水仙のこぼれ話

         風に揺れる水仙の花から時折余談が零れ落ちてくる

秋深く

2014-10-05 | 旅の写真
昨日、長野県の川上村から馬越峠越えで南相木村、北相木村の滝や湖を廻った。
100キロほどの山道ばかりのドライブだった。
川上村は野辺山高原野菜などの農業が盛んな村でトラクターやトラックなど農業関係の自動車が多く行きかい、活気のある村だ。
流石に峠越えの辺りは人けもなく、行きあう自動車は1台のみであった。私はこの馬越峠ルートが大好きだ。




遠山の黄葉越しの淡さかな



身勝手に愁ひを落とす秋の水



一本の芒湖には山の影



ささやかに自由な動き芒の穂



初紅葉やがて来る日の篤さかな

山の深さは秋の深さを呼ぶ。秋の深さは冬を誘う。
紅や黄の粧いはやがて彩りを失い、この辺りは冬になれば白一色になってしまう。
ただ、白は無ではなく、存在は何もなくなるわけではないのだろう。やがて来る春を待つことになる。
そういえば、時間は誰にとっても止まらないのだろうな。
元気な人にも、病んでいる人にも、なくなっている人にも。