蔵くら日記

人生最後の数年を田舎暮らしで。2004年4月、実現のための行動開始!それは思わぬ展開でスタート・・。今では安曇野三昧

槍の穂先へ Part2

2009年08月06日 | トレッキング
8月2日(2日目)の夕刻。がんばったご褒美に天候が答えてくれた

午後7時、残照を背に槍ケ岳そびえる

左の瘤は孫槍、中央の針付近がひ孫槍(記憶違いがあればゴメンナサイ)右が大槍。
子槍はこの方角からは見えない。

山荘正面の右前方に穂高連峰


残照の中の常念岳▲も見える


天候回復に喜びの人々が影絵を作る。登頂者ではなく近くの尾根に並ぶ人


歓迎の花はハクサンイチゲ


左:イワベンケイと名前のわからない花

そして朧の月


星も出た。ヘッドライトを点けた登山者も山頂を目指す


この夜、理事長先生の星座観察会で、天の川は見えなったが”夏の大三角””北斗七星””ヘルクレスの真ん中オレンジ星”を確認できた。
明日はさぞかしさぞかし・・・・・

8月3日(3日目)午前4時45分、朝陽を浴びながら登頂開始、おそらく気温8度くらい。
登頂シーンは全く撮影不可だった
5日の朝NHKで槍ケ岳山頂liveがあり、記者の最後の鉄梯子(登頂)を放映していた。
もちろん私自身のアタック画像はないのでテレビ画面を拝借する。

赤い屋根は槍ケ岳山荘で標高3060メートルの槍の肩に建っている。
つまり120メートルの標高差を、岩を掴み、ささやかな足場を確認しながら靴を載せ、えいやっ!と重いお尻を上昇させる。頂上近く鉄梯子を3回昇って・・・

理事長先生の「おめでとう」握手を受ける
祠の前で登頂の記念撮影。思わずホロリと小粒の雨が・・・落ちた
右の彼は今回の青年参加者の亮君、高校2年生


そしてもう一人の少年参加者・浩君(右)は小学6年生

亮君には私の前に後ろにといくつものサポートを頂いた。実に気持ちのいい青年だった。切れ長の目が涼しく「役者の早乙女ソウタ君に似ている」と、ファンであるおばさまが山小屋で話す。
そして浩君も黙って手を添えてくれる頼もしい少年
二人を抱きしめたい衝動に駆られるほど嬉しかった。

長雨と大雪山遭難事故の影響だったのか?もっとたくさんの青少年参加があればよかったと思う。

頂上は狭く30人ばかりしか滞在できない。次々と登ってくるため20分ほどで下山する。
下りは、登りとは殆ど別ルートで降りる。鉄梯子に加えクサリ場が何度も登場し、もう二度と来ることはないだろうゴツゴツとした山肌の感触を味わった。

そんなこんなの山頂での画像は
山荘側からは見えない子槍が朝陽を受けて、黄金色に輝く。
♪「アルプス1万尺 子槍の上で アルペン踊りを さあ踊りましょ」
踊るのは無理だし、第一登れそうにない


常念岳の目線が近くなり、より大きく見える。


昨夕は富士山がかすかに見えたが、今朝はなし

向いの山並みに槍の影が映る。ベテランTさんが急ぎ撮影してくださった。
これが笠ケ岳なのか?または稜線の奥に笠ケ岳があるのか?聞き忘れた


『槍ケ岳開山の祖として知られる播隆上人(ばんりゅうしょうにん)は、
1823年はじめて笠ケ岳山頂から眺める槍ケ岳の素晴らしさに、槍ケ岳の開山を決意し、1828年登頂に成功する』
参考資料:
新田次郎著「槍ケ岳開山」・・・図書館から借りたが文字が小さくて途中で挫折
穂刈貞雄(槍ケ岳山荘当主の父)・・・播隆上人の足あと平成8年NHK教育(こころの時代)の対談記録

その播隆上人像をまつっている食堂で、下山後朝食を頂いた。今朝も勝負食の味噌汁を2杯

さぁて、予定から1時間遅れの下山は最後の正念場だ。

余談
北アルプスブロードバンドネットワークは北アルプス南部18の山小屋が集まって運営するNPO法人。
会員登録(無料、自由なIDとパスワード)をすると各山の気温や天気予報やなど気象情報が閲覧できる。
家族はこのサイトでしめしめ登頂したんだな!・・・と、帰宅後の反応は味も素っ気もない。
しかし参考にはなるし、予定もたてやすい。サイトで行ったつもりの山遊びも出来る。
最近のジジババ登山から、かつての若者登山の復活を期待できるかも・・・・

②頂上の祠の屋根は木の釘で留めてあり、昔の雷よけだったそうだ。---5日のNHK取材から---

③いつも陽気なベテランTさんに「足元不安定なので、ぶつかったらごめんなさい」
「僕は精神不安定だから・・・」
「えぇ、いきなり抱きつかれるのは困るなぁ」

④事務局の若いサブリーダーYさん。彼女にはいつもサポートしてもらっている。
頂上を目指す時「もし私が滑って落ちかけても、助けようとして心中する必要なんかないからね」と他人のいる前で宣言しておいた。

■槍に立つ 思い叶えど 修行かな 
コメント (4)
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