雲の上には宇宙(そら)

 雪国越後にて、30年ぶりに天体写真に再チャレンジ!

自動導入 導入するぞ! Temma2M編 (1)

2015年07月19日 | 機材
新しい赤道儀 タカハシ EM-200 Temma2M が届いた翌日には目盛り環導入での初撮影が済んでいるのですが、
一番の更改理由がモータの回転精度向上にあったにしても、「自動導入」を利用しない訳にはいきません。
Temma2Mで自動導入を行うためには、赤道儀にパソコンをつながなければならないのですが・・
問題は赤道儀側がS端子でパソコン側がD-sub9ピンのRS232Cを基本としている事。
今のパソコンにD-sub9ピンのCOMポートなんてついていないため、USBへの変換も必要になります。
純正のオートガイドケーブルMは止む無く同時購入したのですが、
その上 純正品で自動導入用ケーブルを揃えるとなると、更に1万4千円ほどかかってしまいます。
そこで、ダメ元で自作ケーブルを作ってみることにしました。
S端子ケーブルは捨てずに持っていたものでタダ、ポイント還元で2千円以下で揃いました。
梅雨空で時間はあったので、切ってつないで苦手な工作を行いました。
( わざと下手に書いているわけではありません。 スミマセン )
結線の根拠はネットで見つけた下の資料で。

接続完了。テスターでの導通試験まで確認。

USBへの変換ケーブルをコネクタ接続して完成です。

実はパソコンのUSBの口に変なものを差して使えるのかですが、
やはり変換ケーブルのドライバのインストールが必要になります。
変換ケーブルにはドライバCDROMが付いてきたのですが、取説によるとWindows7以降は
差すだけで認識してインストールしてくれるとありました。
しかし、実際には差した時点では 認識はするものの”不明なもの”としてインストールはされず、
デバイスマネージャーを立ち上げて、その”不明なもの”を右クリックして、
『ドライバソフトウェアの更新』 で インストールしてくれました。
( 詳しく説明してあげたいところですが、ハードがからむと途端に逃げ腰になる 雲上 なのでありました。)

果たして、この自作ケーブルは使い物になるのか?
コメントで「いっさ」さんから、自動導入ではケーブルがからまないよう注意
とのアドバイスをいただいていたので、できるだけ配線も実際と同じにして検証してみました。
ほんとにこのケーブルの本数、なんとかならないもんでしょうか。
前からオートガイドにつかっているPC(右)の他に、新顔が増えています。
ポイント還元で3万を切るパソコンなんて! 無意識のうちにポチッていました。
安い理由はOSがWindows8.1 with bing という無料(または低価格)なためのようです。
( なぜマイクロソフトがOSを無料または安価で提供しているかは、ネット検索で。)
自作ケーブルは見事成功 !
どちらのパソコンでも自動導入で赤道儀が キュィーン と動いてくれました。(感激!)

ただ、なぜか新しいパソコンにガイド用カメラSSAGをインストールすることができません。
同じWindows8.1のブログ用ノートパソコンではインストールできたのに・・
新しく買ったパソコンのHDはわずか64GB。Cドライブのみで、OSのフォルダ構成も違います。
自動導入だけモニターの大きい(11.6ワイド)新しいパソコンを使うか、悩みどころです。

================================================
台風はやってくる前に消滅してしまいましたが、
その分、台風一過の星空もなし。
早く自動導入を実際の星空で試してみたいです。
今年は玄関前の初朝顔を見逃してしまいました。

500本を超えるこれまでの全記事リストは、 こちら から。
雲上くもがみ
ブログランキング参加しています。
にほんブログ村 写真ブログ 天体写真へ ←いつもポチッとありがとうございます。
にほんブログ村

==========================================
コメント (26)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

Temma2M検証の続き(土星動画撮影とNGC6946)

