秋祭りの季節です。9月27・28日は国立(くにたち)の谷保天満宮(谷保天神)の祭礼でした。「天満宮」は、ご存じのように文教の神、天満天神(菅原道真)を祭った神社の宮号で京都の北野天満宮、福岡の太宰府天満宮が有名です。谷保天満宮は、湯島天神、亀戸天神と並んで関東三大天神の中の1社と言われています。JR南武線谷保駅から5分ほどで甲州街道に突き当ると正面に大鳥居が見えます。境内の鬱蒼とした杉林の参道を下り石段を下りきると神楽殿、拝殿、その奥に本殿があります。数千年の間水が絶えたことがないと言われている湧き水「常盤の清水」が小川を作って流れています。さらに参道の途中の横道に入ると梅林があります。
私が祭礼の御神輿に接したのは湯島天神、神田明神、浅草寺です。それぞれ都内でも伝統のあるお祭りで華やかな神輿、選ばれし担ぎ手、大勢の見物人の熱気が興奮と緊張感を高めます。谷保天満宮のお祭りは緊張感というよりはどこか家族的な雰囲気です。担ぎ手のバリアも少なそうで体力があれば誰でも担げます。お祭りは普段出会うことのない人や同じ地域に住む者同士の交流の場でもあります。最近、地域は少子高齢化、市町村合併、Web情報社会により地域の境界や中心が希薄になり実体を失ってしまっていると言われています。地域が地域の実体を回復し個人が自らの故郷(郷土)はどこか。子どもや生活の安全・安心な場所、定年後の生活拠点として地域はどうなのか。地域が実体を回復し再生するために祭礼のような伝統や文化の継承はとても大切なことです(写真は国立の旭通リ商店街、JR国立駅前広場付近の神輿です)
両国の江戸東京博物館に展示されている三社祭りの浅草寺本社神輿三基(一宮~三宮)です。三社祭りの神輿を担いだ経験のある北区王子の旧友が送ってくれた写真です。 (全ての写真はクリックすると拡大します)
親から子 三社神輿の 肩代わり
8年前に 息子に端棒(はなぼう)を譲りました。
「端棒」をネットで調べて見たら、みこし棒の先頭のことを指す。例:端棒を担ぐ
神輿の華であることから、担ぐに当たり競争率が高い場所である。担ぎ方が下手だと棒を奪われることもある。
ついでに将棋の戦法の1つに「端棒銀」があります。端(1筋、9筋)から香、銀、飛で攻撃することで「棒銀」は銀を居飛車の先から棒のごとく直進させ相手の角頭に迫る指し手です。