雲の上には宇宙(そら)

 雪国越後にて、30年ぶりに天体写真に再チャレンジ!

上弦前の月(北部) 月の地形100選巡り(Lunar100)

2020年06月11日 | 天体写真(月・惑星・彗星)
3月・4月は天候に恵まれたのですが 5月に入ると星がスッキリ見える夜が無く、
もうオケラで終わるかとあきらめた29日になって やっと朝まで雲の無い夜となりました。

すでに さそり座のカラフルエリアが 0時前には南中する時期となっています。
そこで庭撮りには難物のこの南天の対象に今年も挑戦しようと思ったのですが、
上弦前の明るい月が沈むのは0時半ころ。

そこで これまでまだやったことはないのですが
月が高いうちはVC200L鏡筒で月を静止画および動画撮影し、
その後南天の対象を狙うべく ヨンニッパレンズにそっくり載せ替えるというもの。
夜中に搭載方法の違う鏡筒を組みなおすのは結構大変で 初挑戦になります。

まずはVC200Lに2倍のエクステンダーを付けた長焦点で月齢6.8の上弦前の月を静止画撮影。
月面を北部・中部・南部の3カットに分けてモザイク撮影をおこなった結果
シィーングはまぁまぁだったので、続いてCMOSカメラに取り換えて動画撮影も行いました。

まずは この夜の第一部として Lunar100(月の地形100選) をベースにした月の画像を
今回は(北部)、次回から(中部)(南部)の3回にわけてお見せします。


上弦前の月(月齢 6.8)< 北 部 動画撮影エリア



動画撮影データ(北部)
2020/ 5/ 28 21:33~22:00 Vixen VC200L+canon EF2.0x(合成f=3600㎜)ASI 224MC タカハシEM200Temma2M
(録画)Firecapture 60秒 Gain275 or 300 シャッター速度10mS or 25mS
(画像処理)AutoStakkert(Stack処理) AViStack(Wavelet処理)

- A -
L34 Lacus Mortis(死の湖)  ■ L72 Atlas dark-halo craters( アトラス )
L72アトラスの解説では ”火山性の爆発物” とあるのですが、クレーター内に見える暗斑のことでしょうか?

- B -
L20 Posidonius(ポシドニウス)
* クレーター内部がめくりあがっているように見えます

- C -
L33 Serpentine Ridge(スミルノフ尾根、サーペンティンリッジ)
* 月の海でよく見られるしわのようですが・・

- D -
L19 Alpine Valley(アルプス谷)
* これから朝を迎えようとしているアルプス谷です

- E -
L82 Linné( リンネ )  ■ L89 Valentine Dome(バレンタインのドーム)
L82 リンネはわずか4kmの小クレーターですが過去に消えたことがある?
L89 バレンタインのドームは逆から太陽が差す月齢20過ぎが見やすそう

- F -
L41 Bessel ray( ベッセル レイ )  ■ L71 Sulpicius Gallus dark mantle( スルピキウス・ガルスのダークマントル )
L41 ベッセルレイ 満月の頃の写真を見ると晴れの海を縦断しているようにも見えます
L71 スルピキウス・ガルス 解説ではクレーターの北西に灰爆発の跡が見える?

center>- G -
L18 Mare Serenitatis dark edges(晴れの海の暗い縁)
* 晴れの海の暗い縁は北西側のポシドニウス付近まで見られます

動画処理の割に画像の切れが悪いのは、
月が電線群を通過するのを待っていたら 月の高度が30度くらいに低くなっていたため。

Lunar 100 一覧 は こちら で見ることができます。

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スーパームーンの写真で入選したから月の画像
という訳ではなく、梅雨入りしたようなので 持久戦です。
カンゾウだと思うのですが家の庭にチラホラと

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庭撮りをあきらめない!(灯火対策の追加)

2020年06月08日 | 天体写真よろず話
ずっと30年以上も空き地だった道路を隔てた南西側に家が建ちました。
工事が始まった時はこれで南天の空はもう無理だと観念したのですが、
工事が進んで平屋建てだという事がわかり息を吹き返しました。

この春に越してこられてから気が付いたことが。
星空が家屋で遮られることはないのですが、
窓から漏れる家の明かりはやはり対処が必要なようです。
電柱の明かりは LED防犯灯 によるものです

それでもありがたい事に、夜が更けてくると照明が暗くなります。 ↓
電柱の防犯灯には手作りの 『 防犯灯隠し箱 』 をかぶせて撮影 
防犯灯隠し箱 』については → こちら

そこで灯火対策を追加する事にしました。

これまでの灯火対策 ↓
脚立に載っているのが裏のお宅の灯火対策用の『灯火遮蔽パネルA』、右は公園の防犯灯対策の『灯火遮蔽パネルB
そこで追加して作成したのが・・
灯火遮蔽パネルC
材料費はパイプが高くて合計で¥2,468でした。

そんでもって、新しい灯火対策トリオです。 ↓
『遮蔽パネルA』を移動しました。 (スロープの赤丸は赤道儀の三脚の設置位置になります)

この後、南天撮影時用にスロープの道路側付近にパイプをもう一本立てています。

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たまに草取り程度の自然いっぱいの我が家の庭。
菖蒲(あやめ)が終わり スロープ横の花しょうぶが咲きだしました。