2015年07月16日 | 機材
新しい赤道儀 タカハシ EM-200 Temma2Mが届いてから、既に1週間が経とうとしています。
届いた翌日に運良く撮影できたのですが、その後は天候に恵まれずに、今日に至っています。
ただTemma2Mで得た新たな機能 自動導入については、本日やっと目途がつきました。
あとは台風一過で晴れるのを待つばかりです。

自動導入にむけたケーブルの自作や、苦労したドライバのインストールなど、
猛暑のなか忙しかったのですが、その辺の話は次回にでも報告したいと思います。
今回は届いた翌日(10日)に撮った 残りの検証画像をお見せします。

土星の動画撮影
( 上が北の方向 )
DATA: 2015/07/10 (左)21時13分~ (右)21時31分~ VC200L+NLV20mm SONY HDR-CX170 
録画 (左)3分43秒(1、000/6,702フレーム) (右)4分11秒(1,000/7,542フレーム)をRegiStack6で処理 タカハシEM-200 Temma2M

届いた翌日に最初に撮ったのは土星のビデオ撮影でした。
Temma2Mを購入した最大の理由 『赤経モータ回転精度の向上』 で
最も成果がわかりやすいのは大きな拡大率で撮影する惑星写真(動画撮影)と考え、
あえて雲が通過する中、南天低い土星のビデオ撮影を行いました。
ビデオカメラのモニターでは明らかに土星像が安定したことが確認できたのですが、
薄雲を透しての撮影だったせいか、処理後の画像は期待を下回りました。
月の動画撮影も含め、条件の良い時に再度検証したいと思います。

参考に5月に同じ光学系で撮ったものです。違いは赤道儀がEM-200USDだったこと。
画像掲載記事は こちら

この後撮った三裂星雲はすでに掲載 済みですが、
薄明までの残った時間でケフェウス座の系外銀河NGC6946を撮影しました。

NGC 6946 (ケフェウス座)
( 画像クリックで元画像の35%まで拡大 ) ノートリミング
( 上が北の方向 )*比較暗ズラシで星像の流れを補正
撮影DATA: 2015/ 7/ 11am 01:49’~ Vixen VC200L(f=1,800mm F) 露出20分×4枚 ISO 1600
Cooled 60D (気温19℃ 冷却 -2.5℃)  ガイド鏡GS-60S タカハシ EM-200 Temma2M PHD2 ステライメージ7
高精度モータによるガイドブレの抑制により、長焦点、長時間露光での星像の流れの検証を行いました。
ガイドエラーは赤経(東西)方向のブレが目立たなくなったことにより、これまで最良の結果だったのですが、
( 画像クリックで全画面表示 )
露光40分間での星の流れです。(位置合わせなしで、そのまま比較明合成)
ガイドエラーは少なくなったのですが、鏡筒のタワみによる流れが目立ちました。
VC200L鏡筒が軟弱にできている事がわかったのは、明るいうちに設営したときに、
たまたま筒を覗いたところ 底の継ぎ目から外光が漏れていました。(アルミテープを貼った部分)
手で締めただけの鏡筒バンドで筒がつぶれていたのです。
今回の様に筒の傾きが大きく変化すると、筒のゆがみや、ミラーの傾きが変わる可能性があります。

撮影時のおりおんショットです。
赤道儀が変わっているのですが、見た目はほとんど・・

================================================
室内で自動導入の動作検証を行ったのですが、
目標に向かってキュィーンと動く様は、まるで生き物のようです。
やっと、自動導入が可能な環境ができました。
容量の大きいAC/DCインバータと交代
こんなものでも結構手間がかかります。

500本を超えるこれまでの全記事リストは、 こちら から。
雲上くもがみ
ブログランキング参加しています。
にほんブログ村 写真ブログ 天体写真へ ←いつもポチッとありがとうございます。
にほんブログ村

==========================================
コメント (11)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

