江八幡の出身の人で、琵琶湖で得られる光や景色を基にした作品には大いに共感してしまう。

「古代の人々は強い木霊の宿る草木を薬草として用い、その薬草で染めた衣服をまとって、悪霊から身を守った。まず火に誠を尽し、よい土、よい金気、素直な水をもって、命ある美しい色を染めた。すなわち、よい染色は、木、火、土、金、水の五行の内にあり、いずれも天地の根源より色の命をいただいたというわけである。」(志村ふくみ著「色を奏でる」ちくま文庫)


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