水仙のこぼれ話

         風に揺れる水仙の花から時折余談が零れ落ちてくる

円山応挙展

2016-11-06 | 展覧会


根津美術館に円山応挙展を見に行った。まだテレビで大きく取り上げていないので混んでいずゆったりと見ることができた。「応挙の幽霊」で有名な人だが、幽霊の絵は展示されていなかった。
写生画で有名な人で、写生帖も展示されている。昆虫や草花など画材になるものを精密に写生している。現物を写生した絵を基に更に自分なりの写生画を描き、作品の絵にはその第二次写生画を基に描いているようだ。単なる写生を超えて現実を絵画的に再現している。

国宝「雪松図屏風」の雪は、色を付けずに紙の白さであらわしているが、雪のある場所ごとに雪の質感まで描いている。まるでマジックのようだ。





「藤花図屏風」は藤の花もいいが、墨の濃淡であらわす幹や枝は見事に描き出している。




「七難七福図」は応挙の出世作になったもののようだが、実にリアルな描きぶりである。