三日遅れの織姫・彦星 ほか 2本立て

2015年07月14日 | 我が家の四季
新しい赤道儀でのまだお見せしてない検証画像や、自動導入に向けたケーブル加工など
記事のネタはあるのですが、あまりに暑くて気合が入りません。
昨日(13日)の上越市は38.5で暑さ日本一に。2年前の6月 にも日本一になっております。)

そんな訳で今回は、まったりとした記事でいきたいと思います。

今年の七夕も星は見えず
新暦になったことにより、意地悪にも一年一度の逢瀬が梅雨時となってしまった織姫・彦星の夫婦。
こちらでは今年も会えずじまいでした。
可愛そうなので特別に三日後の10日夜半過ぎに会わせてやりました。

( 画像クリックで無粋な星座線入りで拡大表示 )
前の日に届いた新しい赤道儀の検証を行いながら片手間に撮ったものです。
撮影DATA: 2015/ 7/ 11am 2:40’~ TAMRON 17-50mmF2.8 (17mm F3.5) 露出分×4 枚
  ISO 1600 kissDX (FIL改造)  TOAST Pro ステライメージ7 
電線にかかってしまいましたが、仲を裂くような無粋な事をやっているのは天の川です。

とりあえず めでたし めでたし

今年も家内手作りの七夕飾りが玄関に。



・・・・・・・・・・・・・ 続いて  ( 今回は2本立てです。)
「インカのめざめ」 大収穫
我が家の「かたてま野菜」7月のメインエベントは、「幻の黄金じゃが芋」
インカのめざめ」 の収穫です。
これまでも 記事 に登場していますが 葉も枯れはじめ、そろそろいいのでは、という事で、
12日の日曜日、ちょうど帰っていた末娘と芋ほりをおこないました。
小粒なものが多いと聞いていたのですが、どうしてどうして。
予想を上回る収穫となりました。
さっそく小さいものを選んで甘辛く揚げてもらいました。
これは 美味い! 三人であっというまに平らげました。
収穫した芋は日陰干しで保存します。暑い日が続くので冷蔵庫保存がいいのですが多すぎて。
娘夫婦が持ってきてくれた3個の種芋の苗がこれだけの収穫に。
他にも初収穫を迎えたものが。
 
順調にそだった「白オクラ」 と 「こくうまトマト」。

================================================
明日は暑さも和らぐと思うので、自作したケーブルを
新しい赤道儀が認識するかTST予定です。
次に撮影できるのは台風が過ぎてからですか。

500本を超えるこれまでの全記事リストは、 こちら から。
雲上くもがみ
ブログランキング参加しています。
にほんブログ村 写真ブログ 天体写真へ ←いつもポチッとありがとうございます。
にほんブログ村

==========================================
コメント (10)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

38年目の赤道儀 (Temma2Mまで三世代)

2015年07月13日 | 機材
9日に新しい赤道儀 Temma2Mが届きました。
その翌日に久しぶりに梅雨の合間の星が輝く夜となったため、
新赤道儀の紹介をする前に実戦投入で撮った画像の掲載が先になってしまいました。
そんな訳で今回は遅ればせながら新しい赤道儀の紹介を。

届いた二つの箱の内、赤道儀本体が入っていると思われる方は見覚えがありました。
昭和の安いおもちゃだってもっとましな箱に入っていたぞ、と思わせるこの箱は・・
数年前に買った中古のEM-200USDの箱と同じではないか。
(たまたま下取りの準備で出していたUSDの箱が後ろに)
USDが1998年製ということは、少なくても20年近く箱は変わらないという事になります。
箱を開けたら、白い煙とともに古いEM-200が・・ということはありませんでした。

実は古い赤道儀の下取り先は決まっているのですが、空白期間を作りたくなかったため購入が先になりました。
その結果、こんな記念写真も撮れました。
(注)真上から撮らなかったため、右側が大きめに写っています。
左から簡単に紹介すると
1978年製 SYS90赤道儀
私が20代のころに買ったもので、ずっとしまわれていましたが、
再開後はR200SSを載せてノータッチガイドもこなしたタフなやつです。

