Yさんの閑日好日雑記

徒然に、気まぐれに何かが見つかれば

中央本線の思い出(1)

2015年03月28日 | 日記
中央本線は、子供の頃より一番馴染みのある路線と云える。
例えばED16形電気機関車、懐かしい「電関(デンカン)」である。
「デンカン」という呼称は、鉄道ファンの間でも現在死語に近い言葉である。
私の子供の頃は、SLなんて呼称はなかった。蒸気機関車は蒸気機関車である。
ただ「電関(デンカン)」は、都心の子供達には通じていた呼び名である。
デッキを前にした電気機関車の迫力は、子供心に格好が良い姿であった。

小学生の低学年時代に、夏休みになると1週間ほど山梨の祖父母の家に遊びに
行っていた。
その時に、父親と一緒に新宿から中央本線の鈍行列車で大月まで、旧型客車で
ガタンコトン、ガタンコトンと揺られながら行ったものである。
また父親は、当時国鉄の助役だったので2等パスを持っており、鈍行列車で
あるがスロハ32形であろうか半車2等の車両が連結されていて、必ず2等車に
乗ったものである。
もちろん私は無料、良く覚えているのは検札の車掌が来ると、父親が黒いパス
入れを見せると、絶妙の仕草で軽く敬礼をしてOKだったことを思い出す。
鉄道の良き時代であったのであろう。

話しはかなりズレ始めたが、その時の牽引した「デンカン」がED16であり、
このトップナンバーにもお世話になったかも知れない。
ED16は、1936年(昭和6年)に開発され、18両が製造されたとある。
当初は、中央本線の八王子―甲府間に充てられ、その後上越線、最後は南武線、
青梅線の貨物輸送で生涯を終えた。

いずれにしてもデッキのある「デンカン」は、EF形でもED形でも好きな電気
機関車である。
写真は、昨年訪れた青梅鉄道公園に静態保存されていたED16 1である。

(注)ED形とは動輪が4つある電気機関車で、EF形は6つの動輪がある。