Yさんの閑日好日雑記

徒然に、気まぐれに何かが見つかれば

中央本線の思い出(3)

2015年03月30日 | 日記
中央本線の高尾―大月間で大きくスピード化のために改善されたのが、
鳥沢駅―猿橋駅間の路線変更であろう。
開業以来、私が子供時代の昭和30年代前半までは単線区間であった。
単線時代は、鳥沢駅を出ると線路(地図上の黒い線)は桂川の北岸を大きく
迂回して走り、日本三奇橋の一つ猿橋を一瞬車窓から見る形で桂川を渡って
猿橋駅に向かっていた。

これが、輸送力増強とスピード化の大きなネックになっていた。
同区間の複線化に際して、従来の旧線を廃止して新桂川橋梁と猿橋トンネル
(全長1222m)を施設する新線を計画して実施した。
1968年(昭和43年)のことである。

この新橋梁とトンネルの完成は活気的なことであった。
1959年(昭和35年)7月の時刻表で見ると高尾―大月間は各駅停車で
約1時間掛かっていた。
例えば高尾発13時58分の2、3等旅客列車の大月着は14時51分。
高尾発14時58分発の各駅停車は大月着15時56分であった。

開通当初の時間短縮は正確に把握していないが、現在はこの区間の各駅停車は
37分(特急待合せの場合は40分強)で走破している。
今はED16形デンカンに牽かれた客車列車で、日本三奇橋の猿橋を見たのは
遠い昔の懐かしい記憶でしかない。