1998年製 EM-200USD赤道儀
中古購入でしたが天体写真再開後のほとんどの時間を、この赤道儀と共に過ごしました。

2015年製 EM-200Temma2M赤道儀
たぶん私の最後の赤道儀になるであろう天下のタカハシの最新機種です。
最初の赤道儀を買ってから38年目になります。

参考にEM200USDおよびTemma2Mのコネクタ部です。
今回Temma2M購入にあたってケーブル自作のため、コネクタ形状のわかる画像を検索したのですが見つかりませんでしたので。

届いた翌日、早くも撮影の機会が訪れそうということで組み上げてみました。

さながら 「雲上天文台」 といった風情を醸し出しています。

USD用では容量不足 がわかったため注文しておいたAC/DCインバータが間に合いました。
大きい方が更改用に新しく購入した容量100Wのもの。(いずれもオムロン製)

================================================
まだ自動導入まではケーブルの作成など課題はありますが、
とりあえずは目盛り環導入でも行けるので晴れてほしいです。
次回は検証用に撮ったほかの画像をお見せする予定です。

500本を超えるこれまでの全記事リストは、 こちら から。
雲上くもがみ
ブログランキング参加しています。
にほんブログ村 写真ブログ 天体写真へ ←いつもポチッとありがとうございます。
にほんブログ村

==========================================
コメント (18)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

顔見せまだなのに、挨拶代りの三裂星雲M20

2015年07月11日 | 天体写真(星雲・星団)
一昨日(9日)、次期赤道儀Temma2Mが届きました。

梅雨時でもあり、じっくり使用環境を整えようと思っていたのですが、
届いた翌日(10日)の夜、晴れそうなことがわかって大慌て。
その辺の話は新赤道儀の紹介も兼ねて、後日の記事で。

まだEM-200USD赤道儀も残っていたので、そちらを使ってやってもよかったのですが・・
届いた翌日に早くも実戦に駆り出されました。

まだ自動導入が使える環境には無く、従来通り「目盛り環導入」で撮影した画像です。

M20 三裂星雲 (いて座)
( 画像クリックで元画像の30%まで拡大 ) ノートリミング
( 上が北の方向 )
撮影DATA: 2015/ 7/ 10 22:51’~ Vixen VC200L(f=1,800mm F) 露出15分×7枚 ISO 1600
Cooled 60D (気温20~19℃ 冷却 -0.4~-0.7℃)  ガイド鏡GS-60S タカハシEM-200Temma2M PHD2 ステライメージ7

私があえて見た目の変わらないEM-200の最新機種を購入したのは、自動導入が便利だからではありません。
昨年、長焦点のVC200L(中古)を使うようになって、赤経(東西)方向の星像のブレがどうしても解決できず、
その原因が古いモーターの回転精度にあると判断したからです。
その判断は正しかったのか? 
上の画像の中央部のトリミング画像です。
HST画像でおなじみの 中央部、誕生したばかりの若い星からのジェットでカタツムリの角のようなものも見えそうです。
処理前の一枚画像を見ても、星像は明らかに改善されてました。
それはPHD2グラフを見ても明らかです。
これまではRAがDecの3倍ほどブレていました。(シンチレーション+RAモータ回転ムラだと思う)

撮影中のおりおんショットです。
(途中、雲が出て撮影が中断しました。)

================================================
正直、ホッとしています。
もし”ブレ”が改善しなかったら・・。
その時は、「いいもん、自動導入だってあるし。」 と負け惜しみ。
500本を超えるこれまでの全記事リストは、 こちら から。
雲上くもがみ
ブログランキング参加しています。
にほんブログ村 写真ブログ 天体写真へ ←いつもポチッとありがとうございます。
にほんブログ村

==========================================




コメント (16)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ランキング参加してます

にほんブログ村 写真ブログ 天体写真へ
にほんブログ村

応援(クリック)してね


天体写真 ブログランキングへ