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70にして 天文ガイド「ビギナーの部」初入選

2020年06月05日 | 天体写真よろず話
思い起こせば2年前のブログ記事の新年の抱負に
天文雑誌のフォトコンテストにこっそり応募して、
もし入選したらブログでしっかり報告する
と書いたものの、その年は応募すらしていませんでした。
応募しない事には・・と反省し、翌年は天文ガイドを年間定期購読して
年初めから5回ほど天文ガイドに応募しました。
結果は定期購読をやめたくなるほどの全敗でした。

それで すっかり弱気になって応募をやめていたのですが、
今年に入って3月・4月が天候に恵まれたことから久しぶりに応募してみました。
もう期待などはまったくしていなかったのですが、
惰性で定期購読していた天文ガイド7月号が4日に届き、
「読者の天体写真」コーナーをパラパラとめくってまず目に入ったのは
「一般の部」のスーパームーンの写真。
私は「ビギナーの部」だったのですが、やはりスーパームーンで応募していたので
やはり今回もダメか と思ったのですが・・
なんと

70歳にして「ビギナーの部」初入選となりました。

わたしはプリントが嫌いです。
めったにプリントしないのに 高いインクがすぐに無くなります。
( どうやら 立ち上げるたびに ”ヘッドクリーニング” と称してインクを掃除に使っているみたいです )

だからという訳ではないのですが
もともとデジタルの撮影画像を一旦 紙にプリントして送付し、
それを必要によりスキャンしてデジタルデータに戻して印刷する。
そろそろこのやり方見直してもいいのではと・・
(電子データでの応募を可能にすると、応募が増えすぎて困るという事情もあり ? )

それにしても小さなA4版プリントにもかかわらず
私のスーパームーンを選んでいただいて感謝しております。
お礼の意味もかねて(?) 50%縮小で切り出した画像を掲載いたします。
掲載したブログ記事(4月 8日)では西側でしたので、今回は東側を

参考になるかどうか? 昨年「ビギナーの部」で落選した応募画像の一部です
( 画像クリックで拡大表示 )
2019_01_10am
2019_03_09am
2019_04_05am
2019_05_05am
2019_05_07am
2019_05_30am

「ビギナー」といっても皆さんレベルが高くて、
おまけに掲載枚数は「一般の部」の半分以下です。
(注) 「ビギナーの部」に3回以上入選しないと「一般の部」に応募できないという事ではないようですよ

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昨年の落選画像を見てわかるように
わたしは星雲や系外銀河の撮影がメインで
月はどちらかと言えば 空を明るくする”邪魔物”なのですが、
それで初入選となったわけで ・・
とにかく メデタシ・メデタシ。

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リベンジ !!回転花火銀河。 のはずだったのですが・・

2020年06月03日 | 天体写真(系外銀河)
4月27日夜、おおぐま座のふくろう星雲と系外銀河のコンビを撮り終えたのは23時40分ころ。
薄明が終わってすぐに撮影開始したため 予定より早く完了。
そのため次の撮影対象が南中するまで時間がありました。
そこで予定を変更して
この間 届いたばかりのステラショット2でオートガイドの設定手抜きで
ガイドが乱れたおおぐま座の回転花火銀河をリベンジ撮影することにしました。
この銀河はまだ南中してまもない時間で、朝までたっぷり3時間半余りの露光が可能。
( 夕方見たSCW予報では 朝まで雲なし でした )

設定値の見直しによりオートガイドも良好、
おまけに日が替わるころには空も暗くなり透明度も良好だったのですが・・

回転花火 銀河 M101(NGC 5457)  (おおぐま座)  
M101(右側 中):距離 約2700万光年 視等級 7.9 視直径13.9' ×13.7' 渦巻銀河 
ほとんどノートリミング ( 画像は 当ブログ最大サイズで掲載しています )
( 縦構図で撮影 右方向が北 になります )
撮影DATA : 2020/ 4/ 27 23:50’~  Vixen VC200L(f=1,800mm)
露出 分 × 枚 + 10分 × 枚 + 15分 × 枚 ISO 6400 LPS-D1 EOS 6D (HKIR改造)
タカハシ EM-200 Temma2M マイクロガイドスコープ 60 ToupCam ステラショット2 ステライメージ7 FlatAide

一見すると問題なく撮影できたように見えるのですが
15分露光の3枚目ころからガイドグラフがおかしくなりはじめました。 ↓
室内から ステラショット2 でリモート撮影しています

外に出て空を見上げると・・ ↓
予報では出ないはずの雲が発生してました。

結局 2時過ぎから朝まで薄雲が次々と流れてきて、撮影画像では。 ↓
点線の枠内が15分露光の撮影画像です

雲で使えなかった画像の代わりに、先日ガイド不良となった15分露光10枚分を加えて加算平均。 ↓
切れ味は少し低下しましたが、コントラストは高くなりました。

恒例のおりおんショット(撮影中の空)です。
( 画像クリックで星座名を表示します )
撮影鏡筒のVC200L鏡筒には筒内気流を安定させるためアルミホイルが巻いてあります

これで3月・4月撮影分の画像ストックが底をつきました。

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我が家の「かたてま野菜」のキューリ
密になりすぎて 昨年から一本減らしたのですが、
次第に接近してきて・・。 ソーシャルディスタンスを守って!!

それよりも、早くもやっかいなヤツが。
キューリの天敵 ウリコバエ

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